はじめに
大阪市平野区。中世~近世に堺とともに栄えた環濠集落 #平野郷 の氏神さん #杭全神社。創建以来千二百年間、坂上氏一族(#七名家)が守り続けてきました。本殿狛犬の前足に紐をくくり家出人を探す #足止め 祈願
目次
本文
中世~近世に堺と並ぶ自治都市として知られた平野濠(ひらのごう)。摂津・河内・和泉の中継点で中世以降、商いで賑わう反面、狙われる対策に二重の濠と土居・十三の門を築きました。織田信長公が自治特権を与え、大坂の陣ですべてが焼けた後、江戸期に復興。
AD800初頭、一帯を拝領した征夷大将軍・坂上田村麻呂の次男、広野麻呂(ひろのまろ)の名から平野となり、広野の子、当道(とうどう)が牛頭天王(スサノオ)を勧請して創建。以来、坂上家の氏神となり、その分家衆七名家(しちみょうけ)が支配する平野郷へと発展します。
参道脇に掲げられた大絵馬。くまたのクマですね(´▽`)
杭全神社 拝殿 狛犬さんに足止め祈願
狛犬さんの前足に結ばれた紐。足止めの祈願といいます。
二本一組の紐を用意して、一組を狛犬の前足にくくり、もう一組を居なくなった人の履物に結ぶと、行方がわかるというお願い(おまじない)です。
蝦夷の国で活躍した坂上田村麻呂公に発する古い道の信仰(阿須波の神、座摩神)の名残でしょうか。遠い道のりと足まわりの伝承の多い人です。
前回記事:本殿前のユニークな狛犬さん三組