はじめに
京都の #清明神社 三回目。境内には #陰陽師 の呪印。指先で星形を描く #五芒星 #セーマン(清明紋)、清明公のライバル #芦屋道満 が使ったという手刀で九字を切る #ドーマン。あざなえる縄のように太陽と月をあらわす #陰陽紋
目次
本文
御母上は和泉・信太の森の白狐・葛之葉姫
清明公は実在の人物ですが、母上は和泉国、信太(しのだ)の森の白狐・葛之葉(くずのは)姫であるという伝説があります。
安倍晴明公の生誕地とされる安倍晴明神社(大阪市阿倍野区)には葛之葉姫の碑が立てられています。
ちなみに阿倍野(あべの)という地名は安倍晴明公に由来します。
なお、お狐さんといえば稲荷信仰。中でも白い女性の狐は「命婦、みょうぶ」と呼ばれ、高位のお狐さんとして崇められます(伏見稲荷大社 命婦社)
ライバル・蘆屋道満とドーマン
清明公の好敵手として知られたのが蘆屋道満(あしやどうまん)。写真右に法力争いの伝説が書かれています。
その蘆屋道満に由来するとされる九字格子(ドーマン)が清明神社境内の地面に描かれています。
修験者や忍者が『臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前(りん・ぴょう・とう・しゃ・かい・じん・れつ・ざい・ぜん)』と唱えながら、手刀でタテ四字とヨコ五字の九字を斬る映像を見たことがある人も多いと思います。
写真右。時の摂政・関白・太政大臣、藤原道長が連れていた白い犬が、寺に入ろうとしていた道長に吠え、衣の裾をくわえて引き留める。清明公が呼ばれて占うと、道長が進む道中に呪いのものが埋めてあることが判明する。掘ってみると蘆屋道満が仕掛けた呪いの罠があらわれた。
清明公の法力とセーマン
五芒星・清明桔梗紋はセーマン(清明紋の訛り)とも云われました。
指先を立てて「上→右下→左上→右上→左下」の順に切りますが、それぞれ「木→土→水→火→金」を意味します。
最後の「左下(金)」から最初の「上(木)」に戻って循環しますので、怨霊や化物を閉じ込めるカゴメの呪符をあらわすとされています。
陰陽紋
白が太陽、黒が月(太陰)をあらわします。
天象(気象)および暦の摂理(周期)をあらわすとも云われます。
私の理解はまだまだ及びませんが、先日、冬至の月と太陽について紹介した(冬至の太陽は一年で最も力が弱く月は一年で最も力が強い。逆も真で夏至の太陽は一年で最も強く、月は一年で最も弱い)ことと関係がありそうです。
一年を通して繰り返され、相互に溶け込み移ろい、縄のようにあざなえる季節と陰陽のバランス。そのような事象を陰陽紋はあらわしているのかも知れません。
また陰と陽で男女をあらわすことはよく知られています。どちらが欠けても世界は成り立ちません。
(清明神社。あと1回続きます。)