はじめに
奈良市の #倭文神社(2回目)。例祭では大蛇に見立てた #すすんぼ を燃やします。#大蛇伝説 #蛇塚神社 などヘビにまつわる話の多い神社。#倭文氏 は #神衣 の織部で、もめ事を仲立ちするのが得意な一族だったと伝えられます。タテ糸とヨコ糸を綴るからでしょうか #三種の神器 #春日大社
目次
本文
首だけ残った大蛇伝説。奈良市の倭文(しずり)神社(奈良市西九条町二丁目14-2)の続きです。
蛇祭とすすんぼ(笹ヘビ)
倭文神社(しずりじんじゃ)の例祭(毎年十月十日)は『蛇祭』として知られており、『すすんぼ』とよばれる大蛇に見立てた5メートルぐらいの笹竹を束ねたものをつくり、町内を練り歩いた後、境内の木にかけて燃やします(地元の方談)
近年は、防火のため、先っぽだけ燃やしてから、手水舎の向こうの広場で燃やすそうです。
倭文(しずり、しとり)とアラハバキのこん跡を探しに参拝したのですが、大蛇伝説、蛇塚(じゃづか)神社(八坂神社とも)、すすんぼ(笹ヘビ)。3点セットで登場しました。
(神社のヘビ信仰はアラハバキに関係があると考えられ、ひとつの発祥地と考えられる出雲(島根)・伯耆(鳥取)には、御神木や荒神さんに藁ヘビを巻くスタイルが今でも残っています。)
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境内の隅に注連縄の巻かれた大きな樹があり、もしや!と思い聞くと「(これは)御神木ではなく、注連縄を巻いて拝んでいる人がいる」ということ。
樹の根のウロになったところに白い小石がぎっしり。巳(み)さんの好きな玉子に見立てているのでしょうか。
ヘビを祀る御神木に撒かれていることが多いものです。
鏡と玉と剣の話
前回、倭文神社のそばの蛇塚(じゃづか)神社を紹介しましたが、その隣に小社が二つの御旅所(おたびしょ)。
御旅所は祭礼(渡御・神幸)の時に、本殿から出た御祭神が一時的にとどまる所です。
通りがかった地元の方に聞くと、倭文神社の御神体は鏡と玉と剣らしく、そのうちの二つが例祭で本殿を出て、この御旅所に鎮座するとのことでした。
一連の神事は春日大社の神職さんが執り行い、氏子さんも、御神体を直接、見ることはないそうです。
まさに三種の神器。こういう祭式が、静かな町で行われていることに驚きます。奈良は奥深い!
倭文氏のこと
地域では、倭文氏は「仲立ち」が得意な一族だったと伝承されているそうです。
倭文氏は、古代、神衣(かんみそ、しんい、など)の織部(おりべ)ですが、タテ糸とヨコ糸を織るように、もめ事を解決したのでしょうか。
帰りがけ、本殿を仰ぎ見た空。
アラハバキ解・汎日本古代信仰の謎に迫る(連載中)
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