ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

【御頭御社宮司総社】ミシャグジさま信仰の根源地【神長官守矢家②】※20230110追記

はじめに

前回の続き #神長官守矢邸 には #諏訪大社上社 の祭祀政務を少なくとも千四百年以上掌握してきた #守矢家 が信仰した #御頭御社宮司総社 が鎮座。#ミシャグジ信仰 は日本の古い信仰のひとつで当社はその根源地

目次

本文

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神長守矢邸跡

(35.995195597151266, 138.12799347057617)/長野県茅野市宮川389/神長官守矢家資料館・駐車場を利用。中央本線茅野駅から車で約10分

神長守矢邸跡 入口 奥の庭園の向こうに御頭御社宮司総社(おんとうミシャグジそうしゃ)<

神長守矢邸跡 案内

守矢家は、諏訪上社の大祝(おおほうり)を補佐し、諏訪上社五官の筆頭「神長官(じんちょうかん)」として、代々祈祷と政務事務を掌握してきた。 守矢家には、諏訪上社の神事をはじめとする 守矢家文書 がのこされており、一部が県宝と市有形文化財に指定されている。これらの文書は、茅野市神長官守矢資料館に保存・展示されている。屋敷地には、市指定文化財「神長官守矢家祈祷殿」「神長官裏古墳」「神長官邸ぼみさく神境内社叢」のほか、守矢家の祀る 御頭御社宮司総社(おんとうミシャグチそうしゃ)と江戸時代以前の築造とされる庭園がある(後略)

【20230110追記】祈祷殿の御神体は小さな石棒と石皿*1(今井野菊さん)※古代諏訪とミシャグジ祭政体の研究98ページ(人間社文庫)

神長官守矢祈祷殿(案内③)

祈祷殿 案内

守矢家の家紋は丸に十文字。(家紋から守矢家と信濃島津氏(薩摩島津氏の支流)との関係が推定されますが未確認)

守矢邸 守矢の家紋は丸に十文字

神長官守矢史料館(案内①)

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御頭御社宮司(おんとうミシャグジ)総社

ミシャグジ(ミシャグチなど)信仰は諏訪を根源とした、日本最古級の信仰のひとつ。

その大元としての総社が、諏訪大社上社の神長官・守矢家の邸内社として祀られていました。

【20230110追記】御頭宮社宮司御神体は石棒(今井野菊さん)※古代諏訪とミシャグジ祭政体の研究98ページ(人間社文庫)

御頭御社宮司(おんとうミシャグジ)総社

総社(御本殿)、そばの小祠に、それぞれ御柱が四本ずつ建てられています。

総社そばの小祠

御頭御社宮司(おんとうミシャグジ)総社(御本殿)

総社を囲む社叢は「神長官邸のみさく神境内社叢」として市指定天然記念物となっています。

神長官邸のみさく神境内社

神長官邸のみさく神境内社叢 案内

カジノキは諏訪大社の御神紋でもあります。

神長官邸のみさく神境内社叢 カジノキ

諏訪大社上社前宮

ミシャグジ信仰について(Wikiより)

ja.wikipedia.org

Wikiより)今井野菊氏のフィールドワークでは「長野県には750余り、全国では山梨県160社、静岡県233社、愛知県229社、三重県140社、岐阜県116社、滋賀県228社」・・・「群馬・埼玉・山梨ではチカト信仰と重なっている」とされます。

チカトは「千鹿頭」と書き、守矢家系譜の三代目としてあらわれる千鹿頭ノ神を祖とします。

つまり、ミシャグジ信仰とチカト信仰は同根で、諏訪が発祥地であるということ。

千鹿頭の名の付く神社を、諏訪を中心に長野県内に7社ほど見つけ、うち2社は今回参拝してきましたので、また紹介します。

ミシャグジ信仰については、次回、もう少し詳しく紹介してみたいと思います。

守矢家系譜(神長官守矢資料館のしおり)

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*1:守矢家の現当主・守矢早苗さんは、代々伝わる3つの神器を、鉄鐸(サナギ鈴)、鉄鈴、陰陽石と証言。このうち陰陽石は祈祷殿の御神体、石棒(陽)と石皿(陰)の可能性が高い