ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

ものづくり日本

【継体天皇(ヲホド王)】に端を発する【笏谷石、ふくいブルー】の古代歴史考察

橿原市今西町 #今西家住宅。#笏谷石(緑色凝灰岩)の流し台。濡れると鮮やかな浅葱色(あさぎいろ)に変わる石は #ヲホド王(#継体天皇)が支配した #足羽山(福井市)特産。笏谷石で造られた勾玉などの玉類が近くの #曽我遺跡(玉作工房跡、古墳時代後期)…

仁徳天皇・難波高津宮についての私説】近鉄上本町駅周辺(考察その①)

今では謎となった #仁徳天皇 #難波高津宮 があった場所。先日 #近鉄上本町駅 周辺(大阪市天王寺区上本町駅)ではないかというお話を書きましたが今回は少し詳しく。#東高津宮 #仁徳天皇社(現存せず)#古代河内湖 #古代河内のウォーターフロント 目次 大阪…

【龍田古道パートⅡ ③】龍田の風神さんが降臨した御座峰【龍田山伝承の地】

去年に続き龍田古道を歩いています。#金山彦神社 #金山媛神社を参拝した後、龍田の風神さんが降臨したという #龍田山(伝承地)まで歩きました。#御座峰(ござかみね)とも。毎年ここで神事が行われています 目次 テキスト 神降りの道から奈良盆地の眺め 龍…

【龍田古道パートⅡ ②】日本最古。金属を守護するヒメ神さまのお社【金山媛神社】

前回(金山彦神社)の続き。山あいの #金山媛神社。御由緒から、御祭神の #金山毘売神 は #金山毘古神 と男女一対で # 龍田山 山頂に祀られていたようです。#龍田古道 目次 龍田古道。龍田山までの道 金山媛神社(かなやまひめじんじゃ) 本文 前回/金山彦…

【龍田古道パートⅡ ①】たたら製鉄と「龍田の風神」のご由緒【金山彦神社】

1年ぶりの #龍田古道。今回は大和川から離れてJR大和路線の河内堅上駅から龍田山伝承地・龍田大社元宮のある高地方面にウォーキング。最初の目標 #金山彦神社 御由緒には龍田の #たたら製鉄 と #風神信仰 の関係が書かれていました。 目次 龍田古道(パー…

【棚機神社】「オオタ」地名の二山の麓。七夕発祥の地

前回、二上山の麓の #葛木倭文坐天羽雷命神社 を紹介しましたが、その元宮とされているのが今回ご紹介する #棚機神社。オオタ地名は稲作弥生時代に鴨族が開発した「クニ」に付けられた名で、その名を特徴づける「二山」の景色を含めて確認したくて、早速、お…

三種の神器・考(Ⅱ)【ヤマト創世記】巨大な二至二分のカレンダー。太陽信仰都市【纏向】

箸墓古墳から見て夏至の日の出は #穴師山。纏向遺跡から見て冬至の日の出は #三輪山。真ん中の #巻向山 から春分・秋分の日の出。古い #ヤマト創世記 の三山は、巨大な二至二分のカレンダーだったと考えられます 目次 箸墓古墳中心から見て夏至の日の出は「…

三種の神器・考(Ⅰ)万葉歌で歌われた【弓月ケ嶽】は穴師山【ゲシノオオダイラ】

奈良県桜井市 #穴師坐兵主神社 が三社合祀であることの意味をあらためて考えてみました。三社は鏡・勾玉(鈴)・剣を御神体とします。ヤマト創世記を起源とする #三種の神器 の意味を考える糸口になるかも知れません。#弓月ケ嶽 #穴師山 #箸墓古墳 目次 三社…

薬祖神【神農炎帝(神農さん)】は牛首人身。牛頭天王と同神か?

大阪のくすりの街、#道修町(どしょうまち)の氏神で #神農さん として親しまれる #少彦名神社(すくなひこな)の #神農祭。#田辺三菱製薬資料館 で 御祭神の一柱 #神農炎帝 の御姿を拝見しました 目次 神農祭(少彦名神社) 牛首人身の神農さん(神農炎帝)…

【藤原氏】サクセスストーリー始まりの地【水紋様】に見る鎌足公の夢と憧憬

摂津国島下郡であった現在の #大阪府茨木市 には #春日神 を祀る神社が多く、その始まりは #藤原鎌足 公であり、平安時代には #摂関家 の領地でした。鎌足公の墓から出土した #水紋様の古代レンガ を考察 #中臣氏 #海人族 #阿武山古墳 目次 摂津国 島下郡 鎌…

