はじめに
京都の #東寺。弘法大師・空海さんが高野山に参篭するまでの約10年間、平安京で過ごした #大師堂(西院御影堂)#毘沙門堂 #小子坊 #蓮花門
目次
本文
東寺 大師堂(西院御影堂)室町時代再建
東寺の境内北西の区画に、弘法大師・空海さんが高野山に参篭するまでの約10年間、平安京で過ごした大師堂。
東寺 毘沙門堂
塀で囲まれた区画内には、大師堂、毘沙門堂、三面大国堂などが並んでいます。
中でも、毘沙門堂は平安京の守護神として羅城門に置かれていた兜跋毘沙門天立像(国宝)を御本尊として有名ですね。
本物は現在、宝物殿で見学できます。毘沙門堂を覗いてみるとレプリカが置かれていました。アーモンドアイが特徴です。
東寺 大師堂(西院御影堂)の様子
大師堂の門をくぐると左手すぐに、司馬遼太郎さんのエッセイが紹介された立て札。私は司馬さんの 空海の風景 を読んで お大師さん を意識するようになりました。
大師堂は、お大師さんが平安京で過ごしたところで 西院御影堂 とも云われます。現在の建物は室町時代に建てられたもの。
大師堂の南面には、空海さんの念持仏(ねんじぶつ)国宝不動明王がおさめられた開かずの扉。
国宝指定の際に、文部科学省(当時文部省)の調査官が見た以外、誰も見たことがない秘仏が扉の向こうにおられます。
東寺のお坊さんでも誰も見たことがないそう。どのようなお顔をされているのでしょうか。
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東寺 蓮花門(西大門)
大師堂の南の 小子坊(しょうしぼう)。
透かしの菊花紋が知られていますが、特別拝観(ツアー)で内部を見学させていただきました。
建武三年(1336年)北朝初代の光厳天皇が政務を執ったところで、以来、現代でも、東寺で天皇家にかかわる行事(後七日御修法 ごしちにちみしほ。前回紹介)が行われるときには天皇や皇族、勅使が滞在する施設となっています。
普段は入れない小子坊の西側には庭園があり、その向こうに、東西南北のうちの西の大門、蓮花門が見えます。
弘法大師が、この門から高野山へ旅立つ時、念持仏の不動明王が見送りに来て、別れの涙をこぼしたところから蓮華の花が咲いたという故事に因んで、蓮花門という名になったそうです。