ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

大王の系図

【舒明天皇 忍坂段ノ塚古墳】あまねく国土を支配する権威のカタチ 日本最初の八角墳

はじめに 景色のよい #忍阪街道 の道標のところから東の山間の坂道を歩くと #舒明天皇(第34代)#忍坂段ノ塚古墳。日本最初の #八角墳。国土をあまねく支配する権威のカタチは天皇御陵にのみ許された形 目次 景色のよい忍阪街道 舒明天皇 忍坂段ノ塚古墳 本…

【縄文・弥生・古墳時代のDNA三段階】日本人の起源について

はじめに 国立科学博物館館長で遺伝人類学者 #篠田謙一氏 の「人類の起源」新刊記念対談。特に気になった #日本人の起源 に関するポイント二点。過去記事あわせて妄想解説 目次 日本人の起源 北海道縄文人のDNA解析 縄文・弥生・古墳時代のDNA三段階説 本文 …

【転法輪の話(2)】太陽祭祀 アマテラスに奉祀する姫巫女の伝統【豊御食炊屋姫/推古天皇】★

はじめに 転法輪の歴史を書き始めると長くなるので何回かのシリーズで。法輪の図に込められた意味と日本の歴史における変遷。#日祀部 #推古天皇 #豊御食炊屋姫 #トヨ #厩戸皇子 #五条宮 #四天王寺 目次 釈迦の教え 初転法輪 日本仏法最初の転法輪 日祀部(ひ…

【推古天皇と聖徳太子】四天王寺伽藍に見える姫巫女の王の意向と太子の創意工夫【新説・四天王寺】

はじめに 講堂-金堂-五重塔-仁王門が南北に並ぶ #四天王寺伽藍。真北ではなく西に約3度傾いた配置から #推古天皇 #太陽信仰 を融合した #聖徳太子 #転法輪(が説くところの中道)の創意工夫が見えてきます 目次 四天王寺伽藍の秘密 推古女帝の古神道(太…

古代妄想の参考書と基本スタンス【古代連想のやちまた】

はじめに 神社の由緒や御祭神の名、そして #古事記 #日本書紀 にも #方便としてのウソ は混ざります。一方で #偽書 とされる史料のホント。そういったことを少し考えてみました。#先代旧事本紀 #東日流外三郡誌 目次 神社の由緒や御祭神、神話 古事記や日本…

【飛鳥・中尾山古墳】第42代文武天皇陵か!?発掘調査現地見学会【三段・八角墳・三重の外周石敷】

はじめに 奈良県明日香村平田の #中尾山古墳。見学会に行ってきました。今回の新たな発掘調査で、三段築成、#八角墳、八角三重の外周石敷、石材の組み合わせ、ツヤツヤに磨かれた石室と、内壁に塗られた #水銀朱 も確認されました。その豪華な造りから第42…

【三種の神器・雑考(4)】天に煌めくことなく歴史の舞台から消えた皇子たち【月読と八尺瓊勾玉】★★★

まとめ 皇位継承の激しい争いは勝者と敗者を生みました。歴史の舞台から静かに消えてゆく敗者。#記紀 に登場しながら消えて行く #ツクヨミ(#月読)のイメージに重なります。鎮めのツールとしての#八尺瓊勾玉 を考察 目次 御所の玉(月読)、後宮の鏡(天照…

【大和・下居神社】崇峻天皇の子・蜂子皇子が結んだ歴史の絆【庄内・出羽三山神社】

まとめ 崇峻天皇の暗殺直後、#蜂子皇子 は #聖徳太子(#厩戸皇子) の助けで大和を脱出。後に #出羽三山神社 を開山するなど #庄内平野 で偉大な足跡を残したことが桜井市 #下居神社 境内碑に書かれています #月山 #湯殿 #羽黒山 目次 下居神社(おりいじん…

【崇峻天皇】混乱の飛鳥 タタリ名が付けられた大王【倉梯岡陵、赤坂天王山古墳】

まとめ 最高位でありながら暗殺された #崇峻大王。#日本書紀 では犯人は悪名高き #蘇我馬子 と書かれています。宮内庁は #倉梯岡陵(円墳)としていますが、#赤坂天王山古墳(方墳)を墳墓とする説が根強くあります 目次 倉梯岡陵(くらはしのおかのみささぎ…

