ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

北緯34度32分【日の神の信仰】ライン【淡路島・舟木石上神社】

ちょうど1年前、参拝した #舟木石上神社(ふなきいそのかみじんじゃ)淡路島北部 標高170メートルの山間部丘陵に鎮座。境内は女人禁制とされ、古代の太陽祭祀跡とされる磐座(石神座)が鎮座していました。#北緯34度32分 #日の神の信仰

目次

本文

舟木石上神社(ふなきいそのかみじんじゃ)

N34°32'26.87",E134°57'06.24"/兵庫県淡路市舟木514−11/駐車スペースはありません。少し離れた道路脇に通行の妨げにならないよう駐車してから参拝

舟木石上神社 鳥居(左に女人禁制と書かれた碑)

北淡震災記念公園・野島断層保存館から南東に車で5分。

標高170メートルの山間部の丘陵に鎮座。

御由緒(案内板)より。御祭神(御本尊)∶天照皇大神(大日如来) を勧請して祭祀

舟木石上神社

女性は、鳥居前の案内板の「→」に沿って、脇道を進み、御神体の石神座(当社では磐座と言わず石神座としている)を、ロープの外から参拝する形になっていました。

たまたま同行の奥さんは、寒いこともあり、神社から離れた車の中でお留守番をしていてくれたので、影響ありませんでした。

舟木石上神社

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御由緒の案内板(文字起こし)

舟木石上神社 御由緒

日の神の信仰

北緯34度32分の線上、伊勢*1、神島、堀崎山*2、倶留尊ぐるそん(三重県)→室生寺、長谷寺、三輪山、二上山*3(奈良県)→日置荘、大鳥神社(大阪府)→伊勢久留麻神社、当石神座(兵庫県)の各地で日の神信仰していたことが明らかになった(昭和55年2月NHKテレビ放映)

もともと日の神は、太陽神の本体として天照皇大神と大日如来が想定され所によってそのどちらかを祀っている地もあり、両者を合祭している所もある。この石神座は両者を勧請して祀ったものである。

日を迎える座と日を追う座

これら太陽を信仰する地に「太陽を迎える座」(朝日に向かって祭事を行う)と「日を追う座」(夕日に向かって祭事を行う)とがある。そのうち前者は男性がつかさどり、後者は女性が祭事をつかさどってきた。したがって女人禁制はここからきたものである。現在この制度が崩れている中で、当地は今なお里人の間で固く守られ、民俗学上からも貴重な存在である。

北緯34度32分の日の神の信仰ライン

日本書紀や古事記でいうところの神代、稲作弥生時代の古代の都市国家(クニ)が発展するためには、

精確な一年のカレンダー(二至二分)に基づく予測(占い)や祭祀がクニを支配する源泉になっていて、当ブログではそれらを追いかけていますが、

北緯34度32分のラインは、それらに比べて単純な東西の線である他、男女で役割を分けていることなど、個人的には弥生後期〜古墳時代以降に設定された新しいラインという印象を抱きます。(弥生出雲の太陽祭祀は姫巫女が主催)

  • ただ、三輪山・箸墓古墳と伊勢・神島のラインについては、私が妄想するヤマト創世記(倭姫の元伊勢の旅)の史実に合う点もあり、興味深いものがあります。

またこのラインを見ていると、室生寺(創建は宝亀年間=奈良時代、室生龍穴神社が近い)の歴史的な意味も何となく見えてきます。

さらに詳しくこのラインを考えてゆく必要がありますね。(次回未定ですが続きます)

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*1:補足∶内宮ではない。伊勢斎宮跡

*2:訂正∶堀坂山の誤り

*3:補足∶山頂付近ではない。麓の穴虫・逢坂付近