亀ヶ岡石器時代遺跡を目指して、晩秋の津軽を十三湖までドライブした(前回記事)
青森市内から車で約1時間、県道12号・鰺ケ沢蟹田線を北の十三湖(じゅうさんこ)に向かって進むと、途中、亀ヶ岡遺跡の看板が見えたところが「しゃこちゃん広場」。
案内所もあったが、平日であいにくの大雨の日、広場は無人。
案内板が見にくいので、写真を分けた。
史跡エリアの案内板が何ケ所かあったが、いずれも広場と遮光器土偶が出土したという低地(窪地)があるだけで復元構造物はなかった。
雨が強くなり、エリアの真ん中に「雷電宮」という神社が見えたのでお参りをしてから、お目当ての縄文館(亀ヶ岡考古資料室)に行くことにした。
(縄文館は史跡から少し離れているので案内板に表示がない。冒頭の前回記事を参照。史跡から車で10分ぐらい)
雷電宮(らいでんぐう)
しゃこちゃん広場の十三街道(県道12号・鰺ケ沢蟹田線)から、脇道に入り、坂を上ってすぐの広場にあった。
本殿まで来て、雨が一段と強くなったので、扉に手を掛けると開いた。
雨宿りがてら、中に入らせていただいた。
これは何と云う道具だろう。始めて見た。鈴なりで、下の持ち手を持って振ると、シャンシャンと涼やかな音が室内に鳴り響いた。
・・・一振りで百万べん拝むことになるのかも知れない。刺繍や飾り付けの感じも仏具に見える。
横の貼り紙に「平成23年から雷電宮の別当を百万遍の人達がやる事になりました」と書いてある。
しゃこちゃん広場の脇道に入るコーナーの石の道標に「百万遍」と刻まれており、この一帯の地名なのだろうか。グーグルマップで検索したが、近くでは東津軽郡の地名しか出てこなかった。もしかしたら百万遍念仏(数珠繰り)に集まる地域の人たちのことかも知れない。
雨が止んだので、もうひとつの鳥居のある方に降りて行く。
いつもなら人に聞くのだが、大雨で近くには誰ひとりいない。
御祭神は不明。地域で管理する郷社(村社)だろう。
手がかりは東津軽郡平内町に同名の神社があり、そちらの御祭神は「別雷命、わけいかずちのみこと」。
どちらかが勘請(神様をお迎え)したのかも知れないし、京都の上賀茂神社(賀茂別雷命)からお迎えしたのかも知れない。京都にも二ヶ所、百万遍という地名がある。
関連も経緯もわからないが、出雲(族)と津軽の関係のこん跡を探しに来た私にとっては、わずかな手がかりになったかも知れない。
賀茂別雷命は、賀茂建角身命の娘・玉依姫(タマヨリヒメ)の息子。つまりヤタカラスの孫にあたり(秦氏の混ざった)出雲系だ。
ただ、古代妄想するにも材料が足りない。引き続き調べたいと思う。