【東奈良遺跡】淀川中流域の出雲型クニのこん跡【「鳴ら」す銅鐸文化の中心地】

弥生古代のクニ #三島(ミシマ)。その中心が #東奈良遺跡(大阪府茨木市、紀元前200〜西暦100年) であった可能性。#環壕集落 #銅鐸工房 #大型建物 #絵画土器 #姫巫女 の文化は #唐古鍵遺跡(奈良県田原本町、紀元前200〜西暦200年)と並行・共通します 目…

【ホケノ山古墳展】感激!幻の太陽紋鏡(内行花文鏡)に出逢う〜その1

三連休最終日、15日まで開催中の #橿原考古学研究所付属博物館 #ホケノ山古墳 展を見学。出展史料に #大神神社 所蔵の #内行花文鏡(#太陽紋鏡)の破片も。私には #ヤマト創世記 の古代妄想を繫ぐ「幻の」銅鏡です 目次 ホケノ山古墳〜ヤマト王権の成立へ 展…

【上賀茂の御神水野菜】今も続いている「恵みの水」を大切にする伝統

古代 #鴨族 が #山背 に拓いた #上賀茂。#大田神社 の丘陵(#ヤタガラス、鴨の山)からの傾斜地は水豊かな稲作地帯だったはず。#上賀茂神社 を経て流れる #明神川 の御神水は今も #上賀茂野菜 づくりに利用されています 目次 上賀茂野菜 京都伝統の振り売り …

【亀の瀬地すべり歴史資料室】明日香・亀石伝承のまま。大和川の閉塞で亀岩が動くと奈良と大阪は泥の海

大和川の #亀の瀬。背後の山体(#龍田山?) は地すべりを繰り返し、大和川を閉塞させ奈良盆地と大阪平野の洪水を引き起こしてきました。そのメカニズムと現在の対策を知るため #亀の瀬地すべり歴史資料室 を見学 目次 亀の瀬 亀の瀬地すべり歴史資料室 推定…

【松岳山古墳】石棺を挟んで立てられ、孔が彫られた謎の立石【天の磐船(アメノイワフネ)】

河内と大和の国境であった国分(国分、大阪府柏原市)。大和川を見下ろす南岸の丘陵地に #松岳山古墳(まつおかやまこふん、前方後円墳)。墳丘部で露出した #石棺 と南北に立てられ穴が彫られた謎の #立石 を見ることができます #天の磐船 目次 大和と河内…

【巣山古墳(3)】出土した準構造船は高田川水域を支配した海人集団のこん跡【喪船】

巣山古墳の最終回。古墳外周から #準構造船 が出土。復元された船体を広陵町文化財保存センター(土日祝日休み)で見学できます。縄文以来の丸木舟に舷側と堅板の構造物を載せた船を準構造船といいます #高田川 #葛城氏 # 武内宿禰 目次 「喪船」とされる準…

【清荒神(きよしこうじん)】古い時代と今の時代が混ざる参道商店街【荒神ほうき】

兵庫県宝塚市 #清荒神(きよしこうじん)参拝。参道に並ぶお店の看板を眺め、露店を覗きながら歩いて約1キロで山門です。#荒神ほうき #荒神松 目次 清荒神(きよしこうじん) 参道の景色 本文 清荒神(きよしこうじん) 阪急宝塚線・清荒神駅下車。 駅前か…

【巣山古墳(2)】「クニ」の水辺を拓き守る海人集団をイメージさせる水鳥型の「シマ」【島状遺構】

奈良県広陵町 #巣山古墳 2回目。#二上山 を眺める #島状遺構(出島状遺構)。今は周濠の水底に隠れていますが、ここからは #水鳥型埴輪(3体セット)のほか、何種類かの #形象埴輪 が多数出土しました。#広陵町文化財保存センター 目次 巣山古墳からの(二…

【巣山古墳(1)】水鳥形埴輪と準構造船が出土した馬見古墳群中、最大最古の巨大古墳

津堂城山古墳(大阪府柏原市、古市古墳群)で出土した #水鳥形埴輪(3体セット)が #巣山古墳(奈良県広陵町、馬見古墳群)でも出ていたことを知り #大和川 流域の二つの古墳が対を成すのではないかと見学に #広陵町文化財保存センター #準構造船 目次 とも…

【屯倉神社】古墳時代中期。河内王朝のパワーの基盤となった穀倉地帯【依網屯倉】

新大和川の南、松原市 #屯倉神社(みやけじんじゃ)。かつての大穀倉地帯 #依網屯倉(よさみやけ)のこん跡。今は #菅原道真公 を祀ります。境内に屯倉の米と銘水(酒屋井)による酒造の神を祀る #酒屋神社。境内の梅が見頃でした 目次 屯倉神社(みやけじん…

