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まとめ
万葉集は古代妄想から眺めると面白いですね。脚注(記事末)に書きましたが、有名な #持統天皇 の歌は、えっ!?と思うところがあります。歌の中には #記紀 に書かれていない(書けなかった)史実を暗示しているものがあるようです #歴史ロマン #近鉄電車
本文
2019年7月30日から運航しており、まもなく一周年になります。
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中大兄皇子、巻1-13
香久山は 畝火ををしと 耳梨と 相あらそひき 神代より かくにあるらし 古昔(いにしえ)も 然(しか)にあれこそ うつせみも 嬬(つま)を あらそふらしき
『神代の昔からずっと香久山は畝傍山を妻にしようと耳成山と争っているんだよ』
額田王、巻1-18
三輪山を しかも隠すか 雲だにも 情(こころ)あらなむ 隠さふべしや
『三輪山をどうして隠してしまうの。雲に情があるなら隠さないでほしいわ』
持統天皇、巻1-28
春過ぎて 夏来たるらし 白栲の 衣乾したり 天の香久山
『夏の季節、天の香久山に白衣が干してあるのが見えます *1』
志貴皇子、巻1-51
釆女(うねめ)の 袖吹きかへす 明日香風 都を遠み いたづらに吹く
『官女の袖を明日香の風が惜しむように揺らしているね *2』
作者不詳、巻1-78
飛ぶ鳥の 明日香の里を 置きて去(い)なば 君があたりは 見えずかもあらむ
『明日香の都を去ってしまったら貴方が住むあたりはもう見えないのね』 *3
大津皇子、巻2-107
あしひきの 山のしづくに 妹待つと わが立ち濡れし 山のしづくに
『貴女を待つ間に山の雫で濡れてしまったよ』
返歌)吾(あ)を待つと 君が濡れけむあしひきの 山のしづくに 成らましものを(石川郎女、巻2-108)『それならば私が山の雫になりたかったわ』