はじめに
衣服など身の回りの世話をする #倭文(しとり)、#加守(かもり、かんもり、蟹守、掃守とも)は助産に始まる産育。それに #葛木二上 の文武(両道)を加えた未来の大王を含む王族の養育スタイル。そんな「養育」の神々を集めた神社でしょうか。 #葛木倭文座天羽雷命神社
目次
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FBでいただいたコメント0727)『淡路島の南部には、すぐ近所にシトオリ倭文、隣にカモリ掃守という地区、地名があります!昔の地名が現在も残っている古い土地なんですね。地名は大切にしたいと思います』
開物発事)コメントありがとうございます。倭文神社の御由緒にも書かれていますが、倭文と掃守の組み合わせは全国にあると考えられます
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葛木倭文座天羽雷命神社(奈良県葛城市加守、式内社)
『かつらき・しとりにいます・あめのはいかづちのみこと・じんじゃ』で27文字。長いので記事では『倭文神社』と略します。
近鉄・南大阪線、二上神社口駅から二上山(雄岳)を目指して、徒歩10数分のところに鎮座しています。
主祭神は天羽雷命(あまはいかづちのみこと)で、御由緒には倭文(しとり)氏の祖と書かれています。
天羽雷命は、古書によると、天照大神の 荒衣和衣(あらたえにぎたえ) の御衣をつづり、天孫降臨の時、御衣綴として共に降臨。機綴(はたつづり)の術を授けられた神様です。伊勢・駿河・伊豆・甲斐・近江・上野・丹後・但馬・因幡・伯耆などの国々に祭られているが、その根本の神と言われて来た。倭文は文布(しずり、あやぬの)で、子孫も倭文(しとり、しずり)氏とし、諸国に機綴と裁縫の術を伝えた
荒衣(あらたえ)は麻織物、和衣(にぎたえ)は絹織物
葛木 二上神社(かつらぎ ふたかみ)
葛木 二上神社)祭神は豊布都霊神(とよふつみたまのかみ)またの名は建御雷神(たけみかづちのかみ)、大國御魂神(おおくにみたまのかみ)
豊布都霊神(とよふつのみたま)またの名を建御雷神(たけみかづち)と申して大國主命と国譲りの談合の結果、その御子、建御名方神(たけみなかた)と海辺で力競べの角力(相撲)を取り、この難問を解決された神で、この角力は日本の名勝負の第一に挙げられています。現在、武道体育の神として祭られています。大國御魂神(おおくにのみたま)は建速佐男(たけはやすさのお)の御孫で非常に温和な神で、もっぱら富国に努力され、星祭りの神まつり、厄除けの神として祭られています。この二神を総じて、文と武の神、縁結びの神として、あがめられています
加守(かんもり、かもり)、掃守、蟹守の由来
加守神社)祭神は掃守の祖、天忍人命(あめのおしひのみこと)(産育の神)。古語拾遺(こごじゅうい)に神武天皇の御父、鵜草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)の生まれます時、海辺に宮室(産室)を建て 箒を造り蟹を掃(はら)ふ、これを以て蟹守と言う。中古、掃部(かんもり、かにもり、かもん)の職はこの神より出たものです。蟹守、加守は祓ひの意 であり、この氏族は機綴(倭文)と共に全国に散在 している
(Wikiより)天忍人命はウガヤフキアエズ生誕のときにその「蟹」と呼ばれる胎便を掃除したという神で、その子孫は蟹守(かもり)氏(掃部、加守、狩森などとも)と称したそうです。
そういえば、胎盤が御神体になるケースは他にもあります(淀君の胎盤が奉められた胞衣塚(よなづか)大明神など。玉造稲荷神社・境内社)
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出生や保育にまつわる神社の例
御由緒に『掃部』という表現が見える産湯稲荷神社。産湯の玉之井(真名井)
名の通り、赤子を無事健康にとり上げる「助産院」の役目だったのかも知れませんね。
全国で一番長い神社名は?
以前紹介した、飛鳥川上坐宇須多伎比賣命神社は『あすかの・かわかみにいます・うすたきひめのみこと・じんじゃ』は26文字。
探すと、まだまだ長いのが出てきそうですね。