ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【杭全神社(2)】坂上氏・平野郷の氏神さん 千二百年の歴史【狛犬・足止め祈願】

はじめに 大阪市平野区。中世~近世に堺とともに栄えた環濠集落 #平野郷 の氏神さん #杭全神社。創建以来千二百年間、坂上氏一族(#七名家)が守り続けてきました。本殿狛犬の前足に紐をくくり家出人を探す #足止め 祈願 目次 杭全神社(くまた、大阪市平野…

【土塔神社跡】四天王寺七宮の一社跡 仁王碑が見守る基壇【超願寺境内 竹本義太夫墓所】

はじめに 四天王寺の南大門から徒歩五分。#四天王寺七宮 の一社 #土塔神社跡 は #土塔山超願寺 境内。蘇我馬子の子・慧観が聖徳太子から賜った経や舎利を納める三重塔を建て防火のため土で固めたのが名の由来。#人形浄瑠璃 の #竹本義太夫墓所 もあります #…

【転法輪の話(4)】太子の教えとともに北上した馬と鍛冶と養蚕

はじめに 飛鳥時代、国土拡大の最前線だった蝦夷の地に #馬と鍛冶と養蚕 の福音(法輪)を届けた#厩戸皇子。仏法の教えとモノづくりによる聖徳太子の #クニづくり #馬頭観音 目次 空を飛ぶ転法輪(平安時代) 三面六臂・馬頭観音像の持つ転法輪(平安時代) …

【転法輪の話(3)】八角墳 飛びたつ鳥 新しいクニづくりのコンセプト【日出る処の天子】

はじめに 昨年冬。#中尾山古墳(明日香) の現地説明会に参加。専門家の間では #八角墳 は飛鳥時代の大王の墳墓様式との認識が定着しつつあるようです #転法輪 #八街 #飛鳥時代 #日出る処の天子 #四天王寺 目次 八角墳について 飛鳥時代 大王の墳墓様式か? …

【杭全神社】狛犬さんと顔面エクササイズ【大阪難読地名】

はじめに 大阪市平野区 古代の環濠集落跡 #平野郷。かの #坂上田村麻呂 の坂上氏の氏神さんが杭全神社。大阪難読地名のひとつです。三つの本殿の狛犬さんの表情がそれぞれユニーク 目次 杭全神社(大阪市平野区) 三つの御本殿 表情がユニークな三組の狛犬さ…

【茨田氏】ひょうたんからコマ。ではなく、水の流れに漂うひょうたんの話【秦氏】

はじめに 堤根神社(宮野町)の御由緒 #浮かびのひょうたん(日本書紀・仁徳期)の伝承。水に浮かんだ瓢箪が流れて行きつく先は。頭を整理しながらですが、いろいろ繋がってゆきそうな予感 #秦氏 #茨田氏 #彦八井耳命 #ひょっこりひょうたん島 目次 彦八井耳…

【堤根神社(宮野町)】茨田堤の守り神 御神紋は浮かびのひょうたん

はじめに 大阪府門真(かどま)市に #堤根神社(式内社)が二社、本日紹介するのは宮野町の方。日本書紀・仁徳期 #浮かびのひょうたん 伝承が御由緒 境内に隣接する #茨田堤 の史跡遺構 #門真えびす 目次 堤根神社(宮野町)門真えびす 史跡 茨田堤 浮かびひ…

【転法輪の話(2)】太陽祭祀 アマテラスに奉祀する姫巫女の伝統【豊御食炊屋姫/推古天皇】★

はじめに 転法輪の歴史を書き始めると長くなるので何回かのシリーズで。法輪の図に込められた意味と日本の歴史における変遷。#日祀部 #推古天皇 #豊御食炊屋姫 #トヨ #厩戸皇子 #五条宮 #四天王寺 目次 釈迦の教え 初転法輪 日本仏法最初の転法輪 日祀部(ひ…

【転法輪】八方にひろがる あまねく神仏習合のシンボル【雑考回】

はじめに 四天王寺伽藍の中心は #転法輪石。仏法(#聖徳太子)と神道(#太陽祭祀:#推古天皇)が交わるところのシンボル、目に見える#以和貴『和をもって貴しとなす』でしょうか #難波宮 #八角殿 目次 四天王寺の転法輪石【以和貴のシンボル】 四天王寺西大…

【三島神社】天然記念物の巨樹 薫蓋クスが見つめた一千年【山王・日吉大社の由緒について】

はじめに 古代河内湖の低湿地帯だった門真市の(山王)#三島神社。創建は平安時代末期か。境内の大楠(おおくすのき) #薫蓋クス(くんがいクス)は天然記念物。高さ約24m、根元の幹周り13m、樹齢一千年の巨樹。#山王・日吉大社の由緒 目次 (山王)三島神…

【仁徳天皇の治水】茨田堤 難波の堀江【秦氏・考】

はじめに 古墳時代中期の #仁徳天皇期。淀川と大和川から流れ込む大量の水を制御するため全長20キロに及ぶ #茨田堤 の水路を造り #難波の堀江 を開削し広大な大阪平野(河内国)を創出しました。謎の #秦氏の姿も見え隠れします 目次 茨田堤(まんだのつつみ…

