飛鳥京跡苑池(南側)イメージ。個人的に「シマ」が気になる(本記事では妄想無し)
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8月8日、橿原考古学研究所(奈良)が、飛鳥時代(7世紀)の築造で国内最古の宮廷庭園跡といわれる「飛鳥京跡苑池(えんち)」で新たに流水施設が見つかったと発表した。ニュースで流れたり一面になったりしたのでご存知の方もいるだろう。
現地説明会が10日ということで急きょ参加した。
天皇祭祀にかかわる流水施設は、19年前の酒船石(さかふねいし)遺跡の「亀形造形物」以来2回目で、史跡価値としては一級品。
解説(コピペ)
流路の両側には約100平方メートルの石敷きが広がり、石敷きに下りるための階段も見つかった。現場では斎串(いぐし)や土馬(どば)、製塩土器などの祭祀遺物も出土。7世紀中頃の斉明朝に造られ、天武朝での大改修を経て、9世紀頃まで使われたらしい。
北池・流水施設、現地説明会
気温37度の炎天下でもたくさんの参加者。(冷房のきいた休憩所にトイレが新設されていて、すごく助かった)
以下、説明会場に展示された8枚のパネル順。
(1枚目)飛鳥京の北西、飛鳥川の近く。赤色が飛鳥京跡苑池。南池+北池+導水路が発掘されている。水は南から北に流れる
(2枚目)今回、北池・赤色の調査区で新たな流水施設が発見された
(3枚目)北池の北東区画で流水施設が発見された。上空写真
(4枚目)拡大図
(5枚目)上が湧水部で現在も水が湧いている。下は流水部で一辺1メートルの正方形。深さ50センチ。真ん中にくぼみ。樋桶からあふれた水が流れていく構造
(6枚目)敷石。上が今回の北池のもの。南池より石のサイズが大きい
(7枚目)上・湧水部の北隣の階段状の遺構。下・西側と北西側の階段。作り方が少し違う
(8枚目)階段状遺構が赤。敷石部分が黄色。黄色の下にさらに古い遺構が隠れている可能性が高いとのこと
(左)出土した木樋に水やりをする所員さん。保護と公開のはざま
(右)階段状遺構
橿原考古学研究所(2019年8月10日)現地説明会資料より。裏面の解説
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