「元春日」と云われる #枚岡神社は東の #神津嶽 を遙拝します。#天忍雲根命(あめのおしくもね、中臣氏二代目)を祀る #若宮神社 御神域の #出雲井 は鎮座地の東大阪市出雲井の由来 #春日の暗号 #真名井
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本文
【2021年 枚岡神社 参拝】
西の大阪平野を見晴るかす生駒山麓の枚岡神社(ひらおかじんじゃ)。
創建は初代・神武天皇(神日本磐余彦、かむやまといわれひこ)の即位三年前と伝えられます。
中臣氏(藤原氏)の祖神・天児屋根命(あまのこやね)、二代目・天押雲年命(あまのおしくもね)に続く三代目・天種子命(あまのたねこのみこと)が創建したと御由緒に書かれています。
水源地の 神津嶽(こうづだけ)に祖神の天児屋根命と比売神を水神として祀ったのが始まりで、飛鳥時代(650年)に麓の現在地に遷座しました。
奈良時代の春日大社創建にあたり、御祭神が分祀されたため、春日元宮(元春日)とも云われます。
タケミカズチの命とフツヌシの命の(鹿島・香取の軍神)二柱は、後に合祀され、春日大社と同じ四柱を祀るようになったとのこと。
御本殿の向かって右、南の方にいくつかの社が立つ参道の中に若宮神社。
この配置構造は春日大社とまったく同じ(南に向かう御間道の先に若宮神社)
御祭神∶天忍雲根命(あめのおしくもねのみこと)(春日大社は天押雲年命)
祖神の御本殿・御子神の若宮神社とも東の神津嶽を遥拝する形で西面して並んでいます。
春日大社でも東の御蓋山(みかさやま)を遥拝するために、御本殿・若宮神社とも西面しています。
太陽が昇る東を拝んでいるので、日向(ひむか、ひうが)の配置です。
出雲井
若宮神社の御神域の中、斜面のたもとの出雲井(いずもい、あるいは、いずもゆ)
枚岡神社の東大阪市出雲井の地名の由来になった井戸(龍穴?)です。
案内の木札の前に茂っているのはヤブミョウガ。
清涼な湧き水の湿ったところに群生する不思議な植物(下鴨神社・糺の森の「ならの小川」一帯にも茂っています)
6月ごろに咲き始め、今は秋の実がついていました。
春日の暗号
前回、春日大社の記事では「浮雲」「押雲」を春日、つまり中臣氏(藤原氏)の暗号と書きましたが、
ここでも「出雲井」「忍雲」というワードが登場しました。
もちろん中臣氏は出雲の系統なのですが、彼らが使う「雲」には、もうひとつの深い意味があるように思います。
出雲文化の影響のある地では水源地の湧水地(井戸や龍穴)を 真名井(まない)と言います。
そのあたり次回以降、紹介してゆきたいと思います。