ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

【天岩戸神社】天岩戸の磐座と神話伝承が残る天香具山南麓の神社

はじめに

稲穂がたわわに実る10月初旬 #天岩戸神社奈良県橿原市)に参拝しました。各地に天岩戸神話の伝承が残る神社がありますが、当社は神話に登場する #天香具山 南麓に鎮座。美しい竹林の中の四個の #磐座 が御神体。珍しい #三つ鳥居 の拝所

目次

本文

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朝の日に照らされる天香具山

2021年10月上旬の参拝。稲刈り直前の時期で、稲穂がたわわに実っていました。

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天香具山近くの田んぼ

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天岩戸神社奈良県橿原市南浦町

(34.49353554275608, 135.81719730940466)/奈良県橿原市南浦町772近鉄大和八木駅南浦町または木之元町バス停から徒歩10分以内(近隣に駐車場はありません)/近鉄耳成駅から徒歩約30分、藤原京跡から徒歩約30分

御祭神:天照大神アマテラスオオミカミ(創建不詳)

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天香具山神社(奈良県橿原市

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天香具山神社(奈良県橿原市

御由緒)天香具山(あまのかぐやま)南麓、南浦集落のほぼ中心に南面して鎮座し、天照大神を祀る。「古事記」「日本書紀」の神話にみられる天照大神の岩戸がくれされた所と称し、今もなお巨石が四個あって、大神の幽居した所と云える岩穴を御神体とし、神殿はなく、拝所のみという古代人の原始的な祭祀形態を残している。玉垣内には真竹が自生するが、これは往古より七本竹と称し、毎年七本ずつ生え変わると伝えられている。

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天岩戸神社 珍しい三つ鳥居様式の拝所

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天岩戸神社 御神体 四個の磐座

絵馬でつづる天岩戸神話

姉神のアマテラスは乱暴者の弟神・スナノオをおそれて岩戸がくれ。天を照らす姫神が隠れたため世の中が暗闇に包まれます。

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天岩戸神話①天照と須佐之男

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天岩戸神話②天照の岩戸がくれ

困った神々は天香具山からオスのシカの骨とウワミズザクラ*1の樹を採ってくると樹の皮で骨を焼いて占いをしました。また天香具山から掘り出してきたサカキの樹に大きな鏡や勾玉などを飾りました。

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天岩戸神話③祀りの準備

そして踊りの上手なアメノウズメに舞を舞ってもらおうと考えました。

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天岩戸神話④アメノウズメの情熱的な踊り

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天岩戸神話⑤そっと覗いた天照の手を、力自慢の手力男(タヂカラオ)が引く

天照大神が夜が明けたとお思いになるように、玉祖命が鳴かせたのが長鳴鶏(ながなきどり)

アマテラス大神が岩戸から出たおかげで、世の中に明るい光が戻りました。

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天岩戸神話⑥岩戸から出たアマテラス大神

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*1:上溝桜、Padus grayanaは、バラ科ウワミズザクラ属の落葉高木。 和名は、古代の亀卜(亀甲占い)で溝を彫った板(波波迦、ははか)に使われた事に由来する