ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

男女一対の信仰

【今泉 賽の河原(2)】イタコ装束のお地蔵さまと祭壇のオシラサマ【安倍 安東氏とアラハバキ信仰】

北津軽、今泉 #賽の河原 二回目。優しいまなざしで南の十三湖と岩木山を見つめる #イタコ 装束のお地蔵さま。本堂の祭壇には #オシラサマ(男神木)。安倍安東氏の古い #アラハバキ信仰 のこん跡 目次 イタコ装束のお地蔵さま 祭壇のオシラサマ 安倍・安東氏…

【オシラサマ巡礼】津軽三十三観音霊場 第一番札所【久渡寺】

桑の木でつくった男女一対の木像を御神体とした #オシラ講 の信仰と #津軽三十三観音霊場 巡礼の伝統。第一番札所 #久渡寺(くどじ)。毎年5月の大祭では津軽各地の家庭や集落から持参され、重ね着させた #オシラサマ を祭壇に並べて祈りを捧げる大祭が催さ…

【相内神明宮 アラハバキ神社】縄文から弥生の謎が眠る【東日流外三郡誌】の故郷

青森市内から車で一時間少し。#十三湖 の北の丘の #相内神明宮(#アラハバキ神社)を再訪。ねじれのある鳥居の笠木、参道の樹の #藁蛇 。境内地は縄文前〜中期 #オセドウ貝塚 #円筒土器 が出土した遺跡としても知られています #長髄彦 目次 相内神明宮(アラ…

【桂渕神社(1)】沼の主・大蛇の言い伝えが御由緒【龍神樣と石神様】

津軽 #蟹田川 沿いの #桂渕神社。たまたま車で通りがかり朱い鳥居に惹かれて参拝。手入れの行き届いた御本殿には #龍神樣 と #石神様(陽石)の神像。集落に伝わる沼の主の大蛇の言い伝えが御由緒 目次 龍神様の社 桂渕神社 御本殿の様子 桂渕神社の言い伝え…

【アワシマサマ(後編)】巨大な男女一対の信仰のこん跡。古いアラハバキ的な死生観

中山山脈(#梵珠山脈)の #アワシマサマ と #胎内くぐり岩 は古くて巨大な#男女一対の信仰のこん跡。蝦夷と大和が対峙する中、文化や信仰が対立し、また、融合した歴史を垣間見ることができるのも #津軽 の魅力です 目次 転び地蔵、転じて、うなり地蔵 【よ…

【アワシマサマ(前編)】山から転げ落ちてきた地蔵様の正体は日本最大級の巨大陽石【津軽・前田野目 淡島神社】

津軽・中山山脈(梵珠山脈)山中の #淡島神社(前田野目山神社)。かつて地蔵堂があった山から転げ落ちてきた巨石は地蔵様と考えられていましたが、昭和初期に掘り返そうとしたところ5メートルを超える日本最大級の #巨大陽石 であったと判明 目次 前田野目…

【住吉さんの生根神社】神社繋がりの面白さ【忍坂坐生根神社(3)】

はじめに 奈良県桜井市の #忍坂坐生根神社(おっさかにいますいねじんじゃ)と同名の住吉さん #奥の天神 と云われる #生根神社。歴史ある二つの社には共通点がいくつもありました 目次 大阪・住吉さんの南北ライン 子孫繁栄と回春の生根神社(種貸社) 共通…

【忍坂坐生根神社(2)】古い時代の石神さん信仰のこん跡

はじめに 前回の続き。#忍坂坐生根神社 の案内板には #磐座(石神)、そして #陰陽石 のことが書かれていました。陽石は見つけましたが、陰石が見当たらず…しかし。#神籠石(ちご石) 目次 石神さん(磐座・陰陽石)信仰のこん跡 神籠石(じんろうせき、ちご…

【縄文の自然科学・考】二項対立(陰陽)と転変(五行)の思想【ぐるぐる渦巻】

はじめに 考古学の資料でよく目にする #縄文の祭祀 とは何でしょうか?このシリーズ最終回として考えてみました。自然の #二項対立 と #転変 をあらわす #ぐるぐる渦巻文様。直感的に #陰陽五行 の原型のようなものを想起させます 目次 縄文祭祀とは何ぞや …

【九曜紋・考(3)】法輪と九曜と剣の御神紋が繋ぐ平安京と遠野と瀬織津姫(前半)

はじめに 遠野 大出の #早池峰神社 で見かけた剣の切っ先を並べて立てた輪宝(#転法輪)の中に #九曜紋 が納められたデザイン。御祭神の #瀬織津姫 とともに #遠野 と #平安京 を繋ぐ「点」でしょうか。#風琳堂主人 #鈴鹿御前 #坂上田村麻呂 #遠野三女神 目…

