ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

古代連想のやちまた

【飛鳥の大鳥】お釈迦様の頭から生まれた聖徳太子と飛鳥時代

古墳時代に続く #飛鳥時代。事実上 #聖徳太子 の誕生によって生まれた新時代。斑鳩、白鳳、朱鳥…数々の神鳥が生まれた時代でもありましたが、どうして「あすか」と呼ばれたのでしょうか。誕生現場からの報告です 目次 飛鳥を「あすか」と呼ぶ理由 明日香から…

【宝来山古墳(垂仁天皇治定墓)】三羽の大鳥を眺める不老不死の常世国に通じるシマ

はじめに 第11代 #垂仁天皇 治定墓 #宝来山古墳 に三羽の大鳥。その壮大で緻密な景観づくりには、被葬者の不老不死と復活再生への強い祈りが込められているように思います #蓬莱山 #常世国 目次 春日の大鳥、生駒の大鳥 宝来山古墳で鳥見(垂仁天皇陵治定墓…

ヤマト創世記 隠国(こもりく)の地図【古代史の点と線】

はじめに 数年前から紹介してきた史跡をまとめて #ヤマト創世記 #隠国(こもりく)のマップを作ってみました。眺めていて忘れられた古代史の点と線が浮かび上がってくることに気が付きます #野見宿禰 #土師氏 #箸墓古墳 #ホケノ山古墳 目次 ヤマト創世記 隠…

【諏訪のタケミナカタ】中央構造線 神様の壮大な綱引き【鹿島のタケミカヅチ】

はじめに 伝承を伝える諏訪の語り部が #中央構造線 #フォッサマグナ の話を頻繁にするのが気になり調べてみると… #諏訪大社(四宮)は数万年単位で離れてゆく大地の割れ目の上に鎮座していました 目次 諏訪の語り部 【諏訪地方】中央構造線とフォッサマグナ…

【村屋坐弥冨都比売神社②】当社成立の難解な歴史を推察させる境内四社

はじめに 大和川畔の #村屋坐弥冨都比売神社(むらやにいますみふつひめじんじゃ)二回目。境内四社。それぞれに由緒が深く、当社成立の難解な歴史を推察させます。備忘録 #壬申の乱 #物部守屋 #阿刀 #服部 目次 村屋神社(延喜式内社)おそらく元社 物部神…

【石清水八幡宮(8)】古神道で最重視された太陽が霊水と交わる方位【四天王寺】

はじめに 日本の古神道は #稲作弥生時代 が起源でしょうか。#弁天信仰 の由緒を伝える #京舞 #竹生島 は #水と太陽の祭祀 の聖地の「古くて忘れられた繋がり」を暗示しています #石清水八幡宮 #四天王寺 目次 幽玄の世界 京舞・竹生島(ちくぶじま) 四天王…

【三輪坐恵比須神社】恵比寿様はコトシロヌシ、大黒様はオオクニヌシ(オオモノヌシ)

はじめに JR三輪駅から徒歩数分、伊勢街道に面して #三輪坐恵比須神社。御祭神は八重事代主命(コトシロヌシ)で恵比寿様。境内の琴比羅神社の御祭神は大物主神で、神社では別名大国主命(オオクニヌシ、大黒様)と紹介 目次 伊勢街道と海柘榴市 三輪坐恵比…

【京舞・竹生島】大坂~淀川~琵琶湖 ライン上に並ぶ参詣地の謎

はじめに 京都祇園 春の風物詩 #都をどり。鮮やかで艶やかな #京舞 の世界。#井上流家元 が舞う #竹生島 は #弁財天 の由緒を訪ねて難波 #四天王寺 から #石清水八幡宮 #志賀の寺 #琵琶湖 をめぐるお話 #京舞 目次 京舞と都をどり 竹生島(ちくぶじま) 琵琶…

【九曜紋・考(5)】惑星X・羅睺(らご)と計都(けいと)の正体はインド発【八将神と八王子】

はじめに 稲作の弥生以来、太陽(月)の運行が重要で古い日本は東西中心でしたが、太子の仏教思想や陰陽道の発展とともに八方を意識し始めたと推理されます。そこに中国風とインド風も混ざり込み、実にヤヤコシイです 目次 七曜紋 九曜紋 八将神(八王子) …

【九曜紋・考(1)】日・月・火・水・木・金・土・羅睺・計都【九つの星】

はじめに 誰でも一度は見たことがある #九曜紋。#平安京 の #交通安全・厄除け紋として輿車や牛車に描かれ、その後、戦国時代には武家の家紋として使われるようになりました。#九曜曼陀羅 #本地垂迹 目次 ご連絡 九曜紋と転法輪 九曜紋の天動説と地動説 本文…

