ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

【石狩弁天社】日本で唯一 鮫様(チョウザメ)を祀る石狩湾の社【アイヌの信仰と和人の神仏】

はじめに

石狩川が #石狩湾 につくった砂州地の #石狩弁天社。江戸期のアイヌと和人の交易地点に鎮座。アイヌの人々が #石狩川の主 とした #鮫様(チョウザメ) を祀る。御祭神 #妙亀法鮫大明神 はアイヌの神と和人の神仏が習合したもの

目次

本文

いしかり砂丘の風資料館

(43.24536128460344, 141.35029814874082)/北海道石狩市弁天町30−4/専用駐車場あり。石狩湾(砂浜)近く

いしかり砂丘の風資料館

札幌市は思いのほか広大。北区と石狩市は隣接しており、仕事終わりの午後おそめから石狩湾方面に。

ノープランのときは、まずは地域の郷土館や資料館を訪問するのがいつものパターン。

いしかり砂丘の風資料館の玄関を入るとチョウザメの標本。

いしかり砂丘の風資料館 チョウザメの標本

へぇ~っ、石狩ではチョウザメが獲れたのかぁと感心していると『石狩弁天社と鮫様』という解説パネル。

いしかり砂丘の風資料館 石狩弁天社と鮫様 パネル

一部文字起こし)石狩弁天社には 鮫様(妙亀法鮫大明神、みょうきほうこうだいみょうじん)と呼ばれる神が祀られています。鮫とは チョウザメ のことで、石狩で鮭漁に携わったアイヌの人々が、チョウザメを「石狩川の主」として敬ったことによるものだと言われています。現在、石狩弁天社にある「妙亀法鮫大明神」の神像は亀に乗った神様(妙亀)と鮫に乗った神様(法鮫)の二体からなっています。亀は和人の仏教、鮫はアイヌの信仰を反映しているとみられ、蝦夷地独特の神様です。

妙亀法鮫大明神(みょうきほうこうだいみょうじん)左が法鮫、右が妙亀

近くですので早速お参りに。

石狩湾と石狩弁天社

石狩弁天社

(43.247805457915256, 141.3530282524914)/北海道石狩市弁天町22−8/駐車場はありません。神社前の道幅が広いので通行の妨げにならない程度の駐車スペースはあり

石狩弁天社

御祭神:妙亀法鮫大明神(みょうきほうこうだいみょうじん)/【合祀】厳島大明神(弁財天)、恵比寿、大黒天、稲荷大明神

石狩弁天社 御由緒

石狩弁天社 イチイ(オンコ)の樹

石狩弁天社 狛犬さん

石狩弁天社 御本堂内

アイヌと和人の交易地 石狩元小屋跡

江戸期、松前藩アイヌ民族が交易する地点が決められており、ここは、石狩川流域で定められた13場所のうちのひとつで中心地だったそうです。

こういう歴史があって、アイヌの信仰と和人の仏教が習合したのが、御祭神の妙亀法鮫大明神(みょうきほうこうだいみょうじん)だったようですね。

石狩元小屋跡 説明

石狩湾の夕景

石狩湾の砂浜は、石狩弁天社から車で数分のところ。

石狩湾 日の入りの方向が小樽

向こうに見える岬状は小樽方面。

石狩湾の夕景

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