ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

東西ラインに並ぶ春日大社本宮神社−猿沢池−率川神社【太陽の姫巫女の社(Ⅰ)】

春日大社の信仰の根源が #御蓋山(みかさやま)山頂の浮雲峰【本宮】であることを紹介する中で、マップを眺めていて西の #猿沢池 #率川神社が東西ラインで並んでいることに気がつきました

目次

本文

【前回】

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東西ライン上に並ぶ春日大社本宮−猿沢池−率川神社(いさがわじんじゃ)

前回、春日大社の信仰の根源が御蓋山(みかさやま)山頂の浮雲峰【本宮】であることを紹介する中で、

マップを睨んでいて、本宮が 猿沢池(さるさわのいけ)率川神社(いさがわじんじゃ)と東西のライン上に並んでいることに気がつきました。

座標値(緯度34度40分53秒)もピッタリ。

東西ライン上に並ぶ春日大社本宮−猿沢池−率川神社(いさがわじんじゃ)

猿沢池は龍穴か?

Googleマップを見ますと、猿沢池は、春日大社本宮神社が鎮座する御蓋山を起点に、西に向かって丘陵地が舌(ベロ)状に伸びる先で地下水脈が地表に現れる、いわゆる 龍穴 のように見えます。

猿沢池。真東に御蓋山。9/17中秋の名月采女まつりの竜頭船

地下水脈が常に供給されるので、水は枯れることなく水質・水温は一定。

魚や生き物は棲みやすいですが、栄養分が限られるので生息数も一定。

龍穴であると考えると、猿沢池の七不思議も納得です。

猿沢池 案内板(猿沢池の七不思議)

参考に。京都の神泉苑祇園祭の発祥地)も龍穴です。(京都は北の貴船を水源として南の伏見まで下る広大な傾斜地。途中水脈が地表に現れるところがあります。)

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率川神社(いさがわじんじゃ)

猿沢池から「ならまち」を西に約10分ほど歩くと 率川神社(いさがわじんじゃ)

率川神社。東の朝の光が境内に射し込む。秋分が近い9月16日撮影

御祭神:媛蹈韛五十鈴姫命(ひめたたらいすずひめ)、狭井大神 (さいのおおかみ、御父神)、玉櫛姫命 (たまくしひめ、御母神)

率川神社 御由緒

精確に測定された東西の位置関係から、推古女帝(飛鳥時代、第33代)は、御蓋山山頂(浮雲峰)の本宮神社を意識して当社を創建したと思われます。

推古女帝は、纏向遺跡近くの他田坐天照御魂(おさだにますあまてるみたま)神社の創建にも関係しており、

三輪山祭祀 を始めた媛蹈韛五十鈴姫命(ひめたたらいすずひめ)に対して、同じ太陽の姫巫女として、尊崇…もしかしたら憧憬の念を抱いていたのかも知れません。

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率川神社について、次回へ続きます。

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