ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

下鴨神社

【太田茶臼山古墳】大和から山背へ、鴨(賀茂氏)のこん跡を追う【阿武山と阿部氏】

現在の大阪府茨木市〜高槻市(淀川の北岸エリア)は、古代に #三島 と呼ばれ、弥生出雲の有力な都市国家のひとつがあったと伝承されます。そのこん跡を探しに #太田神社 と #太田茶臼山古墳 をぐるりと回ってきました。#阿武山 #阿部氏 目次 太田神社(大阪…

【百万遍知恩寺】賀茂社を崇敬した法然上人の念仏根本道場【大数珠繰りのお寺】

はじめに 京都知恩院とは別ですが、同じ浄土宗の総本山のひとつ #百万遍知恩寺。賀茂社(上賀茂・下鴨)の神宮寺の起源を持ちますが #法然上人 が止宿した草庵の事績から浄土宗の拠点に。境内に鴨族の #鴨神社(鴨明神) 目次 百万遍知恩寺(京都市左京区田…

【田中神社】【かつての鴨族の氏神】で古代妄想するつもりがクジャクに頭を支配される

はじめに 京都大学吉田キャンパス~#田中神社 の一帯は、方丈記 #鴨長明 で有名な古代の #鴨族 の村で、当社はその氏神。境内の稲荷社に挨拶していたら鳴き声が響き渡り。。。#京都大学クジャク同好会 目次 田中神社(京都市左京区田中西) 田中神社 境内 京…

【貴船川】双葉葵(ふたばあおい)の古社が繋ぐ鴨の流れ【賀茂川・鴨川】

はじめに その昔 #玉依姫命(たまよりひめのみこと)が、黄船に乗って浪速(大阪)から淀川、さらには鴨川・貴船川をさかのぼって上陸し祠を建てたのが #貴船神社 の始まりとされます。流域を #下鴨神社 #上賀茂神社 と #双葉葵 の古社が繋ぎます 目次 貴船…

【下鴨・御手洗社】土用の丑の日 みたらし祭 足つけ神事【太秦・蚕の社】

はじめに 土用の丑の日 #下鴨神社(#糺の森) #井上社(#御手洗社)#みたらし祭。社前の御手洗池に足をつけ無病息災・延命長寿を祈ります。同日 #元糺 #蚕の社 #三柱鳥居 の神池にも水が張られていました 目次 【糺の森(ただすのもり)】下鴨神社(賀茂御祖…

【天照山】生駒の大鳥。太陽のただ射す所の蔭【暗峠】

はじめに ネット時代はありがたく前回記事を読んだTamaoさんより #生駒の大鳥 の頭の山が #天照山 という名であることを教えていただきました。#暗峠 との位置関係も正確にわかり古代妄想がいろいろと繋がりました #影向(ようごう) 目次 天照山(生駒の大…

【木島坐天照御魂神社(3)】三柱鳥居の「四方」の謎。「井上」の意味【下鴨神社】

はじめに 木島神社は嵯峨天皇(800年代、平安時代)の世に下鴨に遷座し #元糺 に。御神紋の #フタバアオイ や夏の土用の丑の日の神事がこん跡。さて三方正面の #三柱鳥居 には「四方」があるとされ「もう一方」を考えてみました 目次 二葉葵(ふたばあおい)…

【木島坐天照御魂神社(1)】蚕養神社(蚕の社)、元糺の池の三柱鳥居

はじめに 京都 #木島坐天照御魂神社 通称 #蚕の社 が鎮座する #太秦 は雄略天皇の時代(古墳時代)呉国から渡来した #秦酒公 子孫 #秦氏 が発展した地。 #蚕養神社 #元糺の池 #三柱鳥居 #京都の三珍鳥居 目次 通称 嵐電(京福電気鉄道嵐山本線) 木島坐天照…

伏見稲荷 お山めぐり(6)神々のお食事(神饌)を奉祀する御膳谷奉拝所

はじめに 伏見稲荷大社 #稲荷山 お山巡り六回目。七神蹟のひとつ #御膳谷奉拝所。毎年一月五日の #大山祭 は、#御饌石 の上で、七十枚の斎土器(耳土器)にお神酒を盛ってお供えする儀式から始まります 目次 御膳谷奉拝所 大山祭(注連縄懸けの神事)毎年一…

