はじめに
稲荷山のお山めぐり(#神蹟七ケ所 含む)。1回目は俗に奥の院といわれる #命婦社(みょうぶしゃ)のある奥社奉拝所から #四ツ辻 まで。#おもかる石 #谺の池
目次
本文
重いか軽いか。おもかる石
命婦社のそばの「おもかる石」。
灯篭のてっぺんの宝珠を持ち上げて、軽ければ願いごとがかない、重ければかなわない、という趣向。
神占石(かみうちいし)といわれるもので、京都(今宮神社)や大阪(住吉大社の大歳社)など、おもかる石は何か所かにあります。
すぐ隣の命婦社(みょうぶしゃ)。諸説あるようですが、お狐さんで命婦といえば、年老いた白い女狐というイメージでしょうか。
御祭神の稲荷神の神階が最高位・正一位で、それにお仕えするおキツネさんに、命婦の神階が与えられたという話です。
命婦社のところから、千本鳥居をくぐってお山巡りスタート。
近くか遠くか。谺(こだま)の池
谺(こだま)の池のそばの熊鷹社。
昔、失踪者があるとこの池のほとりで、かしわ手を打ち、こだまがする方向で捜索すると手掛かりが得られたと伝承されます。
近くの土産物屋さんの軒先には「(願い事があると)かしわ手のこだまが近くから返ってきたように思うと願い事は早くかない、遠くから返ってきたように思うと成就は遅くなる」とも書かれていました。
キツネかタヌキか。
しかし「熊鷹」とは何となくおキツネさんらしくない名のような気がします。
というのは「平成狸合戦ぽんぽこ」のモデルにもなった阿波(徳島県)の狸合戦で、親分の金長(きんちょう)とともに戦い、戦死した大鷹(おおたか)の息子で、親の仇をうって後に大明神になった熊鷹(くまたか)というタヌキがいますから。
タヌキの腹鼓(はらつづみ)。近くと思えば遠くで、遠くと思えば近くで聞こえるかも。
キツネに化けたタヌキ(大阪堀川のだんじり吉兵衛)を紹介したばかりですしね。
四ツ辻のひとつめ。田中社神蹟
稲荷山の峰に点在する七か所の神蹟(しんせき)は、四ツ辻の石段を上った所、田中社神蹟から。
田中社は稲荷山系の荒神峰に位置します。
伏見稲荷大社の神々は、時代を経るごとに積み重なっているため由緒が不明なことも多いのですが、田中社もそのひとつ。
御祭神に田中大神がみえ田中社との関係が推測されるのですが、そもそも田中大神の正体がわかりません。
(なにせ田中姓は全国四位の多さで、どこにもいますから。。。関係ないか。笑)
それぞれの神蹟には「お塚」がぎっしり詰め込まれるように建てられています。
アラハバキ解・汎日本古代信仰の謎に迫る(連載中)