【ホケノ山古墳(1)】纏向川に沿って箸墓と並ぶ最古級の古墳

はじめに ヤマト政権発祥の地 #纏向古墳群 には六基*1の #纏向型前方後円墳。最大の #箸墓古墳 の西、#ホケノ山古墳 を見学。隣の堂ノ後古墳(未調査、円墳?)を間に挟んで3古墳(墓域)は直線に並びます #神獣鏡 #内行花文鏡 目次 ホケノ山古墳と堂ノ後古…

【箸墓古墳】袈裟がけの裂け目【出雲後物部のこん跡?】【アラハバキ解・補遺】

はじめに 日本最初の #前方後円墳(古墳時代の始まり)とされる #箸墓古墳(奈良県桜井市箸中、AD200年代半ば)。被葬者は不明。レーザー精密測定で作成された赤色立体図に見えるざっくり切られたような袈裟がけの裂け目。気になりますね #アラハバキ解 目次…

【苔虫命】老いと寿命の時の神?【岩長姫(磐長姫)】備忘録

はじめに 通りがかりにお詣りした大石神社(東大阪市)。苔むした(苔生した)濃い緑に覆われた御神体の大岩。紹介記事にいただいたコメントから妄想がひろがります。#苔虫命 #岩長姫 #磐長姫 #イワナガヒメ #コノハナチルヒメ 目次 苔虫命(コケムシノミコ…

【生駒の大鳥探検(2)】太陽のヤタカラスとナワテの地【縄手遺跡、鳴川分水路、二本松古墳】

はじめに 生駒の鳴川峠を源流に東大阪市を下る #鳴川 沿いに大鳥の頭を目指す。麓に縄文の #縄手遺跡。「#ヤタガラス は太陽、#ナワテ とは細い長いヤタカラスの神様へお参りする長い参道を意味する」という京都下鴨神社の説明どおり。一帯は弥生・古墳時代…

【ヤタガラス】鳥の姿と三本足のヒミツ・考【八咫烏】

はじめに 日本神話 神武東征で登場する #八咫烏(#ヤタガラス)熊野から大和までの遠く入りくんだ道のりを導いたカラス。鳥の姿と三本足のヒミツを考えてみました #飛鳥 #出羽 #三山信仰 #サルタヒコ #大神神社 #椿大神社 目次 京都下鴨神社のヤタカラス 全…

【新説・四天王寺】熊野のこん跡 『あしかき』三首の考察【道標神・クナト信仰】

はじめに 『難波津や ふるき昔の あしがきも まちかきものを 転法輪所』鎌倉時代、#四天王寺 #転法輪石 を詠んだ #慈円(愚管抄の著者、天台座主)の詩。#あしがき の解釈がたいへん難しい。#クナト信仰 #熊野詣 #道標の信仰 新カテゴリー #新説四天王寺 目…

海人族・安曇氏の交差点【住吉大社摂社・大海神社】

はじめに 一昨年の年末、住吉大社摂社 #大海神社 を参拝した時に、ご老人からいただいた #摂州住吉宮地全図。江戸末期の住吉さんの境内図。どうも東西よりも南北を意識して描かれていることに気が付きました。当時の考察とあわせてあらためて紹介 目次 大海…

【遠野物語】イタコ・オシラサマなど 巫女が担った東北各地の信仰【国立民族学博物館の見学より】

はじめに 国立民族学博物館。東北各地に残る #巫女の信仰と祭祀具の展示。#蝦夷 と #ヤマト の文化がぶつかった歴史のなか、長い時間をかけた #神仏習合 のスガタ。#遠野 の「娘と馬の哀しい話」#イタコ #オシラサマ #エジコ #ワカサマ #オナカマ #オガミサ…

久しぶりの平城京。通過するのは近鉄電車と「日月」の結界ライン

はじめに 久しぶりの #平城宮跡。周囲が #平城宮跡歴史公園。中を #近鉄奈良線 が通過。今夏に近鉄と奈良県の間でう回ルートの協議が始まりました。今のうちが見納めかも。#朱雀門 #太極殿 #太極院殿(復元工事中) #四神日月 #結界 #平城宮跡資料館 目次 奈…

【アラハバキ信仰・考(5)】伊勢神宮の「荒」と「はばき」【全国に散らばる倭文と掃守、産育の祭式】

はじめに 例えば #伊勢神宮 にも #アラハバキ信仰 のこん跡。奈良県 #葛木倭文座天羽雷命神社 には助産の #掃守(かもん、蟹守)、織物の #倭文(しとり)、縁結びの男神がセットで祀られ、それらのピースを遠く多賀城 #荒脛巾神社 にはめてゆくとパズルが完…

