ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

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なぜ神社はそこにあるのか? 地震津波の防災、被災時の「よりどころ」という側面(鹿島神宮で考える)

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日本人に深く根づいている大地震ナマズのイメージ(鹿島神宮

荒魂(あらたま、あらみたま)・和魂(にぎたま、にぎみたま)をご存知だろうか。

「(生まれたばかりの)荒々しいもの」と「(安定して)おだやかなもの」。神の魂を二つに分け、それぞれの側面を拝むという考え方。

大自然には「恵み」と「災い」をもたらす二つの側面があり、私が鹿島神宮の「奥」で見たものは、古来からのそれぞれの玉(魂)に対する祈りの場だと思う。

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要石:荒魂に地震津波)への怖れをあらわし、御手洗の池:和魂に恵みの水を願う(鹿島神宮

鹿島神宮の始まりの神は房総半島一帯の大自然であり、タケミカズチはあくまでも「後の」神様だ。

鹿嶋市中央構造線に近く、大地震による津波リスクが高い場所でもある

どこまでも平坦で広大な霞ヶ浦一帯の水辺と田園地帯を抜けて行くと、突然急坂が始まり、車でもしばらく登った先に鹿島神宮が鎮座していた。調べてみたら標高四十メートルの高台にある。

万が一、地震津波が起きた時、近隣の人々がどこに逃げればよいのか明らかで、恵みの水もあるため、被災後の防災拠点にもなる。

東日本大震災の東北沿岸一帯で、高台にある多数の神社の手前で津波が止まったという有名な研究報告もある。(東日本大震災津波被害における神社の祭神とその空間的配置に関する研究、東京工業大学大学院、桑子敏雄教授)

神社がなぜそこにあり、私たちの祖先は何を祈っていたのか、防災の面から考えるのに、鹿島神宮は好例だと思った。

ただし神社に避難すれば解決という話ではない。桑子教授の報告では海辺の神社(私が浮島系でくくる神社を含む)は津波に弱い。それは当然だ。

神社にはそれぞれ成立した理由がある。祈る神様もそれぞれだ。一度でよいので、地元の神社の由来・来歴、境内の現在の様子を調べておくことが、いざという時の参考になるかも知れない。

避難防災ルートは地域のハザードマップを確認して日頃から備えておくべきであり、もしも神社に避難する際には、鳥居、石垣、石碑、樹木、瓦などに十分に注意する必要があるのは言うまでもない。

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