はじめに
千三百年前の「嶋俣」の地名が由来だそう。古来、#江戸川 の水辺の嶋や川俣は老若男女が行き来する交通の要。昭和の時代 #柴又 を舞台に二つの物語が生まれました
目次
本文
柴又の由来
柴又は、奈良の正倉院に伝わる養老五年(721)史料に記載されている、嶋俣里(しままたり) が由来だそうです。
葛飾区HPに『嶋俣の「嶋」は土砂が堆積して土地が高くなったところ、「俣」は川が合流したり分かれたりするところ』と紹介されています。
東京と千葉の県境・江戸川の矢切の渡し
柴又帝釈天をお詣りした後、近くの江戸川河川敷までテクテク。矢切の渡し(やぎりのわたし)は目の前。
矢切の渡しといえば コロッケの物まねで有名な ちあきなおみさん。よかったらどうぞ(二番飛ばしてます)。
恋に落ちた二人が ♬噂かなしい柴又すてて(二番)、川の流れに身をまかせ、あてどない旅に出る、、、簡単に言えば、駆け落ちの歌。
川幅は二百メートルあるかないか。片道二百円(往復四百円)、三十分弱の道行き。
前の組はギッシリ!
私はたまたま20人ほどのツアー客に紛れて乗船。
前日金曜日の大雨で水量(濁り)多く流れも速く、出発してあっという間に下流に。
人が立っているところが出発の渡舟場。ここからはエンジンでグイグイ上流方向に修整。
私以外全員、千葉県側で下舟したので、帰りは一人貸し切り状態。
舟頭さんの話をじっくり聞きながら。
写真二枚目の舳先の方に、東京都民が利用する金町浄水場の取水塔。
上流は埼玉で、ここから5キロほど先(北)。
老舗・料亭川甚跡地
河川敷からの帰り道、舟頭さんに教えてもらった、老舗の料亭、柴又の川甚(かわじん)跡地へ。
ここは男はつらいよの第一作で、妹のさくら(倍賞千恵子さん)が、博(前田吟さん)と結婚披露宴を挙げたところで、タコ社長(太宰久雄さん)が遅刻してスクーターで乗り付けたところ。
川甚は、夏目漱石、谷崎潤一郎、松本清張らの小説でも登場する老舗でしたが、コロナの影響で2021年に閉店。
新館の建物は残っていますが、披露宴のシーンが撮影された旧館は、つい最近取り壊され、更地になっていました。
寅さんは、妹のさくらに見守られて、あてどない旅に出るのですが、必ず柴又に戻ってくる根っこのある人でした。