ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

防災の日 神社と防災についての興味深い研究

福岡県糸島市、御神体の可也(かや)山。海辺の鳥居。山のぐるりには熊野神社のほかいくつか神社がある。山頂に可也神社 神戸市立高等専門学校、高田知紀先生(都市工学科)は「神社と防災」をテーマにいくつかの研究論文を発表されている。 2012年の「東日…

常照皇寺 北朝の名刹 歴代に数えられない光厳天皇 ゆかりのお寺

常照皇寺(じょうしょうこうじ) 臨済宗天龍寺派 山門 母方のご先祖様(百姓家)の菩提寺で、お盆休みにお参りしてきた。 京都市右京区京北井戸町丸山。右京区と云っても京都市内から車で約1時間。京都駅からだと1時間半。 周山(しゅうざん)街道(国道16…

奥明日香・飛鳥川の川上、フナト川 女渕 母と娘が祀られる二つの神社の奥に 斉明女帝(皇極時代)の雨乞い神事(2)お参りの注意点・追記

女渕あたりの流れ 伽夜奈留美命神社(かやなるみのみことじんじゃ、フナト川沿い、滝本神社とも云う)の御祭神は下照姫。オオクニヌシの娘。 飛鳥川上坐宇須多伎比賣命神社(あすかのかわかみにいますうすたきひめのみことじんじゃ、飛鳥川沿い)の御祭神は…

残暑お見舞い申し上げます。(伊藤若冲 動植綵絵 芦鵞図 池辺群虫図 秋塘群雀図 向日葵雄鶏図)

いつもありがとうごさいます。 朝夕の空(雲)がだいぶん高くなってきました。 この夏は地元の大阪だけでなく、明日香や京都にもよく足を運びました。ブログを始めて、気になることが増えたり、写真が欲しくて通いました。 五月の明日香34℃以来、今年は暑…

日本の謎の古代史 考える時のポイント(4) 地球規模の変化と縄文時代・弥生時代

20000年前、氷河期。最も海が低い時期で海抜は現在より120m低かった(-120m) 20000年前の日本列島。古代大阪。古代淀川 20000年前(石器時代)の古代大阪平野 樺太~北海道~本州~四国~九州は陸続き。瀬戸内海はない。 南方ルートは海路で、北方ルートは…

奥明日香・飛鳥川上坐宇須多伎比賣命神社 斉明女帝(皇極時代)の雨乞い神事(1)★

女渕あたりの小さな滝 奥明日香訪問。前回の続き www.zero-position.com 「あすかのかわかみにいます・うすたきひめのみこと・じんじゃ」・・・神社名の文字数と長さでは日本一、ギネスかも知れない。 日本書記・皇極天皇元年条(642)に、斉明女帝が皇極天…

日本人のルーツ・縄文の謎に迫る二人の研究者と研究成果 考古学が進化する時代

縄文時代から歴史を振り返ることで、自分たちのルーツ、弥生期以降の日本古代の姿が浮かび上がってくる。 縄文時代について目を引く研究成果の発表が続いている。 国立科学博物館の二人の研究者の最新の成果に焦点を当ててみた。 それにしてもお二人ともカム…

日本史上最大の水の祭祀史跡 神泉苑 祇園祭発祥の地 雨乞いのオールスター

東寺 真言宗 神泉苑。京都市中京区御池通神泉苑町東入門前町166。二条城の南 神泉苑 東寺の所有 鳥居 中央に空海さんが勧請した善女龍王社。朱色の反り橋は法成橋。周囲は法成就池。 善女龍王社 法成就池 造営時、南北500m×東西250mの巨大さ 京都市平安京創…

GooGleアドセンスよりいただいた 3枚のお札

適当に読み散らかしてくださいm(__)m 法善寺横丁 猫 1まい~2まい~3まい~。 1枚目。そもそもアンタのサイトが、ネ~じゃんW(江戸っ子、もしくは、若者) 2枚目。一応見に行ったんじゃが、コードが貼りついとりゃせんがね(広島弁) 3枚目。あんなぁ。プ…

