ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

【水掛不動尊】剣立て苔むす不動の心なり【大阪 法善寺】

はじめに

先日、大阪では #法善寺 #水掛不動尊 の石像の苔がはがされた大事件のニュースが駆け回りました。なんということを!・・・しかし住職さん。謝罪と反省をしに寺にあらわれた人物を赦されました。まさに不動心。#法善寺横丁

目次

本文

仕事場に出ている身。いざという時の迷惑を考えてここ2週間ほど、週末は外出せず・・・

というものの、さすがに苔が生えてきそうなので、近場で朝からウォーキング。

苔といえば、数日前、大阪道頓堀の法善寺・水掛不動尊のコケが何者かに剝がされる事件があり、衝撃が走りましたが、お詣りがてら見に行ってきました。

法善寺(戎橋商店街からスグ)

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法善寺(大阪市中央区難波1-2-16)

織田作之助の小説『夫婦善哉(めおとぜんざい)』、勝ち気でしっかり者の芸者・蝶子と、気弱な道楽者・隆吉の夫婦。いろんな商いに手を出すものの、何をやっても長続きせず。そんなある日「なんぞうまいもんでも食いに行こか」と、隆吉が蝶子を連れだしたのが、写真の夫婦善哉

(この夫婦キャラの組み合わせ。たぶんミヤコ蝶々南都雄二の夫婦漫才に引き継がれました。たぶん。笑)

丹波産の小豆をコトコト釜で炊き、一日寝かせて作ったぜんざい2杯に、北海道道南産の塩昆布が付いて一人前。

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法善寺 左)水掛不動尊 右)夫婦善哉(めおとぜんざい)

水掛不動尊

杓でお不動さんに水を掛けながら、願を懸けると、願いが叶うという庶民の信仰。

戦災で焼かれたものの、石像は残り、以来何十年もの間、たくさんの人の祈りとともに苔むすスガタは、大阪名物となりました。

数日前に「みすぼらしい」という理由で、脇侍の顔・頭の苔を杓で落とし、その上、拭きとるという人物があらわれ、残念ながら、二体の脇侍はサッパリしてしまいました。

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法善寺 水掛不動尊

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約二年前 水掛不動尊

法善寺が器物損壊の被害届を出し、警察が捜査を始めるというニュースが流れ始めた矢先、慌てたのか、本人が法善寺を訪れ、謝罪と反省の意を示したことから、寺側が被害届を取り下げたそうです。

正直、そのまま・・・とも思いましたが、そこは不動の心、住職さんは、剣の如く、何ものをも断ち切る金剛心で、その罪障を許されたのでありましょう。

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法善寺(境内の金毘羅さんとお初天神

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法善寺

法善寺横丁

もう何十年も前ですが、京都祇園の路地裏に似たこのギッシリした街並みは、消防法で違法とされ、大阪市は再開発を試みましたが、大阪庶民の強い反対により、特例的に保存されることになりました。

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法善寺横丁

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法善寺横丁 突き当りが戎橋筋商店街

道頓堀松竹座の舞台がはねて通った横丁を、こよなく愛した藤山寛美さん。その娘の藤山直美さんや、桂春団治さんの名前も見えますね。

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🎵包丁いぃっぽん、さらしにまいて~ 💛待っててや。こいさん。ここにも剣ならぬ包丁の不動心。耐え偲ぶ心には月が似合います。

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月の法善寺横丁

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