はじめに
アラハバキ信仰のことで、あらためて #サイノカミ を調べていて、新潟あたりでは小正月の #とんど焼き のことをサイノカミということを知りました #大歳神 #門松 #鏡餅 #左義長
目次
本文
サイノカミ
私なりの解釈、自分なりの言葉でサイノカミを説明すると。
道をやってくる者(たいてい下から)、川水の流れ(上から)に対して、分岐や滝などのある地点・境界をサカイ(際)で、良いものは「幸」として受け入れ、悪いものは「塞ぐ」信仰です。
女性が幸(さい)、男性が塞(さい)として、古くはサルタヒコ、飛鳥時代ごろから道祖神など、道の信仰として継承されてきたものです。
男女和合の子孫繁栄、種が実を結ぶ五穀豊穣などを祈ります。
縄文の流れを汲む、神社よりもはるかに古い日本の信仰の原型と考えています。
大歳神(大年神、おおとしのかみ)
日本神話(古事記)の神様の家系図では、大歳神はスサノオとイチキシマヒメの子どもで、お稲荷のウカノミタマの姉弟で二人とも穀物神(保食神)なんて書かれています。
この大蔵神は、毎年正月に各家、誰にでもやってくる(来訪)神で、陰陽道(おんみょうどう)では「お歳徳(とんどさん、としとくじん)」と呼ばれたりするそうです。
時間はだれにでもやって来ますから、大歳神は時の神様 ということになります。
陰陽道は方位や時刻をつかさどる暦道ですから、時間(一年)のはじまりに大歳神をおいたようです。
(妄想ですが)毎年の時間のはじまりは、旧年と新年の「サイ、際、歳」、つまり、大歳神は時のサイノカミ的 なイメージから来たように思えます。
門松と鏡餅
だから門松と鏡餅なんですね。
門松は神様が降臨する目印、鏡餅は神様が御荒れ(みあれ)する依り代の「山=仮の御神体」、神籠(ひもろぎ)でしょうか。
祇園祭の山鉾は、目印の「鉾」と、御神体の「山」がセットになったものです。
鏡餅は蛇がトグロを巻いた姿から来ている説も強く、竜蛇信仰も含まれていて、アラハバキ的ですねぇ。笑
とんど焼き
ということは、小正月にとんど焼きをするのは、新年に来訪いただいた大歳神を、去年の神様とともにお帰りいただく、そんな意味があるのかも知れません。
お盆の送り火みたいな感じでしょうか。
1月18日追記
大阪では「どんど焼き」です。一応標準語?「とんど焼き」で書きました。Wikiには、とんど(歳徳)、とんど焼き、どんど、どんど焼き、どんどん焼き、どんと焼き、さいと焼き、おんべ焼き、などが挙げられてました。新潟県村上市岩船では「カンジョ」。長野県の中信地方では「三九郎」
フェイスブック・シェアでいただいたコメントから)私の通っていた小学校では左義長を毎年していたのですが、その時歌を歌っていました。その歌詞。
サイノカミのばかめが
出雲崎に呼ばれて
あとの家を焼かれた、焼かれた
でした。出雲崎も新潟にあるので、新潟の方の歌を歌っていたのかなと思います
アラハバキ解・汎日本古代信仰の謎に迫る(新章公開)