ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

【聖徳太子の創建以来初】四天王寺さん しばしの別れ【4月10日から期間未定で閉堂】

先日、住吉さんが4月8日から『閉門』するのを聞き、大阪にも非常事態宣言が出たこともあり、何かあるのかなと思っていたが、

www.sumiyoshitaisha.net

四天王寺さんも4月10日(金曜日)から期間未定で『閉堂』する

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四天王寺さん 4月10日から閉堂のお知らせ(左看板)

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四天王寺さん 4月10日から期間未定で閉堂のお知らせ

ニュースをみたら『聖徳太子が6世紀に創建して以来初』の歴史的なことだそうだ(創建593年、推古天皇元年、日本書紀

住吉さんのような、そもそも境内への入場ができなくなる閉門と、境内には入れるが各お堂の門が閉じられている閉堂とは、ニュアンスがやや異なると思うが、急なことで寺に直接確認した訳ではないので『文字通り』でお伝えしておく。

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昨日(4月7日)と今日(同8日)は、たまたま四天王寺さんの近くに用事があった。

昨日の夕陽の時間はちょうど、金堂と五重塔の間に月齢13.7、満月前日の月が昇り始めていた。

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四天王寺 金堂と五重塔と夕月 4月7日

今日は、西門(さいもん)の石鳥居の方向に夕陽が沈む時間帯だった。

ここでは毎年、石鳥居の真ん中に陽が落ちる春分秋分の日には、沈む夕陽に極楽浄土を祈る『日想観、にっそうかん、じっそうかん』の法要が行われる。

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四天王寺 西門 石鳥居の方向に沈む夕陽

釈迦如来 転法輪処 当極楽土 東門中

石鳥居の扁額に書かれた文字。意味は、

四天王寺は釈迦如来が説法された聖地(転法輪のあるところ)であり、境内の西の端である西門は極楽浄土の東の門にあたる(四天王寺解説より、カッコは開物追記)

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石鳥居の扁額

石畳の思い出

石鳥居の向こう西側一角の石畳は今から15年ほど前に敷かれただろうか。

実はこの石畳、前方左右(南北)に走る谷町筋(たにまちすじ)に地下鉄谷町線ができるまで、大阪市電の軌道があり、その敷石に使われていた。

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西門・西側の石畳

私が小学生の頃まで、約五十年前の話だ。

モノカラー写真(アベノ橋駅)の敷石を見ていただくと同じものだとおわかりいただけると思う。ちなみに市電の向こうを走っているのが懐かしのトロリーバス

若い方には馴染みがないと思うが、電線から電気をもらいながら走る、いわゆる電気バスのこと。

谷町線の工事中は、よく工事現場に忍び込み、タテて並べられていた敷石の上をぴょんぴょん飛び跳ねて遊んでいた。今思えば危ないことをしていた。

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約50年前のアベノ橋と市電

天王寺七坂のうち逢坂、天神坂、愛染坂

石鳥居の西門を西にまっすぐ進むと逢坂。安居天神さんの前あたりから一心寺、新世界の通天閣方向。

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逢坂(おうさか)左が一心寺、通天閣が見える

安居天神の北側通りが、天神坂

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天神坂

天王寺七坂の最後。愛染坂(あいぜんざか)

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愛染坂

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引越前の記憶にと、シリーズで書いて今回も『夕陽と桜』でうまくまとめたかったが、前代未聞、四天王寺さん閉堂のニュースが飛び込んで来たので急きょ趣旨を変えた。

ソメイヨシノもそろそろ終わるが、今年は例年になく穏やかな日が続き、花も散らずに頑張っている。

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四天王寺 丸池

引っ越すと云っても、母の供養と近くのホームドクター通いで、たびたびお参りすることには変わりないが、故郷から少し遠く離れる地元民として、こんな形が最後かという思いも交錯し、頭が整理できないまま、書いた。

乱文、誠に失礼。

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他の天王寺七坂(真言坂、源聖寺坂、口縄坂、清水坂)は、リンク先の各記事で紹介しています。

www.zero-position.com