ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

【中の太子 野中寺】金銅弥勒菩薩半跏像・台座の銘文【謎の中宮天皇と栢寺】★★★

弥勒菩薩半跏思惟像(みろくぼさつはんかしゆいぞう)。 代表的なものは、奈良・中宮寺の『菩薩半跏像』と京都・広隆寺の『宝冠弥勒像』です。 左)中宮寺 菩薩半跏像 右)広隆寺 宝冠弥勒像 腰掛けて左ももの上に右足をのせて(半跏)組み、右手の指先を軽…

【中の太子 野中寺(やちゅうじ)】聖徳太子・寺社建立のヒミツ★【仲哀天皇陵】

中之太子 野中寺(真言宗、大阪府羽曳野市野々上五丁目9番24号) 近鉄南大阪線・藤井寺駅から徒歩で約30分。駅前からバスも出ていますが、途中の仲哀天皇陵(岡ミサンザイ古墳)をじっくり見たくて歩きました。 野中寺は、藤井寺市から羽曳野市(はびきの…

🎵シュラシュシュシュ~ 埴輪づくりと重量物製造および運送業【修羅と土師氏の仕事】

世界遺産・古市古墳群の中心エリア 黄円が道明寺天満宮を中心とした古代土師氏の拠点 道明寺天満宮 境内 復元された修羅 1978年(昭和53年)4月に、道明寺天満宮の近くの三ツ塚古墳(※)の溝から出土した、大小2つの修羅(しゅら)が復元して展示さ…

【誉田八幡宮】(巨大)前方後円墳の拝み方・考★★【応神天皇陵古墳 またの名は恵我藻伏崗陵】

誉田八幡宮 神社と前方後円墳の関係を考えるのに、 誉田八幡宮と応神天皇陵古墳(別名;恵我藻伏崗陵、えがのもふしのおかのみささぎ)にお詣りしました。 誉田八幡宮 鳥居の向こうのこんもりした所が応神天皇陵 ご覧の通り、鳥居-本殿は東向き、本殿脇の参…

【道明寺】聖徳太子建立 千四百年の尼寺 道真公ゆかりの古寺【初夏の景色】

道明寺(大阪府藤井寺市道明寺) 立派な山門。 道明寺山門 お寺は縁起、神社は由緒といいます。 道明寺 縁起 www.domyoji.jp 道明寺境内 菩提樹 菩提樹の実 木槵樹(もくげんじゅ)道明寺 木槵樹(もくげんじゅ)はムクロジの樹のこと。枝先が少し黄色くなっ…

【元宮 土師神社】古寺・土師寺の伽藍配置 神仏習合始まりのスガタ【道明寺天満宮 境内】

世界遺産・古市古墳群のエリア内、埴輪の土師氏の拠点であった道明寺天満宮の大きな境内。 その中に、元宮・土師神社(もとみや・はじじんじゃ)がこじんまりとあります。 が、道明寺天満宮と世界遺産・古市古墳群と言われてもピンとこないかと思い、地図で…

【四百回記事】三つの海人族の話★★★【海と山を駆けたご先祖様】

昨年四月にはてはブログを始めて、本日で四百回目の投稿になります。 いつも古代妄想にお付き合いいただく皆さまには、感謝しかありません。 祈念すべき四百回目。何を書こうか考えた結果、当妄想ブログの底流を「成すもの」を少し紹介したいと思います。 祇…

【古市古墳群の街】菅原道真公は埴輪の土師氏の子孫【道明寺天満宮】

道明寺天満宮(大阪府藤井寺市道明寺1-16-40) 御祭神 菅原道真公(学問の神様)、天穂日命(あめのほひのみこと、日本神話:アマテラスの御子とされる)、覚寿尼公(道真公のおば) 神社の御由緒や歴史について詳しくは、ホームページをご覧いただくとして…

いろいろ日記雑記 ウィズコロナ(with corona)の生活が始まる

5月の引っ越し後の新生活にもだいぶん慣れてきた。 これを機会に、朝の食事を変えている。 プロテインダイエットと免疫力アップの二兎を追う。 吉野葛の老舗で乳酸菌の種菌を買って、豆乳で育てている。全然酸っぱくないので甘みは不要。ダシ醤油をかけて、…

四天王寺の七ふしぎ(3)シン四天王寺の七不思議【どこ行った?巨大石棺のフタ】

最近は、地元の上町台地の歴史の記事が多くなりました。 緊急事態宣言で、地元回帰したのもありますが、 もともと当ブログを始めた約一年前を一巡目とすると、二巡目の古代妄想に入っているからです。 庶民的な近づきやすさとともに、四天王寺さんには多くの…

四天王寺の七ふしぎ【上方ばなし】昔の集客宣伝マーケティング【天王寺詣り】

はじめに 四天王寺の七不思議。#三代目桂米朝師匠(故人)が書いた #米朝ばなし も参考にして紹介します。師匠は、噺の世界を通して、ハイレベルな浪華の歴史研究家でもありました 目次 上方落語の「天王寺詣り」 (一)西門の石鳥居 (二)ポンポン石 (三…

四天王寺の七ふしぎ【芦分舟】不思議じゃないけど不思議な話

四天王寺さんの七不思議。 そんな話があることを聞いたことはありますが、具体的に、どんな内容かくわしくなかったので、調べてみました。 ふたつ、ありました。 ひとつは江戸期の延宝三年(1675年)に刊行された『芦分舟、あしわけぶね』で紹介されてい…

