ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

縄文ジャパン 黒と赤の探求 今に伝わる漆の美 中尾サワ遺跡(石川県)

30日から仕事で北陸に来た。早めに仕事を終え(笑)、金沢市埋蔵文化財センター(金沢縄文ワールド)を訪問。

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企画展「新潟と金沢の縄文土器」を見学させていただいた(入場無料、詳細は下記リンクで確認してください)

www4.city.kanazawa.lg.jp

この記事では、展示中の中尾サワ遺跡から奇跡的に発掘された「縄文ジャパン」、縄文時代の漆(うるし)製品にスポット。

漆器は日本を代表する伝統工芸品で、欧米では磁器のチャイナに対して、漆製品はジャパンと言う。その工芸技術が縄文時代に始まり、本場・石川県で繋がっていることに、あらためて畏敬の念を抱く。

中尾サワ遺跡

平成13~16年に発掘調査が行われた縄文晩期の遺跡

注:センターでは縄文時代を紀元前300年までと定義

腐食しやすい木製品や漆(うるし)を塗った土器や弓などの道具(漆製品)が、よい保存状態で出土した。

川底に沈んだ後に粘土が堆積し、真空パックのような状態で、地下水の水漬けになっていたことが奇跡的な保存の理由だそうだ。

縄文ジャパン

この時代の人々が「黒と赤」の対比にこだわり、その美しさ探求した様子がうかがえる。

「暗い・明るい」が「黒・赤」に関係する言葉だと、以前、何かで読んだことがあるが、よく覚えていない。

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縄文 漆 蓋

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縄文 漆 浅鉢

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縄文 漆土器

籃胎とは「竹(編み)かごを素材とした」という意味で、籃胎漆器とは、漆を塗布した工芸品にこと

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縄文 籃胎漆器(らんたいしっき)

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このパネルの内容が面白かった。

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中尾サワ遺跡 漆土器

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縄文 漆 弓

参考(中尾サワ遺跡)

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金沢の縄文遺跡