【四天王寺から御勝山古墳の謎を追って】仁徳天皇 茨田堤の業績に繋がるこん跡【いばらの社】

はじめに おそらく #御勝山古墳 の遥拝所であったと推理される『いばらの神』。古くは #仁徳天皇 の『的殿、まとどの』という名の宮(御館)があったと伝えられます #日本古代の土木工事 #茨田堤 #古代河内湖 目次 御勝山古墳(被葬者不明、古墳時代中期)前…

【今城塚古墳】古代の王宮の再現 二百体以上の埴輪列【埴輪まつりのステージ】

はじめに 大阪府高槻市 #継体天皇 王墓陵が定説化した #今城塚古墳。濠の外周、65mの張り出しに #埴輪まつりのステージ。出土状況を復元して1区から4区までに200体以上。#今城塚古代歴史館 の展示とあわせて埴輪、古代の王宮・祭祀を考えるのによい史跡です…

【荒陵 アラハカ】四天王寺の東かも知れない。前方後円墳のことかも知れない

はじめに 四天王寺 の山号は #荒陵山 #アラハカ。よく #アラハバキ信仰 との関係が推理されます。春分・秋分の日の出ラインに #御勝山古墳。山号の由来は東で、古墳時代を象徴する #前方後円墳 のことを #荒陵 と称していたのかも知れません 目次 四天王寺 …

【今城塚古墳】濠・墳丘に出入自由で前方後円墳を体感【継体天皇古墳説が定説化】

はじめに 大阪府高槻市の #今城塚古墳 墳丘長181m、濠を含む全長354mの #前方後円墳。六世紀前半の築造、畿内と北陸・琵琶湖を繋ぐ淀川北岸の #三島平野 、豪華な副葬品や埴輪から王墓、第26代 #継体天皇 古墳説が定説化。濠にも墳丘にも出入り自由の体感…

【笏谷石】越前福井 継体天皇ゆかりの社は淡い青緑色【越前青石】

はじめに 昨年秋 #継体天皇 の足跡を追ってゆかりの神社を巡った日はあいにくの雨。濡れた狛犬・石像・灯篭・敷石がほんのり青緑色。調べると #笏谷石(#越前青石)。平成28年に日本地質学会が #福井県の石 に選びました 目次 笏谷石(越前青石)福井県の石 …

越前平野の御祖神【男大迹王 継体天皇】王になる決意と遠き阿須波・故郷への想い

はじめに 福井市内の #足羽山に鎮座する式内社 #足羽神社(あすわじんじゃ)。昨年秋、紅葉には少し早い頃に参拝。第26代天皇としてヤマトに出立する決意をした #男大迹王(ヲホド王)#継体天皇。自らの霊を鎮め #大宮地之霊(#座摩神)とともに故郷を守護し…

【出雲路幸神社】出雲文化の色濃い下鴨に残された新・旧サルタヒコ信仰 習合の姿

はじめに 出雲の地名が残る京都 #下鴨デルタ。#幸神社では 平安時代を挟んで新旧の #サルタヒコ信仰(#サイノカミ信仰)をまとめて見ることができます。#道祖神 の立石と #神猿(#三番叟)となった #猿田彦 の姿 目次 出雲路幸神社(京都市上京区幸神町303寺…

【四天王寺】春分・秋分 転法輪石が指す日の出の方向に【御勝山古墳】

はじめに 四天王寺伽藍中心の #転法輪石 春分・秋分に日の出・日の入の方位を指します。東の日の出ライン上に #物部守屋祠。さらに1.8キロ先に #御勝山古墳(後円部の墓域中心)さてこれは偶然でしょうか 目次 四天王寺境内・転法輪石の東に守屋祠 守屋祠…

0406追記あり【御湯釜と湯立神楽】神様の湯上がり水 浴びて無病息災・五穀豊穣【千と千尋の神隠し・考】

はじめに 鈴鹿峠の片山神社にお詣りすると境内に錆びて朽ちかけた #御湯釜。#湯立神楽 に使われる神器で貴重なものではないかと思い念のため地元の教育委員会に連絡。#湯立神事 #湯神楽 #神様の湯上がり水 #千と千尋の神隠し 目次 片山神社(三重県亀山市) …

【四天王寺七宮の一社 久保神社】もうひとつの願成就宮 熊野大神の三柱 大岩小岩大明神

はじめに あらためて四天王寺の東の神社史跡を巡り始め。#四天王寺七宮 の一社 #久保神社。建立に際して守護神として創建。一帯が川底の窪地であったことからの名と伝承。謎がさらに深まる増えるお社 #もうひとつの願成就宮 #熊野大神の三柱 #大岩小岩大明神…

【弥栄神社】桜散り、始まる新緑と花の季節【ピザを焼ける神社】

はじめに 大阪市生野区の #弥栄神社。”いやさか””やさか”ですが、ここでは”やえい”と読みます。三方の鳥居は桜の彩り。ほかに目を楽しませてくれる境内。御由緒以上に歴史の深い神社であるような気がします #神社でピザ焼き #えんむすび 目次 弥栄神社(やえ…

【鈴鹿・片山神社】神の国へ 峠越えの禊・祓いの聖所【塞の神と愛宕社】

はじめに 近江と伊勢、境の #片山神社。#伊勢神宮 に向かう #斎王(奉祀する内親王=姫)が神の地に入る前に #みそぎ #はらい をした所。水の #瀬織津姫、風の #気吹戸主、#塞の神 #坂上田村麻呂 #愛宕信仰 #狛犬のいない神社 目次 片山神社 (三重県亀山市…