【イタリア発】前方後円墳の方位の研究【太陽と月の光を集めるツボ?】

はじめに 先日紹介したイタリアの研究チームの #前方後円墳 の考証論文、一次資料(元論文)を翻訳にかけて、理解の範囲でまとめておきます(間違っていたらスミマセン。最初に謝っておきます。笑)#ストーンサークル 目次 前方後円墳の垂直方位と太陽軌道の…

【清明神社(3)】指先でセーマン手刀でドーマン【陰陽師の呪印】

はじめに 京都の #清明神社 三回目。境内には #陰陽師 の呪印。指先で星形を描く #五芒星 #セーマン(清明紋)、清明公のライバル #芦屋道満 が使ったという手刀で九字を切る #ドーマン。あざなえる縄のように太陽と月をあらわす #陰陽紋 目次 御母上は和泉…

遠野【山崎のコンセイサマ】大型化で御神徳もビッグに【金勢神社】

はじめに 遠野 #山崎のコンセイサマ(#金勢神社)参道や境内に一対の #陰陽石 複数。本殿に工事現場で発見された高さ1.5mの御神体。さらに大きなものが見つかれば代えられるそう。#遠野物語 には #オコマサマ と似ていると書かれています(20211019参拝)…

【縄文石棒】が【おしゃもじさま】になった経緯【そして荒脛巾神社・再考】

はじめに 青梅市の3回目。出土した縄文 #石棒 が #おしゃもじさま になった経緯。郷土博物館の三好さんは #石神(シャクジ・セキジン)が転訛して杓子(シャモジ)を奉納するセキ #咳鎮め の社になった経緯を解説。練馬区石神井とも共通 目次 青梅市郷土博…

【元駒形神社】御本殿に鎮座するコンセイサマ【遠野オシラサマ(馬娘婚姻譚)考】

はじめに 遠野めぐりの二日目、カーナビに #荒川駒形神社 をセットして出発。着いたのは近くの #元駒形神社 の方。森の中の小さな御本殿には立派な木造の #コンセイサマ。間違いとはいえ先に元社の方をお詣りして正解でした #オシラサマ #馬娘婚姻譚 目次 元…

【八井神社(八幡神社)】畝傍山の北麓 カムヤイミミの御墓と伝承される社

はじめに 大和三山の一 #畝傍山 北麓に鎮座する八井神社(八幡神社)。神武天皇の皇子で第二代綏靖天皇(カムヌナカワミミ)の兄、#カムヤイミミ(#神八井耳)の御墓と伝承されています。#陽石 目次 カムヤイミミ(神八井耳)の御墓と伝承される八井神社(八…

【芝・九日神社】箸墓古墳の南 もうひとつの國津神の古社【境内に陰陽石】

はじめに桜井市芝の #九日神社。 #箸墓古墳 の南。國津神社(箸墓の東、箸中)と纏向川でつながっています。毎年八月二十八日に両社が集い、#三輪山 麓に鎮座する #檜原神社(祭神:天照大神)の大祭を執り行っています。#倭笠縫邑 #陰陽石目次 箸墓古墳の南…

【幸神社(上賀茂岡本町)】子孫繁栄・サイノカミ信仰のこん跡【鴨岡本神社跡】

はじめに 上賀茂エリア。#大田神社 から #深泥池 までを散策。途中、#幸神社(上賀茂岡本町)の小祠を発見。調べてみると、かつて上賀茂神社の摂社で早くに廃絶したと昭和の古い資料に書かれている #鴨岡本神社 跡のようです。 目次 上賀茂ウォーキング(大…

【大田神社】四神一体で長寿福徳を祈る上賀茂神社の摂社【道祖神と福徳神】

はじめに かねてよりお詣りしたかった #上賀茂神社(#賀茂別雷神社)の境外摂社 #大田神社(恩多社)。境内末社四社はいずれも上賀茂社の境外末社格。古い #道祖神 の社から京の皇族や貴族の保護のもと発展した古社であることがうかがえます #大田神 #猿田彦…

【塞の神社】河内と和泉 中高野街道の道祖神【道の信仰・考 】

はじめに 古道 #中高野街道 和泉と河内の国境に鎮座する #塞の神社(#道祖神 #さいのかみのやしろ)#宝神神社 とも 東に進むと #住吉大社 北に進むと #四天王寺 #おかめとひょっとこ 目次 塞の神社(大阪市東住吉区矢田6-5) 道祖神(サイノカミ)について…

