ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

【富雄丸山古墳】摂津河内と大和盆地を繋ぐ謎の古代史エリア【盾形銅鏡・超大型蛇行剣】

はじめに

連日報じられている #富雄丸山古墳(奈良市古墳時代前期後半、円墳)のニュース #盾形の銅鏡 にはビックリ、2.3mを超える長大なうねうね #蛇行剣 にも驚き #消された河内の古代史

目次

本文

富雄丸山古墳から出土した国宝級の盾形銅鏡・大型蛇行剣の出土を伝えるニュース

富雄丸山古墳の位置(円墳、古墳時代前期後半)

富雄丸山古墳は、奈良盆地の北西、矢田丘陵の東、富雄川(とみおがわ)西岸に位置する日本最大の大型円墳(直径109m)。

生駒山系を挟んだ、奈良盆地大阪平野を繋ぐところに位置します。

富雄丸山古墳 周辺地図

ヤマトでは、河川ごとに有力な古代豪族が棲み分けるカタチで分布しますが、空白域の富雄川。

大和の豪族分布図(葛城市歴史博物館)○印が富雄丸山古墳

富雄川は奈良県生駒市に源流を発し、北〜西側は、大阪府交野市・四條畷市大東市東大阪市など 古代の摂津・河内文化圏(勢力圏) と隣接しています。

前方後円墳が薄い 河川エリアであることから、物部氏とは一線を画した(あるいは敵対した)ヤマト創生に深く関わった勢力の影響が及ぶ地であったと、個人的に妄想しています。

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当ブログでは「消された河内の古代史」カテゴリーで時々紹介していますが、古代の摂津・河内は、ナガスネヒコを始めとした伝承が数多く、謎の古代史が秘められた一帯。

(検索窓「消された河内の古代史」でカテゴリー記事一覧)

富雄丸山古墳が、このような謎の古代史エリアにある点にも注目です。

盾形銅鏡と超大型蛇行剣

今回伝えられる盾形の大型銅鏡は、これまで類例がない様式。

銅鏡といえば丸いものだとばかり思ってましたから、本当にビックリ😮

類例がない大型の盾形銅鏡

それに、長さが2メートル37センチ!

過去最大の超大型でうねうねとした鉄製の蛇行剣!

その特殊な形状から鋳型に流し込んで造る鋳物鉄と報じられています(タタラの鍛鉄ではない)

どちらも何十年に一度クラスのスーパーレアな出土品です。

超大型の蛇行剣

武具の形をした祭祀具としての様式と、古墳の「造り出し」より出土したことから、

破邪(はじゃ)のツール…墳丘中心に眠る被葬者(王?姫?)の守護として埋納されたと考えられます。

ニュースではいずれも国内で造られたものと報道されていました。

さて、銅鏡(精銅)と鉄剣(製鉄)…どこで誰が造ったのでしょうね。 

呪術性あるいは権威守護という観点で、これにヒスイの勾玉があったら、三種の神器の揃い踏みでしたよねぇ。

今後の詳しい調査&報告が楽しみです。

sitereports.nabunken.go.jp

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