ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

【巻向山】古代ヤマト 隠国(こもりく)の霊山は不思議だらけ

はじめに

埴土山の後 #弓月が岳 #穴師神社上社 伝承が残る #巻向山 頂に。途中の山道に #白石の神域 と云われる由緒不明の環状祭祀場 そして謎の廃車も… #穴師坐兵主神社

目次

本文

真砂土の白い砂と白河(しらが)の地名

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埴土山の後、山道を南に進んで巻向山(標高567m)を目指します。

山道を歩いていると白い砂が多いことに気がつきます。

白い砂は、風化花崗岩の真砂土(まさつち、まさど)で、巻向山・初瀬山を含む三輪山系の地質が花崗岩層で形成されていることがよくわかります。

小川を真砂土が流れるので白い流れに見え、南麓を流れ下る白河(しらが)という地名・川名は、こういうところから生まれたのでしょう。

原始三輪山(榮長増文氏)より

京都の白川(しらかわ)地名・川名も同じです。

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白石の神域

巻向山への山道の途中、フェンスで囲われたところがあり、ここが 白石の神域

白石の神域のフェンス

白い石は(真砂土とは違う)付近にはない小さな丸石が多く、遠い所から運ばれたものらしく環状に敷き詰められています。

白石の神域

原始三輪山の著者・榮長氏は、いったい誰が何の目的で、なぜここに、現在も管理されたご神域が維持されているのかわからないと書いています。

ただ一帯に多い野見宿禰伝承に関連して『相撲の土俵のようにも見える』とも書かれています。

ひとつ、白石の神域に東から射し込む朝の光が向かう西の崖下に、湧水地を遥拝する 水神社(次回紹介)が鎮座しており、水神社との関係がありそうに思います。

白石の神域

謎の廃棄物

白石の神域を過ぎた山道で妙なものを相次いで発見。

調べてみると、昭和50年代のトヨタカローラのようです。

なんで、こんな山奥に、こんなものが打ち捨てられているのか、まったくのナゾ😅

巻向山(標高567m)

埴土山から歩いて約20分。巻向山山頂への道標が見えました。

巻向山山頂への道

巻向山 山頂

山頂の樹木に巻かれた紙に、面白いことが書かれていますね。

元弓月ケ岳、穴師神社上の社址

巻向山 山頂

弓月が岳(ゆづきがだけ)とは、三輪山系の中のどこかにあったとされる山で、かつて穴師坐兵主神社(あなしにいますひょうずじんじゃ)の上社があったとされます。

この紙を掲げた人は、巻向山=弓月が岳で、ここに穴師坐兵主神社上社があったと解釈しているのでしょう。

現在の穴師坐兵主神社は三社合祀の形で、奈良県桜井市穴師493(34.545257159386516, 135.85794995308862)に鎮座しています。

現在の鎮座地は、かつての上社に対する下社とも伝えられますが、実のところその由緒や経緯は詳細不明です。

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(参考に)下表は以前、穴師坐兵主神社のことを紹介した時、当時の時点で整理したものです。

穴師坐兵主神社について

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