ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください



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【発掘・EXPO70(13)】タイムカプセル 5,000年後の人類への贈り物【五千年前の列島は縄文中期】

前回(松下館の紹介)の続きです。

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松下館の目玉は、斑鳩中宮寺をモデルにした天平の景色でしたが、子どもの私が興味をひかれたのはタイムカプセル。

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松下館パンフレット(当時)より

「未来に伝えたいモノ」の選定では、国内外(世界36ヵ国)の有識者に呼びかけたほか、国内で「五千年後の人類への贈り物」として12万通のアイデアを公募。その結果、自然科学・芸術・社会の三分野で2068点が収納されることになりました。

自然科学からは腕時計、小型カメラ、人工心弁、人工血管、植物の種子、避妊具、紙おむつなど、

芸術分野からは日本現代小説、わらべ歌のテープ録音、松下館の BGM に使用されたレコード盤など。

他には、ベビー服や出産届、死亡届と香典袋のほか、万博コンパニオンさんに提供された最新のメイクアップ(アイシャドウ、マニキュア、口紅、コンパクトなど)も入りました。

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収納品(パナソニック サイトより)

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タイムカプセルは合計4基が制作されて、大阪万博が閉幕後、うち2基が大阪城内に埋められ、1基は100年ごとに取り出して状態を確認してから埋め戻し、もう1基は5,000年後の西暦6970年まで封印されています。

残り2基は、天守閣広場の大阪市博物館と、松下電器歴史館(現・パナソニックミュージアム大阪府門真市大字門真)に陳列・保存されています。

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大阪城 天守閣前広場 タイムカプセルの埋設地

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タイムカプセルの埋設方法

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2000年の第1回開封で取り出されたアカマツの種が苗に育ち万博公園に植えられたそうです

超歳月を乗り越えるための最適地

タイムカプセル2基は、大阪城天守閣の中心からほぼ真南約130m、地下8~15mの粘土層に上下独立して埋設されています(パナソニックのリンク先、埋設地より)

大阪市内を南北に貫く上町台地は、縄文時代から古代まで、海(と河内湖)に囲まれた上町半島でした。

その姿は、海に浮かぶ『龍』、天守閣あたりは、ちょうどドラゴンの頭にあたります(標高も一番高い)

大阪市内で5,000年もの『超歳月』を乗り越えるには、この場所のほかに考えられません。

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大阪歴史博物館の北東に大阪城天守閣 (縄文)森ノ宮遺跡近く

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また、土中の腐食に耐え、温度変化に強く、磁性をもたず、切削、溶接などにも適した特殊ステンレス鋼(NTK22AT)を鋳造した『壺』型のカプセルを、松下電器生産技術研究所(当時)が設計、久保田鉄工の協力を得て製作したそうです。

リンク先「本体」のページには「特殊反転鋳造法」という特殊な製法で造られたことが紹介されていますので、興味のある方はご覧ください。

【参考】パナソニック・タイム・カプセルEXPO'70 概要

panasonic.co.jp

今から五千前、日本列島は縄文時代の中期。火焔土器やヒスイの大珠づくりなど、現代につながる『ものづくり日本』の基礎が出来上がりつつある時代でした。

さて、今から五千年後。。。その時代は日本人、いや、人類にとってユートピアなのか、はたまた、デストピアなのか。カプセルのフタを開けるのは。。。さすがに想像(妄想)できません。

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