四天王寺七宮は地上に描かれた古代のハザードマップ★

まとめ 四天王寺 には『七』の話がいくつかあります。#聖徳太子 の #七星剣 #七不思議 など。#四天王寺七宮 は寺を守るため創建時からあったと伝えられます。当時の #古代上町半島 の地形を考えれば、七宮が配置された理由、そして日本の神様の役割が見えて…

【百年の歴史に幕】新世界・道頓堀 づぼらや閉店【四天王寺 紫陽花 亀の池】

今日は毎月1回の四天王寺方面のクリニックに通いの日。小雨が降る中、古代妄想散策を兼ねてウォーキング。 ゴールデンウィークの引っ越しで、四天王寺には、今まで西門(さいもん)から入っていたのが、東門から入るコースに。 四天王寺境内の紫陽花 紫陽花…

【堀越神社】主祭神は崇峻大王【飛鳥京と上町半島】浮かび上がる古代の謎の点と線

もともと約4キロ北の天満橋の八軒屋あたりにあった熊野街道・九十九王子の第一番目の窪津(くぼつ)王子社。 現在は堀越神社(大阪市天王寺区茶臼山町)境内に遷座していることを紹介しました。 www.zero-position.com 茶臼山(古墳)から堀越神社方向を撮…

四天王寺の鬼門に鎮座する五条宮(主祭神:敏達大王)かつての毘沙門池

四天王寺さんを出て、北東に隣接して五条宮(大阪市天王寺区真法院町)が鎮座しています。 主祭神は、第30代敏達(びだつ)大王(在位:572-585年)※四天王寺創建は593年 (敏達大王の別名:訳語田天皇・おさだのおおきみ、渟中倉太珠敷尊・ぬなくらのふと…

【法隆寺 薬師如来坐像】古代の「天皇」の呼び方【ふくよかな微笑の「裏」に隠された飛鳥・斑鳩の謎 】

ここでは奈良時代より前の話をします。 お気づきになっている方もいるかもしれませんが、最近、当ブログでは、大王(おおきみ)という言葉を使うようになりました。 例えば、第16代仁徳天皇というのをやめて、仁徳大王という風に。 しかし、第40代天武天…

天を翔ぶ龍 水を駆ける龍 地に潜る龍【龍神?写真コレクション】

最近、マイブームの『龍』。 過去にアップしたものもありますが、ドラゴンの写真を集めてみました。 天を飛ぶ龍 7年前、元旦の日の出、難波宮から撮影したドラゴ・・・いやスネーク、いやツチノコ雲。(id:kaedeya さん。う、うなぎ!?) 2013年は巳年…

古代の港湾エリアと官公庁エリア【難波の小郡と大郡・再考】【日羅公の埋葬地(5)】★★

熊野街道の上町半島のスタート地点、八軒屋跡の碑が建つ永田屋昆布本店さんでいただいた非売品の冊子『八軒家』 ビジュアルで、かつ、詳しい内容に目を奪われます。その中の熊野古道曼荼羅(久保田昭 画)。 浪華往古図を3Dに描いた作品ですが、八軒屋=ク…

四天王寺さん境内 熊野街道 【開物発事おススメ】歴史散策コース

京阪天満橋駅の南側、土佐堀通に面した永田屋昆布本店の店頭で「八軒家」という非売品の冊子をいただけます。 永田屋昆布本店 大阪市中央区天満橋京町 その中に。。。「難波往古図」をもとに描かれた熊野古道曼荼羅。 かつて存在した渡辺橋のたもと、クボ津…

四天王寺 伽藍 傾むいた方位の謎(2)見えてくる日本最初の神仏習合のカタチ★

四天王寺の伽藍が、真北ではなく、西に約3度傾いている、という前回記事。初めての方はそちらからご覧ください。 www.zero-position.com 四天王寺(伽藍)は夕陽を拝む鳥居を基準に設計されていた★ 古代妄想レベル:★★★=MAX ★★=MEDIUM ★=MIN or A LITTLE…

四天王寺 伽藍 傾むいた方位の謎(1)真北ではない 磁北でもない

地理・地学に詳しい人には、よく知られた話なのですが、二条城は少し傾いて建てられています。 二条城と京都御所の方位 地球には二種類の北があります ● 天空の北極星の真下の地球上、つまり北極点の方向を示す『真北、しんぽく』 ● 方位磁石が指し示す『磁…

【熊野街道】古代上町半島の龍(ドラゴン)の背を歩く

河内難波(古代上町半島)の熊野街道 平安時代から鎌倉時代にかけて盛んであった熊野詣(くまのもうで)は、 京の都の鳥羽離宮(伏見あたり)から淀川を舟で下り、 河内難波、古代には窪津(くぼつ)と云われた『八軒家、はちけんや』に上陸、 古代上町半島…

【難波の大江】 百年。一気にトシとった実話【現代の浦島太郎】

母校(小学校)と校歌 四天王寺さんの北西に隣接して、今年で創立146年の母校・大江小学校があります (1874年創立。天王寺区では最古。明治維新は1868年) 四天王寺さんから寄付された土地に小学校が建てられたそうで、写真でも境内が見えます。 大江小…