はじめに
大阪市内上町台地には #道中の小社 がところどころに鎮座しています。紹介するのは #榎木大明神(えのきだいみょうじん)。またの名を #白蛇大明神。安堂寺町は #直木賞 に名が残る大衆文芸の #直木三十五 の出身地
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榎木大明神(えのきだいみょうじん)
(34.676273860364134, 135.51407049095448)/大阪市中央区安堂寺町2丁目3/ご覧の通り駐車場はありません(笑)
今朝は健康診断で、長堀橋の方から仕事場に歩く途中、紅葉の若葉が青々とした榎木大明神の前を久しぶりに通りました。
大阪上町台地の坂を上るところ、高層マンションやビルが増えるふるい街中、石段に沿って、境内?と社があります。
ご覧の通り、手入れが行き届いた神社で、地域の人たちに大切にされている様子が窺われます。
由来書きにもあるように、樹齢650年ぐらいの槐(えんじゅ)という樹だそうです。楠木正成公(1294-1336年)の御手植えの樹というには、若すぎますね。笑
天満の八軒屋(淀川の船着き場)から四天王寺さんまで、上町台地の背を南北に通る 熊野街道 、また、大阪市内からまずは東の生駒を超えて三輪に向かう 伊勢街道 それぞれの至近に鎮座しており、豊臣時代、通行の目印になったという話はありえます。
【大阪市内・伊勢街道の起点になった玉造稲荷】
直木三十五 生誕の地と文学碑
安堂寺町は 直木賞 にその名が残る、大衆文芸の 直木三十五 が生まれたところで、榎木大明神の石段の途中に、文学碑が建てられています。
早稲田に進学し、文学活動は東京を拠点にしていたため、あまりそういう印象はありませんが、三十五(さんじゅうご)は大阪人。
直木三十五『大阪を歩く』大阪と私、より(冒頭)
私の父は、今でも、大阪に住んでいる。南区内安堂寺町二丁目という所で、誰が、何う探したって判らない位の小さい所――四畳半と、二畳との穴の中で、土蜘蛛のように眼を光らしている。