はじめに
全国三万社の稲荷神社の総本社 #伏見稲荷大社。#稲荷山 が御神域。#千本鳥居 で繋がれた峰と谷には #お塚 があり、#七神蹟地 を #お山めぐり します。シリーズ記事のまとめ。神蹟七か所めぐりの祭祀空間デザインを考えてみました
目次
本文
お稲荷さん・考
神社巡りをしていますと、稲作にまつわる五穀豊穣とそれにからめて子孫繁栄を祈る神社が多いことに気づきます。
お稲荷さんはその中でも、大きなひとかたまりの信仰です。
お稲荷さんは、水の神(龍神)・倉の神でもある宇迦之御魂神(古事記・うかのみたまのかみ、日本書紀では倉稲魂命)を御祭神として、春になると里にあらわれ秋になると山に帰ってゆく山の神・田の神の使いで、なおかつ米蔵の大敵・ネズミを捕食してくれるおキツネさんを眷属(けんぞく)とした信仰で、日本の水田稲作の長い歴史の中で育まれてきました。
稲荷山 七神蹟地(神蹟七か所)
稲荷山(標高233m)には『お塚』と呼ばれる社が集まった峰と谷があり、そのうち主なものを七神蹟地(神蹟七か所)といいます。いずれも山をぐるりと一周する千本鳥居で繋がっています。
お塚をめぐることを『お山めぐり』、本殿から繋がる四ツ辻をスタート地点に、右回り、左回り(どちらでもOK)をします。
私は左回りしましたので、その順番に記事のリンクを張っておきます。
お山めぐりを経験して抱いたイメージをそれぞれの写真やコメントにしておきました。
はじめ(春)に稲作の無事を祈り、最後(秋)にその年の収穫と豊穣を感謝する、それが一回りして、また回ってゆく、そういった祭祀空間ではないかと考えました。
興味深いデザイニングで、こういった発想をするのは あの方 かなと考えています。
①荒神峰(田中社神蹟)権太夫大神、命婦社~熊鷹社~四ツ辻を含む
早春、暖かくなって芽吹くころ、田の神様をお招きして、その年の稲作の無事を祈ります。
荒神とは神様が御生れ(みあれ → 御荒れ)される、つまり、稲荷神の場合、田んぼに現れることを意味していると考えられます。
春になり、お使いとして山から下りてきたキツネの名は権太夫(ごんだゆう)でしょうか。
②三ノ峰(下之社神蹟)白菊大神、③間ノ峰(荷田社神蹟)伊勢大神、④二ノ峰(中之社神蹟)青木大神
種籾(たねもみ)を土と水で発芽させた苗『くくり=白菊』を田んぼに植えます。苗は梅雨の季節を挟んで『青い木』のようにグングン成長します
⑤一ノ峰(上之社神蹟)末広大神
実りの秋、頭(こうべ)を垂れるほどの稲穂は『末広がり=八の字』。収穫まであと一息。
⑥釼石(長者社神蹟)(御劔社)
稲妻 は収穫の合図。注連縄の巻かれた釼石(つるぎいし)は古くは雷石といわれました。
⑦御膳谷奉拝所
その年の稲作の無事を感謝し、水の神、山の神、田の神、倉の神・・・に収穫された新米と、造りたての新酒をお供えします。
弘法大師・空海さん は稲荷山に先住していた荷田竜頭太(にだりゅうとうた、山の神の化身?)を京都・東寺(教王護国寺)の竈戸殿に招いたという古い説話があります。
プロローグ
番外編(1)不思議スポット・薬力社あたり
番外編(2)ニャンコスポット
アラハバキ解・汎日本古代信仰の謎に迫る(新章公開)
第23章)人頭馬脚のイメージとアラ・ハバキ