神と仏を描くアーティスト【棟方志功】太陽と月をまなこに秘めたお不動さん

先日紹介した #円空展(#あべのハルカス美術館)。見学後、美術館売店で #棟方志功 さんの版画を数点鑑賞。その中の #お不動さん と凡聖一如という文字が描かれた作品を見て気づかされたことがありました。 目次 棟方志功さん ミニ棟方志功展(笑) お不動さ…

朽木(くちき)に神仏を彫り生涯を布教に捧げた放浪の仏師【円空展】

あべのハルカス美術館(大阪市阿倍野区)で #円空展 が始まり、早速、見学に。初期から晩年までの代表作を集めた貴重な展覧会。仏師だけでなく歌人としての #円空 さんも紹介されていました 目次 円空展(あべのハルカス美術館) 放浪の布教仏師・円空(1632…

土師氏と伏見の話(1)京都の伏見と奈良の伏見

例えば京都。京都盆地有数の名水・名酒で知られ、伏水が湧く地であることから #伏見 という名が生まれたというのが定説ですが、私は伏見の由来は #土師氏 ではないかと推理しています。 目次 土師氏と伏見(京都) 土師氏と伏見(奈良) 「伏拝、ふしおがみ…

【布施戎神社】日本一の「えべっさん」に釣り上げられる「ぐるぐる目玉」の大鯛

摂津河内(大阪)と大和(奈良)を結ぶ古代のウォーターフロント・ものづくりの中心地であった #古代河内湖 の南岸。大阪市内からほど近い #布施(ふせ)の #布施戎神社 を参拝 #足代 # 網代笠 #菅笠 目次 布施戎神社 布施戎神社 境内 886年創建の都留彌…

天空に現れる龍神さまや火の鳥【雷・稲妻】稲作弥生時代の利用法

昨夕は全国的に雷雨が発生していた模様。夕方ウォーキングで雷。光る夜空を眺めていて #高鴨神社(奈良県御所市鴨神) 宮司さんが #鴨族 に言及されていたことを思い出しました #稲妻 #宮沢賢治 目次 龍神さま 火の鳥 花火 稲作弥生時代の雷利用法 本文 夕方…

【大阪城】大手門と千貫櫓の桜【雨中の花見】

はじめに 桜が満開の週末も、あいにくの曇天と雨。天気には逆らえませんね。まぁそれもよしかと、朝から降り続く雨の中 #大阪城 へ #花見 の散歩 #大手門 #織田信長 #千貫櫓 目次 雨の日、早朝の花見 大手門の桜 千貫櫓(せんがんやぐら)の桜 本文 雨の日、…

【伊勢志摩と諏訪】こだわりの石器を求めて旅をした石器〜縄文時代のご先祖様

はじめに 伊勢志摩地方は、石器時代から縄文時代を通じて、はるか昔から人々がすみ続け、遠くの #諏訪 #二上山 と行き来していたことがわかっています。 #黒曜石 #サヌカイト #下呂石 目次 石器時代〜縄文時代を通じて遠く交流する人がいた伊勢志摩地方 伊勢…

希少な紫で描かれた海女さんのドーマンセーマン

はじめに 巻き貝の分泌腺からわずかに採れる #貝紫。シーザーが身につけ、クレオパトラの船の帆に使われました。そんな超希少カラーを #伊勢志摩の海女さん たちは #ドーマンセーマン の護符に使ってきました 目次 隠れドーマンセーマンを探す 海女さんの貝…

【ヤマト創世記】箸墓古墳とホケノ山古墳を結ぶラインが指し示す古代史【太陽と龍神 三輪の信仰】

はじめに 古墳時代幕開けの前期古墳 #箸墓古墳 #ホケノ山古墳 の墓域中心を結ぶラインは東の #巻向山 を指します。この事実から現段階で推理できることを過去記事を含め整理 目次 箸墓古墳とホケノ山古墳が結ぶライン 二つの古墳を結ぶラインの先に…ヤマト創…

【箸墓古墳】周濠を歩く2023見学会に参加【箸中大池】

はじめに 桜井市観光協会が主催する「#箸墓古墳 周濠を歩く2023」に参加。日ごろ立ち入ることができない北側 #箸中大池 水辺の様子です。#巻向山 目次 箸墓古墳周濠を歩く2023 箸墓古墳 西側周濠 箸中大池の水辺 箸墓古墳から『鳥見』 本文 箸墓古墳周濠を歩…