ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

希少な紫で描かれた海女さんのドーマンセーマン

はじめに

巻き貝の分泌腺からわずかに採れる #貝紫。シーザーが身につけ、クレオパトラの船の帆に使われました。そんな超希少カラーを #伊勢志摩の海女さん たちは #ドーマンセーマン の護符に使ってきました

目次

本文

www.zero-position.com

隠れドーマンセーマンを探す

先日紹介した相差(おうさつ)の石神さんへの参道に、こんな看板。

海女のまち相差 まちあるきのススメ

街中の「隠れドーマンセーマン」を探そう。

隠れドーマンセーマンを探そう

ひとつ見つけました。

ドーマンセーマンの印

「隠れ」かどうかわかりませんが…😀

石神さんのドーマンセーマンの絵馬

目に優しい 紫色 ですね。

相差の石神さん(神明神社境内)

www.zero-position.com

海女さんの貝紫(かいむらさき)

相差漁港の海女小屋 ドーマンセーマンは紫色

貝紫染めは、皇帝紫 ともいわれる巻き貝の体液から布や糸を紫色に染める技法で、地中海沿岸のフェニキアでは3600年もの昔から、貝から紫色を取ることを行っていたといいます。志摩地方の海女たちには巻き貝を使って魔よけの手ぬぐいに描く技法が伝わっており、日本にも貝紫染めがあったとして話題になりました。

相差海女文化資料館(相差)展示パネル

海女さんが、無事に水面に戻れることを祈って 身につけるドーマンセーマンの護符は貝紫で描かれるんですね。

貝紫染めのドーマンセーマンの印(鳥羽市立海の博物館)

海の中では、サメに出くわしたり、流れに飲まれたり、いつ何が起きるかわかりません。

無事に水面(九字)に戻れ(五芒星)ますように。鳥羽市立海の博物館

今は貝紫は少なくなり、紫色の糸で刺繍されたりするようです。

海女さんの手ぬぐい

海女さんは「3000年〜5000年の歴史」を持ち、今でも「漁村という共同体の要」になっているという😮

世界遺産登録を目指す海女さん文化

海女さんの職場

伊勢志摩の沿岸部には、森から流れ出る栄養分と海流が育む、海藻が豊かでアワビやイセエビが棲息する藻場(もば)がたくさんあります。

伊勢志摩沿岸部の藻場(横山ビジターセンター)

藻場(もば)守る 国崎(くざき)の海女ら 晴れ晴れと 得し海幸(うみさち)を われに示せり【秋篠宮紀子さま

www.zero-position.com

横山ビジターセンター展示パネル

海女のバアちゃんは、孫や家族たちのためにも安全操業。

キラキラ光る水面(九字、ドーマン)に向かって、必ず戻らねば(五芒星、セーマン)なりません。

相差漁港にて

相差海女文化資料館

PVアクセスランキング にほんブログ村