四天王寺さんの七不思議。
そんな話があることを聞いたことはありますが、具体的に、どんな内容かくわしくなかったので、調べてみました。
ふたつ、ありました。
ひとつは江戸期の延宝三年(1675年)に刊行された『芦分舟、あしわけぶね』で紹介されているもの、
もうひとつは、上方落語『天王寺まいり』で、亡きイヌの供養に四天王寺に参る男の噺で語られているもの、です。
芦分船 四天王寺の七不思議
五重塔の黄金
『五重塔の露盤(屋根の上に乗っかっている正方形の台)は純金(エンブダゴン)千両で鋳造してあるので、永久に光り輝く』
サンスクリット語で『閻浮那陀金、えんぶだごん』と書くそうです。
コトバンクさんでは「その色は紫を帯びた赤黄色で,金のなかで最もすぐれたものとされる。経典にみられる香酔山(こうすいせん)の南、雪山の北に位置し無熱池(むねっち)のほとりにある閻浮樹林を流れる川から採取されるのでこの名称がある」と紹介されています。
古代アトランティスで鍛造されたという幻の金属・オリハルコンみたいなものでしょうか(手塚治虫さんの海のトリトンで登場してましたね。)
紫を帯びた赤黄色?う~ん、むしろ、法輪とともに黄金に光り輝いてます。
銀を敷いたゴージャスな境内
『四天王寺を建てたときに、聖徳太子が天竺(インド)の霊鷲山(れいじゅせん)から竜に銀を運ばせて地に敷いたので、境内の諸堂は雨だれが落ちても地面がくぼまない』
黄金の次は、銀の話ですよ。
・・・いやしかし、窪みはいっぱいあります。撮り忘れた四天王寺さんの名誉のために写真は撮影しておりません。
こうべを垂れる枝
『境内の樹々は金堂や五重塔よりも高くならない。もしそれ以上に伸びたときには枝は必ず下を向く』
いやいやいや~。39.2メートル(五重塔の高さ)を超える巨木など大阪にすらありません。
ということで、こうべを垂れる枝を、実は、誰も見たことがありません。
境内の蛙(かえる)は決して鳴かない
『境内の池の蛙(かえる)は決して鳴かない。これは池の底に十丈の大蛇をまつりこめているからである』
ほぉぉ。10尺(約3メートル)が一丈、これが十丈で30メートルの大蛇ですか。。。
私は子供の時から境内でカエルやヘビなど見たことがありません。ザリガニは境内の秘密の場所で採ってましたが。
地元の古老によると、戦後の食糧難の時代、亀の池などでウシガエルを養殖していたそう。
さぞかしグワァグワァ・モォ~モォ~うるさかったでしょうね。
石の鳥居
『西門の石の鳥居は、極楽土の東門の中心にあたる』
え~っ!?それって謎ですか?扁額に書いてあるんですけど。。。
南大門の仁王さんとインドの力士
『南大門の仁王さんはインドから渡来した力士が自分でつくったものである。その威光におそれてハトやスズメは門の上を飛ばない』
なんとなくインド(天竺)とくればありがたや~の作り話っぽいですが、
実際、日本最古の会社、金剛組(第30代敏達大王7年(578)創業、天王寺区四天王寺1丁目)が建立にたずさわりました。
はてさて金剛力でしょうか。
そういえば、緊急事態宣言の閉堂期間中に2~3回境内を通りましたが、名物のハト軍団を見かけませんでした。
エサくれる人がいないので、彼ら・彼女らなりに考えて、他のエサ場に移動しているようです。
竜宮城から流れてきた亀井の水
『亀井の水は天竺無熱池(てんじくむねっち)の水を竜宮城を経て銀の樋(ひ)で送られている』
またまた銀の話。もうそんな話にはノセられません。
七ふしぎに秘められた暗号
水、竜(龍)にまつわる話がいくつかありますね。
これは、実際調べていてわかったことがあります。また別の記事で紹介します。
先日、関連して四天王寺七宮を紹介しました。
カエルの話。
直観ですが、四天王寺さん、そして、古代上町半島のひとつの謎を解くカギではないかと妄想しています
(現在妄想リサーチ中。最近の記事にちょいとヒントを出しています。はやりの『伏線』。伏線は『回収』しなければなりませんが。笑)