はじめに
深江稲荷神社に隣接する #深江郷土資料館。深江の鋳物師(人間国宝)#角谷一圭氏(故人)鋳造品、#深江笠縫保存会 の菅細工、各地の人間国宝級の工芸品が展示されています #大嘗祭 #伊勢神宮式年遷宮 #笠縫の島
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深江郷土資料館(大阪市東成区深江南3丁目)
(34.67076784214332, 135.56088508420407)/大阪市東成区深江南3丁目16−14/大阪メトロ千日前線・新深江駅から徒歩10分、近鉄大阪線・布施駅から徒歩15分。深江稲荷神社に隣接/【開館】毎日午前9:30~12:00、午後14:00~16:30、ただし年末年始は休館。入場無料
深江郷土資料館には深江の鋳物師・角谷一圭氏(故人)、息子の征一氏の鋳物品を始め、その関係や菅細工でご縁のできた各地の人間国宝(級)の匠の工芸品がずらりと展示されています。
日本のものづくりを伝える工芸品の数々はいずれも一級品。穴場ですのでお近くで興味のある方はぜひ見学してみてください。
菅細工の伝統技術の継承を目的とした 深江笠縫保存会 の皆さんがつくられ、新天皇誕生の大嘗祭や、二十年に一度の伊勢神宮・式年遷宮(しきねんせんぐう)に奉納された品々を展示。
スゲ(菅)を使った菅細工は垂仁天皇の時代、大和笠縫氏以来の伝統技術で、古代において御神体を護るなどの 神具 として重要視されてきたようです。
御神体(アマテラス)の八咫鏡が旧正殿から新正殿に遷御(せんぎょ)します。
絹幕で隠された御神体を中心に、笠縫が造った菅御翳(すげのおんさしは)が行列を先導、菅御笠(すげのおんかさ)が後従。
菅細工の神具としての秀でた重要性を表しています。
笠縫の島(万葉集)
地元の愛好家による古地図(想像図)。
古い時代に存在した 古代河内湖(河内潟)の南岸に 笠縫の島 が描かれています。
万葉歌でともに詠われた四極山(しはつやま)は、山坂神社(大阪市東住吉区。長居公園の北)あたりと推定されています。
四極(しはつ)山 うち越え見れば 笠縫(かさぬひ)の島 漕ぎかくる 棚無(たなな)し小舟(をぶね)(高市黒人/万葉集巻三-二七二)
説明板より)住吉の浜の磯(し)の果てるところ(四極)から小高い丘を上り切ると難波潟に昔から笠縫の人々が住んでいる島が見え、その島影に棚板のない小舟が隠れてゆくよ
説明板途中一節)(前略)(笠縫氏)は約二千年前、大倭(やまと)に在った笠縫邑(かさぬいのむら)で、現在は伊勢神宮に祀られている 御神体を護りながら、菅で笠、その他神事に使用される祭具等を作っていました。そして第十一代垂仁天皇の御世に御神体が伊勢に遷幸された後、祭具の需要は減りましたが、菅笠(すげがさ)が高貴な人々のためでなく、一般の人も使用し始め需要が増えましたので、菅草(すげぐさ)の豊富な場所を求め生駒の山並みを超えました。そこで小さな島の辺りに良質の菅(すげ)が豊かに生えているのを見つけここを安住の地と定めました(後略)