上賀茂神社(3)賀茂別雷神社・楢(奈良)の小川 藤原家隆

風そよぐ楢の小川の夕暮れは禊ぎぞ夏のしるしなりける 楢の小川 北西から流れてくる楢(なら)の小川が主流、北東からの御物忌川(おものいがわ)が合流した一帯北側に本殿。ならの小川が下って分流(沢田川)が造られ境内庭園・渉渓園を巡る。 ならの小川は…

奥明日香・栢森の女綱 稲渕の男綱 綱掛神事(カンジョ神事)加夜奈留美命神社のイクメン狛犬?

一般的に狛犬の吽形(うんぎょう)はオス。イクメン狛犬? 飛鳥川の源流域を「奥明日香」という。 明日香の中心(石舞台古墳)から、稲渕(いなぶち)、栢森(かやのもり)、入谷(にゅうだに)と源流域に入ってゆく。 栢森 案内板 南北逆 聖なるフナト川 栢…

水の祭祀の記憶(0)大陸の龍は天空を駆け、日本の龍は大地を流れ下る(龍神信仰)

しんぶんしアニマルアーティスト・なんめんよしこさん作。 全長18m 新聞紙の龍 日本の謎の古代史を妄想するこのブログで、これまで考えてきたことを中心に書いているが、書きながら調べ、現地に足を運び、新しく気づき始めたこともある。 そのひとつが「水…

上賀茂神社(2)賀茂別雷神社・すずやかに鈴なりの音ひびく 片山御子神社・紫式部、新宮神社・高龗神

楼門と拝殿。拝殿の向こうに本殿と権殿。 御祭神・賀茂別雷神(かもわけいかづちのかみ)を祀る「本殿」と常設の仮殿「権殿」が並んでいる(撮影禁止) 上賀茂神社・楼門と拝殿 拝殿から本殿・権殿の方(ここまで撮影OK)鈴の絵が描かれている 拝殿から本殿…

上賀茂神社(1)賀茂別雷神社・創建前後の歴史解説★

上賀茂神社の立砂。本殿に向かう手前の細殿・前にある。 御祭神・賀茂別雷神が最初に降臨した神山(こうやま)を模したもので、神籬(ひもろぎ、神様が降臨するヨリシロ) 上賀茂神社・立砂 上賀茂神社、正式には賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)。…

下鴨神社(13)賀茂御祖神社・ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず

鴨川と高野川の合流点「河合」。現在は公園。右から鴨川、左から高野川。現在は公園。 鴨川と高野川の合流点 下鴨神社と上賀茂神社(賀茂別雷神社、かもわけいかづちじんじゃ)では境内を流れる水が違う。 鴨川に沿って約4キロ上流の上賀茂社は山腹斜面にあ…

日本の謎の古代史 考える時のポイント(3)「神社」と「前方後円墳」の時代

長い休みに入ったので妄想年表を作ってみた。 とはいっても、縄文~弥生~古墳~飛鳥と続く年代区分に逆らうつもりはない。 イワクラや神社がどの時代に造られるようになったのか、時代区分に合わせてみた。 古代史 時代区分 イワクラ 神社 近年、弥生時代の…

飛鳥京跡苑池 新たな流水施設が見つかる【8月10日・現地説明会・参加】

飛鳥京跡苑池(南側)イメージ。個人的に「シマ」が気になる(本記事では妄想無し) 飛鳥京跡苑池(南側)イメージ ***** 8月8日、橿原考古学研究所(奈良)が、飛鳥時代(7世紀)の築造で国内最古の宮廷庭園跡といわれる「飛鳥京跡苑池(えんち)」…

