【2019年8月13日記事、更新投稿、2020年7月6日 エンニオ・モリコーネ逝去】
Once Upon A Time In The West、作曲:エンニオ・モリコーネ(Ennio Morricone)
Song by Steffi Vertriest
むかしむかし、西のクニ、古代出雲で一体何があったのだろう?
始めての方は、とりあえず、この記事から読んでいただいた方がよいかも知れない。
浦島太郎のモデル、出雲のオオクニヌシ
昨年から出雲に行きたいが、かなわず、とはいうものの、少しずつ準備をしている。
参考にと見つけて購入したのが「山陰の名所旧跡」。
いわゆる「出雲の伝承」を交えた名所旧跡のガイドブック。
こういった伝承本が大好きだ。口碑(言い伝え)に貴重な情報が紛れ込んでいる可能性があるし、それを読み妄想することで頭に入れる。
紀元前3世紀末のこと、出雲王国の王・八千矛(大国主)にタケヒナドリが「海岸でこどもたちが騒いでいる」と知らせて来た。重臣ホヒに誘われて、八千矛は園の長浜に出向いた。浜では海童たちがワニ(サメの方言)を捕らえた。出雲では、ワニを聖なる動物を崇めていたから、八千矛はワニを放つように説得した。すると海童たちが八千矛を取り囲み、船に引きずり入れた。それっきり八千矛は行方不明になった。帰って来て黙っていた重臣は陰柔らしいと噂された
(八千矛は「やちほこ」。園の長浜は出雲市の長浜海岸。陰柔はスパイのこと)
おとぎ話どころか、実に生々しい話だ。
カメとワニなど、細かなところで違いはあるが、頭に浮かぶのが「浦島太郎」。
この話がインプットされた状態で、下鴨神社の「浦の廻廊」の立て札を読んだ。
かなり驚いたが、とはいうものの、どこまでが史実で物語なのか、正直、今でも分からない。
古事記の「クニゆずり神話」とも違いすぎる・・・ただ神話は神話だ。長浜海岸は国譲り神話の舞台・稲佐の浜の近くで繋がっている。
「詰めておかなければいけないこと」もたくさんあると思うけれども、とりあえず妄想を書いてみた。
御陰神社や出雲井於神社を通じて、古代の山背北部には「出雲のクニ」があったこと、「ウラ」と「浦島太郎」の隠された意味。
御蔭様の正体
出雲の伝承のような行方不明では、御蔭様とされるに十分。
蔭は隠(おぬ)であり「おぬ」が転じて「鬼」になったという説もある。
感慨深いのは、おそらく拉致した側、物部系の子孫で最後の宗主・守屋も「もののけ」として祀られたこと。
鬼は「もの」とも読み、こちらも「鬼」になった。
おとぎ話と古代出雲
大阪・住吉大社の奥の天神さん、生根(いくね、いね)神社の御祭神は少彦名命。
コンビで出雲のクニ造りを進めたと伝えられるオオクニヌシとスクナヒコナ。
「大と小」の暗示とおとぎ話の主人公に仕立てあげられた共通点。
オオクニヌシのその後も気になる。玉手箱を開けてお爺さんになったことが暗示するもの。サメが亀に代わった意味。竜宮城や乙姫とは?
出雲大社が奈良時代に創建され、おそれられていた理由。平城京を設計した人たちはコトの経緯・真相をどこまで知っていたのだろうか。平城京の「伊勢-出雲ライン」出雲方向の座標(測位の基準点)は「玉手門」
そしてその人たちが古事記・日本書紀を作った(創った)。もちろん書かなかったこと、書けなかったことも多かっただろう。国書は「勝者の歴史書」だからだ。
その後の数々の謎の始まりという意味で、八千矛(大国主)の出雲伝承は、日本の古代史、最大の謎かも知れない。
古代妄想レベル:★★★=MAX ★★=MEDIUM ★=MIN or A LITTLE