ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

【夕霧太夫 行列】素足に三枚羽の高下駄で八ノ字歩行【花魁道中】

はじめに

三年ぶり開催の大阪下寺町 #夕霧太夫行列。江戸期 #新町遊郭 #花魁道中 を再現。太夫役のお二人、素足に三枚羽の高下駄で八ノ字歩行。お疲れ様です

目次

本文

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浄國寺 屏風

江戸の元禄期、夕霧太夫は、大坂の花街・新町の遊女の中で最も美しく、日本三太夫*1の一人に数えられ、浄瑠璃・歌舞伎の近松門左衛門の他、井原西鶴の「好色一代男」にも登場するほどで、絶世の美女と伝えられています。

京都島原で評判でしたが、19才で有力な置屋のひとつ、扇屋にスカウトされ大坂に来ました。

新町は現在の大阪市西区新町辺りで、秀吉公の大坂城築城にあたって、全国から男衆が集まった時代から以降、江戸期には公儀の遊郭として発展したところ。

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摂津名所図会(江戸期)新町の花魁道

1678年に27才で早世した時には、大坂中がその死を惜しんだと云われています。

もともと新町にあった浄國寺が、現在の下寺町(大阪市天王寺区)に移転したのに伴って、夕霧太夫墓所も移転しました。

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浄國寺(大阪市天王寺区夕霧太夫墓所(2020年4月撮影)

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夕霧太夫 墓碑(向こうは生國魂神社の石垣)

夕霧太夫行列(花魁道中)

毎年4月の第一日曜、桜咲く季節の『花祭り』として、近くの金臺寺をスタートして、浄國寺に至る、松屋町筋沿いで夕霧太夫行列が催されます。

コロナ禍の影響で、2019年4月以来、三年ぶりの開催でした。

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夕霧太夫行列(2020年4月3日日曜日)

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夕霧太夫役のお二人

太夫役のお二人は大変!

当時の花魁道中のまま『素足、三枚羽の高下駄、八ノ字歩行』を再現しておられます。

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花魁の歩き方

一分で10メートルも進みません。

着物だけでなく、頭のものも重いでしょうし、それでも痛いとか苦しい顔ひとつもせず。本当にお疲れ様。

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後ろ姿も美しいですねぇ(この時は下駄を脱いでおられました。)

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夕霧太夫行列

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*1:新町の夕霧太夫、京都の吉野太夫、吉原の高尾太夫