ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

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【明神川と社家町(2)】水から生まれた『ハレとケ』 日本的パブリック精神

はじめに

上賀茂大通の #京雷堂 さんで #社家 見学。#明神川 の水は庭園池水(禊ぎ祓い)と生活用水として使用、汚水(ケ)はスイモ・スイコミに棄てる。下流でキレイな水(ハレ)が使える古来からの共同体の知恵 #ハレとケ

目次

本文

賀茂社家・石垣の穴

明神川沿いを歩いていると、社家の長い石塀の下の石垣造りに方形の穴が開いているのが見えます。

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社家の取水口・放水口

古い時代の水の利用・・・上流(上賀茂神社)側で明神川の水を邸内に取り込み、使用した後の残りの水を川に戻す仕組みです。

さて、邸内をどのように流れているのでしょうか。

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社家の取水口・放水口

京雷堂さん(旧藤木家(社家)屋敷)見学

赤い暖簾の御土産店・京雷堂さんに立ち寄った際、期せずして、屋敷内と庭を水が流れる様子を見学させていただきました

(その上、店主さんには、屋敷や上賀茂の歴史を詳しく説明いただき、たいへん勉強になりました。写真撮影の許可もいただきました)

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京雷堂さんの庭内(庭内に左から水を取り込み右に流して外に出す)

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左)水の取り込み 右)灯篭のところで禊ぎ祓いの儀式をしていたそうです

明神川から取り込んだ水には二通りの使い道があります(飲用水は井戸水を利用)

 ● ひとつは、庭園池水(禊ぎ祓い)

 ● もうひとつは、家の裏に引き込まれ野菜や米を洗ったり洗濯に使用、畑に使用(生活用水

そして生活汚水は、明神川に戻さないよう スイモ・スイコミ と云われる、庭のすみに造られた石敷きの穴に棄てられます(スイモ=水門?、スイコミ=吸い込み)

上賀茂一帯では不思議なほどはやく地中に水が吸い込まれ、そのおかげで川の水は清らかなまま下流へ流され、下流でも洗面に使用できた そうです(京都市都市計画局資料・上賀茂(町なみ調査報告より))

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京雷堂さん 庭内 スイモ・スイコミ(水棄て場)

下流には瀬織津姫が御祭神の藤木社も鎮座しますから、汚水(穢れた水=ケ)を流すことはできません。

ただ禊ぎ祓いの後の水は『ケ』を含みますから、下流に対して、瀬織津姫の神力で清浄『ハレ』にする役割が藤木社にあったのかも知れませんね。

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京雷堂さんの現在地 下流(右の方。川の曲がったところ)に藤木社

www.zero-position.com

賀茂の勝手火

■観光冊子「裏を往く~あなたの知らない北区~」より抜粋(誌名をグーグル検索で閲覧できます)

上賀茂神社の七不思議(3ページ)より。

社家では、火事を防ぐために、賀茂以外の人には火を使った料理は振る舞いませんでした。しかし、他家で振舞われた料理は食べ、帰ってくる時に賀茂川に入り、身を清めていたことにより、これを身勝手な行いとして 賀茂の勝手火 と言われています。

あぁっ!!それもあって庭内に禊ぎ祓いの場!?。それならたいへん実用的ですね d(^□^)

京雷堂さん【紹介】

住所:京都市北区北区上賀茂池殿町8(上賀茂神社の鳥居から上賀茂本通(藤ノ木通)に進んでスグ)

www.kyoraido.com

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京雷堂 雷煎餅(かみなりせんべい)

富岡鉄斎(とみおかてっさい)画の衝立(ついたて)。

お多福さんのユーモラスな画、見ていて幸せになります。このほかにも鉄斎画伯らの掛け軸や手紙が展示されています。

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富岡鉄斎画 勤倹致福(倹約に勤めて福をよぶ)

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(京雷堂)上賀茂神社の御神紋の葵の鉢植え お茶菓子の葵の器

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アラハバキ解・汎日本古代信仰の謎に迫る(全54話完結)

【2020年12月~2021年5月、連載】

novel.daysneo.com