【柿本人麻呂(2)】歌聖の絶妙テク 暗号が埋め込まれた歴史の記録★★【万葉集・雑考】

柿本人麻呂公像(高津柿本神社)島根県益田市高津町 AC まとめ 柿本人麻呂。各皇族や宮の動静を深く知る立場にありながら、宮使いの舎人としてレッドラインを超えないわきまえと文学素養があり、ゆえに万葉集の編集者として適任でした。そんな歌聖の危ない橋…

【柿本人麻呂(1)】草壁皇子を悼みつつ、もう御一方を密かに悼む?★★【万葉集・雑考】

天智・天武系図 大津皇子と草壁皇子(緑表示は、生年~没年) まとめ 大津皇子(反逆の嫌疑で自害)の後 #草壁皇子(病死?)。次世代が相次ぎ早世した時期の万葉歌を時間軸で並べてみました。草壁を悼んだ #柿本人麻呂 勾り池の水鳥の歌(2-170)は、大津の…

【哀しみの呼応(2)】大和二上山より 磐余の池の鴨と雲★★★【鳥谷口古墳】

まとめ 幼い頃に自分たちを守るべき母を亡くした幼い姉弟。大伯皇女と大津皇子はお互いに大切な家族。運命は二人をあの世とこの世に引き裂きます。姉は約束どおり、自分が居るところが見える二上山の麓に弟を葬った。。。のでしょうか 目次 ももづたふ 磐余…

【哀しみの呼応(1)】磐余の吉備池より 大和二上山をみて詠める【桜井市吉備 春日神社】

まとめ 現世の姉 #大伯皇女 は、#吉備池 から 遠く #大和二上山 をのぞみ、あの世の弟 #大津皇子 を想います。 過酷な運命に翻弄された姉弟の哀しい物語。#万葉集 #磐余 目次 うつそみの 人なるわれや 明日よりは 二上山を いろせとわが見む 吉備池の名の由…

【飛鳥時代・考】飛鳥と磯長谷と古代上町半島を結ぶ点と線【古代史のプリズム】

目次 謎だらけの飛鳥時代(592-710、Wiki) 多弁ほど疎。沈黙は密 欽明系図・欽明王朝(古墳時代晩期~飛鳥時代前期) なぜ悪役が必要だったのか 欽明王朝歴代5王の宮・墳墓・神社 古代上町半島に集中する社 磯長谷(しながだに)に集中する墳墓 三点で見え…

都塚古墳の主はあの女帝?【石舞台古墳は用明天皇の墓だった!?(2)】★★★

目次 本居宣長「管笠日記」の記述 石舞台との双墳説もある都塚古墳 都塚古墳の埋葬者は? 豊御食炊屋姫(とよみけかしきやひめ、推古女帝) 記紀・改葬の記述 用明大王(日本書記) 推古女帝(古事記) 欽明系図 石舞台古墳は用明天皇の墓だった!?(1) ま…

【まるで推理小説(4)】間人皇女(はしひとのひめみこ)人生の選択と悔恨【中宮天皇の謎】★★★

難波宮(太極殿)大阪城が見える 間人皇女(はしひとのひめみこ)の置かれた状況 本シリーズの主役、間人皇女(はしひとのひめみこ)の立場(系図参照)で、彼女が何を考え、行動したのか、考えてみます。 ● お母さんの法提郎女(ほほてのいらつめ)は蘇我系…

【まるで推理小説(3)】ライン1本、どんでん返し!?【中宮天皇の謎】★★★

古代妄想レベル:★★★=MAX ★★=MEDIUM ★=MIN or A LITTLE 中宮寺(奈良県生駒郡斑鳩町)のご本尊と野中寺の蔵から発見された弥勒菩薩半跏像。 実在した女性をモデルにした弥勒菩薩半跏像 聖徳太子の母上で、第31代用明大王の皇后だった穴穂部間人皇女(あ…