ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

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物部さん考(2)「もののふ」は「もののけ」に 古代ヤマトの終焉 「物」から「鬼(もの)」へ

「輸入の鉄」によるものづくりの力を源泉に、ヤマトの警察力&軍事力を掌握していた物部氏

一方、新興の秦氏を参謀に諸豪族連合で戦いに臨んだ太子軍(587)。

双方互いに最新の武器を使い、戦いは凄惨であったと思う。

古代の関ヶ原といったところだろうか?

負けた方が滅びる天下分け目の戦いだ。

丁未(ていび)の乱(日本書記)として知られるこの戦いは崇仏派の蘇我馬子(大臣)と排仏派の物部守屋(大連)の宗教戦争というのが定説であるが、私の認識は半分違う。

古代(~戦国)日本では「鉄を制するものが覇権を制する」のが定石だ

戦いは陸上戦であり、勝敗の原則はシンプルで、ひとりで何人を排除できるか? だ。

優れた鉄の武器は、実戦での損壊率が低くメンテナンス性もよい。

これが連日の白兵戦では圧倒的な差になる。

レベルの高い鉄はレベルの高い生産組織、技術、原料が支える(※もののけ姫。記事末)

この点で、秦河勝(はたのかわかつ)がカギを握っていたと考えている。

太子の参謀役として見え隠れし、当時の秦氏の頭領とされた人だ。

秦氏について、自分で理解している範囲。

赤穂(兵庫県)から河内の津(大阪)の上町半島南部に定着、当時の淀川河口の摂津、山城(京都)、近江と流域を遡りつつ広がっていった「もうひとつの」ものづくり集団だ。渡来系氏族とされる。

河勝のものと伝承される墓が、大阪府寝屋川市太秦(うずまさ)にある。伏見稲荷大社秦氏と縁が深い。

広隆寺を拠点に、平安京遷都(794)の協力者であったことは知られている。広隆寺は遷都時の御所の造営に伴い、現在の京都市太秦(うずまさ)に移転したとされる。

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2016年夏 祇園祭

近江街道の湖南、湖東の一帯には秦一族が多く定住し、鉄鉱石を原料にした近江製鉄(たたら製法)を発展させていた。

秦氏の力の源泉は近江製鉄(国産の鉄)

◆興味のある方は「近江製鉄」でググってください

◆安土桃山城跡、安土城考古博物館の近江製鉄の展示は見応えがあります(まめのぶくんが居る)

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たたらの火

凄惨な戦いであったゆえに勝者は敗者を「もののふ(武士)」として敬い、その鎮魂のために四天王寺を建立した。

一千年の伝統ある名門。生き残った眷属(けんぞく)も多い。新しい国造りのために働いてもらわなければならない。

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近江の風景

場所は、物部氏の聖地近くの森ノ宮。(元四天王寺。鵲森宮(かささぎもりのみや)・森之宮神社)

しかし二十数年後に現在の夕陽丘に移設された。

新しい国のシンボルとして、海外からの上陸者に威容を示すオモテの目的とは別のウラの理由。

その手掛かりになるのが、このブログの二回目で紹介した四天王寺さんの「白鷹の止まり木」と「守屋祠」。

キツツキの伝説だ

長く続いた物部氏の支配が消え、社会が激変したことで、騒動や動乱が相次ぐ不安定な時代に入ったと思われる。

アイデンティティを喪失した人たちも多かっただろう。

現代人の私ですら、この時代を、すでに古代ヤマトとは書けないほどの変化だ。

以和貴 (和を以て貴しとなす)

わざわざ口酸っぱく、公布しなければならないほど、国体維持にかかわる事態が起きていたのだ。

群れ成すキツツキにコンコンコンコン・・・

つつかれた木のように、権威が立ち枯れするのを恐れた誰かが、物部氏はタタる、怨霊だと言い出した。

物部氏は祭祀にかかわる宗教(祈祷)家でもあったからだ。

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もののふ」から「もののけ」へ

滅びてもなお、物部氏が変化(へんげ)させられた瞬間だ。

後に菅原道真公が怨霊とされ、鎮めのために(コト)、大宰府天満宮(モノ)が建立されたのと同じ。

続きます。

宮崎駿監督 もののけ姫

古来、大たたら場には嫉妬深い金屋子(かなやこ)の女神さまが居られるという信仰があり女性は近づかなかったが、物語では女性の職場として設定。ものづくりの高度にシステム化された山の仕事場、鉄とたたらが重要なテーマとして登場した。

日本古代のある時点をオマージュして創られたのか。ビジネスライクなジコ坊は秦氏っぽい感じ。権力には近づくが代わるつもりはない。それが長生きの秘訣。一方、必死に古い時代に生きようとしながら時代遅れになってしまったイノシシ軍団。モデルは誰だろう? あれは悲しすぎる。

www.zero-position.com

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