「やちまた」と子孫繁栄 縄文から現在まで カタチを変えて残る【道と際の信仰】

はじめに 先日紹介した#多賀城市 #荒脛巾神社 の二重祭壇や #二荒神 の意味。古い信仰 #アラハバキ と #道祖神 などの「複雑な」繋がりを考えてゆくうえで、手始めに去年夏の記事をリライト。#古代連想のやちまた カテゴリー追加 目次 やちまた(八衢、八岐…

下鴨神社(12)賀茂御祖神社・ 後ろの正面だぁれ(4)出雲と浦島太郎★★★ Once Upon A Time In The West

【2019年8月13日記事、更新投稿、2020年7月6日 エンニオ・モリコーネ逝去】 Once Upon A Time In The West、作曲:エンニオ・モリコーネ(Ennio Morricone) www.youtube.com Song by Steffi Vertriest むかしむかし、西のクニ、古代出雲で一体何があったの…

【三面大黒堂 四天王寺】火と水と竈 『三方よし!』で安全第一・無病息災 キッチンと家族の健康を守る三面の神様

はじめに 四天王寺さんの #三面大黒堂。もとは南大門の西、万灯院の後ろ、梅園の中にあったのを現在の東門のところに遷したそうです。御本尊は #大黒天 右に #弁財天 左に #毘沙門天 の顔を持つ #トリムールティ。交差するダイコンが御神紋。江戸期らしいシ…

京都の秘境・芦生(あしう)の森 原生林(1) 芦生熊野権現神社 古代の道・鯖街道

芦生の森 由良川 芦生の森と鯖街道(さばかいどう) 京都・芦生の森(原生林)は、福井県の日本海に注ぐ由良川の源流域。京都の秘境と云われる。 原生林ということは縄文・弥生の人々も同じ景色を見ていたということ。開物妄想では古代日本海から京都(山背…

下鴨神社(1)賀茂御祖神社・新 七不思議 2019秋 京都 古代ミステリー旅行 朱の鳥居 赤椿が見ごろ

説明を文字起こしは記事末 下鴨神社の七不思議 境内・七不思議 赤椿 表参道沿い。ツバキの花の見ごろは長い。9~4月。落葉樹が多い糺の森の椿が咲くと森全体が赤く染まるように見える不思議 切芝 表参道沿い・中央(ヘソ)あたり。古代からの祭場。葵祭に先…

下鴨神社(番外)【祝】末社・雑太社 ワールドカップ 日本 アイルランドに逆転勝ち【ラグビー神社でこの際、優勝祈願】

下鴨神社 末社 雑太社(さわたしゃ)ラグビー神社 Giant-Killing(番狂わせ) とはもう云わせない いや~、勝ちましたね! ビッグな巨人(世界ランキング2位)のアイルランドに逆転勝ち! おめでとう!ラグビージャパン 2015ワールドカップ(イングラン…

下鴨神社(13)賀茂御祖神社・ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず

鴨川と高野川の合流点「河合」。現在は公園。右から鴨川、左から高野川。現在は公園。 鴨川と高野川の合流点 下鴨神社と上賀茂神社(賀茂別雷神社、かもわけいかづちじんじゃ)では境内を流れる水が違う。 鴨川に沿って約4キロ上流の上賀茂社は山腹斜面にあ…

太陽のただ射す所にカゲができ、ヤタカラスのただ指す所にウラがいる 古代京都 「先」の出雲氏、「後」の賀茂氏

下鴨神社の「御蔭様、みかげさま、おかげさま」の謎について、下調べで、京都市考古資料館(京都市埋蔵文化財研究所)を訪問。 京都市バス・今出川大宮駅前/京都市上京区今出川大宮東入ル元伊佐町265番地の1 京都市考古資料館 https://www.kyoto-arc.or.jp/…

下鴨神社(11)出雲井於神社・ 後ろの正面だぁれ(3)スサノオと入れ替えられたオオクニヌシ★★★

前回の続き。 www.zero-position.com 出雲井於神社。「いずもいのへのじんじゃ」と読む 「井於」とは「鴨川のほとり」のことで「出雲郷の鴨川のほとりの神社」という意味だそうだ。 下鴨神社の境内、大炊殿(おおいどの)の南に位置する。 京都市考古資料館…