【出雲路幸神社】出雲文化の色濃い下鴨に残された新・旧サルタヒコ信仰 習合の姿

はじめに 出雲の地名が残る京都 #下鴨デルタ。#幸神社では 平安時代を挟んで新旧の #サルタヒコ信仰(#サイノカミ信仰)をまとめて見ることができます。#道祖神 の立石と #神猿(#三番叟)となった #猿田彦 の姿 目次 出雲路幸神社(京都市上京区幸神町303寺…

【京都 八坂庚申堂】八坂の塔そば 見ざる聞かざる言わざる【くくり猿】

はじめに 京都 #八坂庚申堂 にお詣り。#八坂の塔 すぐそば。大阪・四天王寺庚申堂、東京・入谷庚申堂(現存せず)と並ぶ日本三大庚申のひとつ #くくり猿 目次 大黒山金剛寺八坂庚申堂 八坂あたりの景色 アラハバキ解 第37章公開 ヒスイのものづくり史(1)縄…

【椿岸神社】春の緑 樹叢に咲く朱色の社【御祭神 天鈿女命】

はじめに サルタヒコの妻神 #アメノウズメ を祀る #椿岸神社。深い樹々の中に鮮やかな朱色の御神域。#椿大神社 本殿に寄り添うように鎮座しています。#芸道の扇塚 #招福の玉 #龍蛇神両地神社 #かなえ滝 #夫婦輪石 #獅子舞神事 目次 椿岸神社 御祭神は天鈿女…

【東海道 鈴鹿峠】阿須波道 坂上田村麻呂公と立烏帽子の伝説【カーナビ難所】

はじめに 近江国(滋賀県)と伊勢国(三重県)の境の #鈴鹿峠。鈴鹿山の山中の #イワクラ #鏡岩 と #片山神社 にお詣りすべく車で行きましたが、想像以上のカーナビ難所でした 目次 鈴鹿峠の鏡岩への行き方 片山神社前『鈴鹿流薙刀術の碑』から東海道の山道…

【伊勢国一之宮 椿大神社】サルタヒコとアメノウズメ【猿田彦大本宮】

はじめに 春分の日。#近鉄特急ひのとり に乗って伊勢国一之宮 #椿大神社 に参拝。大きな御神域で参道を進むだけでも見どころたくさん。#猿田彦大神 #天鈿女命 目次 春分の日の朝 火の鳥 伊勢国一之宮 椿大神社(つばきおおかみやしろ) アラハバキ解 第35章…

【高津宮 谷末社】ナニワの黄泉比良坂?イザナギ・イザナミ・ククリヒメ【陰陽石】

はじめに 去年春まで通勤路だった #高津宮(#高津神社)梅林の道。二十年以上ほぼ毎日道から遥拝したのが #谷末社 あたり。石垣の中に #陰陽石 #黄泉比良坂 #イザナギ #イザナミ #ククリヒメ 目次 高津宮の梅林(大阪市中央区高津) 高津宮 谷末社 陰陽石 ア…

【明日香村 天神社】古代の神撰農園?御園(みその)の氏神さん【御祭神 高皇産霊神】

はじめに 近鉄 #飛鳥駅 から観光コースを離れ南の檜前(ひのくま)やキトラ古墳の方へ行く途中、お屋敷が並ぶ #旧御園街道。約10分で大字御園の #天神社。御祭神 #高皇産霊神 投稿後すぐに謎判明 #庚申堂 の吊し柿みたいのは #猿。なるほど!それにしてもア…

【ヤマト創世記】事代主・首渠神(ひとごのかみ)として神々を連れ飛鳥に鎮座【飛鳥坐神社】

目次 飛鳥坐(あすかにいます)神社 御祭神(式内社) 子孫繁栄・五穀豊穣の陰陽石、おんだ祭 奥の社、元伊勢伝承 創建地についての明日香伝承 御由緒 関連記事 明日香村栢森(かやのもり)、加夜奈留美神社 倭笠縫邑・檜原神社(大神神社末社) 大阪・今宮…

【船形石とマラ石】五穀豊穣、無病息災、子孫繁栄【明日香村の男女一対信仰】【0810追記】

目次 明日香村祝戸(いわいと)のマラ石 フグリ山・東展望台の金比羅大神碑(船形石) マラ石と船形石・明日香伝承 明日香村の男女一対信仰 柏森の女綱と稲渕の男綱 【追記】益田の岩舟(飛鳥で採れない花崗岩製) まとめ 明日香村の古い #男女一対の信仰 #…

明日香。謎の須弥山石(しゅみせんせき)からご挨拶 ★★★

みなさんこんにちは。須弥山石と申します。 あ、怪しいもんじゃありません。 姿・形じゃないんですよ。そこの人。 私は今、飛鳥資料館の前庭で、お客様をお迎えするレッキとした地方国家公務員なんですから。 私自身はレプリカ?っていうんですか?まだ若い…