【アラハバキ信仰・考(4)】古代日本で「誕生」に反転した理由【「荒」の考察】

はじめに 地元大阪の #四天王寺 は #荒陵(アラハカ)の地に建立されたことから山号は #荒陵山。そこから #アラハバキ に興味を持つように。「荒」は、古代日本では中国とは逆に「生、誕生」を意味します #多賀城 ##荒脛巾神社 目次 多賀城 荒脛巾神社境内 …

【アラハバキ信仰・考(3)】すべてに繋がっているが埋もれている【情報共有、備忘録】

はじめに アラハバキ信仰を書き始めて、私が取り上げるテーマの中では関心が高く、有益なコメントや新情報をいただきました。感謝しております。調べているものとあわせ共有させていただきます 目次 石塔山・大山祇神社(青森県五所川原市、津軽山地の山奥)…

【アラハバキ信仰・考(2)】多賀城・荒脛巾神社『二荒神社』の碑が意味すること【荒神信仰】

はじめに 多賀城 #荒脛巾神社 境内二つ目の疑問。二つの社の間に建てられた #二荒神社 の石碑。その意味は、二つの荒神さん?。そこから始まり、#アラハバキ信仰 はスガタ・カタチを変えて全国に広がっている、と考えるようになりました 目次 境内『二荒神社…

【アラハバキ信仰・考(1)】多賀城・荒脛巾神社の境内配置から垣間見える点と線

はじめに 宮城県多賀城市の #荒脛巾神社 の境内、その配置自体が謎。さすが!謎多き #アラハバキ信仰 のお社。境内図をつくったり、いろいろ調べ、ようやく糸口が。謎が謎を呼ぶ展開は、まるで #推理小説 目次 荒脛巾神社 境内図を作ってみました アラハバキ…

古代妄想の参考書と基本スタンス【古代連想のやちまた】

はじめに 神社の由緒や御祭神の名、そして #古事記 #日本書紀 にも #方便としてのウソ は混ざります。一方で #偽書 とされる史料のホント。そういったことを少し考えてみました。#先代旧事本紀 #東日流外三郡誌 目次 神社の由緒や御祭神、神話 古事記や日本…

「やちまた」と子孫繁栄 縄文から現在まで カタチを変えて残る【道と際の信仰】

はじめに 先日紹介した#多賀城市 #荒脛巾神社 の二重祭壇や #二荒神 の意味。古い信仰 #アラハバキ と #道祖神 などの「複雑な」繋がりを考えてゆくうえで、手始めに去年夏の記事をリライト。#古代連想のやちまた カテゴリー追加 目次 やちまた(八衢、八岐…

【桜井市・鳥見山あたり】重なる『とみ・とび』の語感とイメージ【外山・等彌・鵄】★★

二つの鳥見山。ひとつは「とりみやま」、ひとつは「とみさん」 二つの鳥見山(桜井市、宇陀市) 神武大王の 祀りの庭『鳥見の霊畤、とみのれいじ』があったと伝えられている鳥見山。 日本書記で伝えられるその所在について、二説があります。 ● 現在の墨坂神…

【三面大黒堂 四天王寺】火と水と竈 『三方よし!』で安全第一・無病息災 キッチンと家族の健康を守る三面の神様

はじめに 四天王寺さんの #三面大黒堂。もとは南大門の西、万灯院の後ろ、梅園の中にあったのを現在の東門のところに遷したそうです。御本尊は #大黒天 右に #弁財天 左に #毘沙門天 の顔を持つ #トリムールティ。交差するダイコンが御神紋。江戸期らしいシ…

摂州住吉宮地全図の謎を追う(2)【住吉大社と仁徳天皇陵を結ぶ南北ラインの謎】住𠮷さんあたり(11)

はじめに 住吉大社の参拝で偶然に出会ったお爺さんにいただいた #摂州住吉宮地全図。江戸後期の #住吉大社の観光ガイド地図。南北に一直線に通るラインを意識して描かれていることに気が付きました。そしてそのラインを南の方にたどって行くと、堺の #方違神…

神話と導きのトリックスター ワタリガラス ヤタガラス 雑考

目次 ファースト・ネーション(カナダ先住民)神話のRaven(ワタリガラス) アイヌ伝説のカラス クリル(千島)列島を渡るワタリガラス 世界の神話に共通する「導く者」のイメージ トリックスター (trickster) ヤタカラス神話 出羽・羽黒 もうひとつのヤタ…