下鴨神社(10)賀茂御祖神社・ 後ろの正面だぁれ(2)御蔭様。いよいよ正体!?★★★

(WIKIより)月岡芳年「大日本名将鑑」より「神武天皇」。 明治時代初期の版画。 神武天皇 始めてこのブログに来られた方は、下鴨(6)⇒下鴨(7) からどうぞ。 御蔭様の正体は誰か? 冒頭の絵は「照らす側」のイメージ。 御蔭様は、照らされる方なので、絵…

下鴨神社(9)賀茂御祖神社・京都 古代 和菓子 巡り(お茶請け回)

下鴨神社・大炊殿(おおいどの)は、姫さま(斎王)が神さまの食事をつくっていたキッチン。 www.zero-position.com 古社のこのような施設、他では見れないですからお奨めです。(公開日を確認していませんので、お参り前に社務所に確認するようにしてくださ…

下鴨神社(8)賀茂御祖神社・奈良の小川 船島(ふなしま)★★

糺の森(ただすのもり)、奈良の小川の奥に船形の「船島」という「シマ」がある。古代「シマ」は聖地を表す。 奈良殿神池(ならどのかみのにわ)という御祭神の降臨地または祭祀場があるらしい。御陰様が降臨するのだろうか? 以前は入れたようだが、今は禁…

下鴨神社(7)賀茂御祖神社・ヤタカラス(やたがらす)のナゾナゾ

下鴨神社は、熊野本宮大社の真北 そもそも下鴨神社に興味を持った話をしておこうと思う。 理由は地図の通りだ。 地球座標は北緯(N)と東経(E)で決まるが、東経、つまり、東西の座標は、 下鴨神社が135度46分23.4秒。熊野本宮大社・大斎原(おおゆのはら)…

太陽のただ射すところの陰 御陰様・ウラの神様を考える

御陰神社(京都)にお参りした「おかげ」でわかったことがあった。 境内で「荒御魂(あらみたま)とは御生(みあれ)されたばかりの御神霊」と説明にあるのを読み、 古代「生れ」と「荒れ」は同じ意味で使われていたことがわかった 「生れる(あれる)神」と…

下鴨神社(6)賀茂御祖神社・ 後ろの正面だぁれ(1)御蔭様。まずは御蔭神社に参る★★

古代妄想レベル:★★★=MAX ★★=MEDIUM ★=MIN or A LITTLE 前回の続き。 www.zero-position.com 浦の廻廊の説明板 葵の庭で かなり謎な 説明板を読み、御蔭祭・御蔭神社に引き寄せられた(文字起しは記事末) 浦・ウラは「奥深い」「カゲ」を意味する。古代…

下鴨神社(5)賀茂御祖神社・ 後ろの正面だぁれ(1)大炊殿の奥さま★

先日、 下鴨神社の大炊殿(おおいどの)に磐座(いわくら)があることを紹介した。 www.zero-position.com 創建当初からあったのかどうかはわからないが、本殿神域のすぐ西隣にあることから、大炊殿は下鴨神社の「奥」と考えてよいだろう。 「奥さま」の語源…

下鴨神社(4)賀茂御祖神社・姫神の社 お参り・見学・森林浴

賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)通称、下鴨神社。 御祭神は玉依媛命(たまよりひめのみこと)、その父の賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと) 毎年5月15日、上賀茂神社とともに行われる葵祭(あおいまつり)では京都の若い女性が務める斎王代(さ…

下鴨神社(3)賀茂御祖神社・葵の庭は薬草園、水ごしらへ場は磐座、そして「後ろの正面」

水ごしらえ場と御井(みい)ここで元旦の若水神事が行われる。左側の建物は大炊殿(おおいどの) 水ごしらえ場と御井 若水神事(七五三餅の解説から) 元旦、午前六時から斎行される歳旦祭(さいたんさい)において、その年に初めて大炊殿横の井戸から汲み上…

下鴨神社(2)賀茂御祖神社・大炊殿 斎王(いつきのひめみこ)の御所 古代のキッチンと神様のメニュー

賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ、下鴨神社。世界遺産)。 毎年5月15日、上賀茂神社とともに行われる葵祭(あおいまつり、賀茂祭とも、京都三大祭のひとつ)、斎王代(さいおうだい)で有名だ。 斎王は「いつきのひめみこ」ともいい、かつて伊勢神宮や…