太陽のただ射す所にカゲができ、ヤタカラスのただ指す所にウラがいる 古代京都 「先」の出雲氏、「後」の賀茂氏

下鴨神社の「御蔭様、みかげさま、おかげさま」の謎について、下調べで、京都市考古資料館(京都市埋蔵文化財研究所)を訪問。 京都市バス・今出川大宮駅前/京都市上京区今出川大宮東入ル元伊佐町265番地の1 京都市考古資料館 https://www.kyoto-arc.or.jp/…

日本の謎の古代史 考える時のポイント(2)神話の生まれ方 クニビキ クニウミ

「国生み」「国引き」の神話がある。 国生みは、イザナギとイザナミが天の浮橋にたって、長いホコで海のドロドロをかき混ぜると、固まって最初に淡路島ができて・・・という話(古事記・日本書紀) 国引きは、イズモの王・オミツヌがそれぞれのクニの余って…

京都御苑・宗像神社 左近の桜 道の神つながりで京都観光神社も鎮座【参道(縄手)からシマに渡るクニビキ式】

京都御苑の宗像(むなかた)神社は、公家・花山院(かざんいん)家の邸宅跡にある。 先日紹介した九条家の邸宅跡、厳島神社(いつくしまじんじゃ)の北隣。 www.zero-position.com (左)花山院邸・宗像神社、九条邸・厳島神社 (右)旧花山院邸の見取り図、…

下鴨神社(11)出雲井於神社・ 後ろの正面だぁれ(3)スサノオと入れ替えられたオオクニヌシ★★★

前回の続き。 www.zero-position.com 出雲井於神社。「いずもいのへのじんじゃ」と読む 「井於」とは「鴨川のほとり」のことで「出雲郷の鴨川のほとりの神社」という意味だそうだ。 下鴨神社の境内、大炊殿(おおいどの)の南に位置する。 京都市考古資料館…

日本の謎の古代史 考える時のポイント(1)日本海側から発展、海退と沖積

日本の古代は謎が多い。 特に縄文から弥生へかわる紀元前1000年ごろから、古墳時代が終わり、飛鳥時代を含む紀元後600年ぐらいまでは謎だらけ。 そんな謎の古代史を考える時の私なりのポイントを紹介。 日本海側から発展 司馬遼太郎さんの「菜の花の…

太陽の塔 夕日 ライトアップ 夕涼み 万博記念公園

太陽の塔 夕日 太陽の塔の内部観覧(完全予約制)に夕方から参加。 夏休み、土日祝日でも夕方からだと空き時間帯が多い。 https://taiyounotou-expo70.jp/ 17時半からのコースでは20分前に入場でき、待機スペースで岡本太郎さんのアートを楽しめる。 光で色…

下鴨神社(10)賀茂御祖神社・ 後ろの正面だぁれ(2)御蔭様。いよいよ正体!?★★★

(WIKIより)月岡芳年「大日本名将鑑」より「神武天皇」。 明治時代初期の版画。 神武天皇 始めてこのブログに来られた方は、下鴨(6)⇒下鴨(7) からどうぞ。 御蔭様の正体は誰か? 冒頭の絵は「照らす側」のイメージ。 御蔭様は、照らされる方なので、絵…

サムハラ神社・奥の院 造化三神 「北極星」を「高見」する一族と「かも」の一族★★

日詰山展望台から北の方角 サムハラ神社奥の宮(岡山県)がある日詰山展望台から北の方角。眼下に津山市加茂町(2017年3月初旬撮影) 古代妄想レベル:★★★=MAX ★★=MEDIUM ★=MIN or A LITTLE 岡山県、美作加茂(みまさかかも)出身の実業家、田中富三郎氏…

下鴨神社(9)賀茂御祖神社・京都 古代 和菓子 巡り(お茶請け回)

下鴨神社・大炊殿(おおいどの)は、姫さま(斎王)が神さまの食事をつくっていたキッチン。 www.zero-position.com 古社のこのような施設、他では見れないですからお奨めです。(公開日を確認していませんので、お参り前に社務所に確認するようにしてくださ…