生人形師(いきにんぎょうし)と云われた松本喜三郎の観音菩薩像。
息遣いが薫りになって漂うような・・・いろいろ考えてみたが言葉が見つからない。ほどの美しさ。
大阪歴史博物館。押絵「西国三十三所観音霊験記」と生人形・開催中(~3月2日)開催にあたって(文字起こし)
熊本出身の生人形師、松本喜三郎の代表作「西国三十三所観音霊験記」は明治時代に東京の浅草、大阪の千日前などで見世物興行され、大いに人気を博しました。押絵「西国三十三所観音霊験記」は、その生人形の意匠をもとに、明治42年(1909)~大正2年(1913)にかけて熊本の3人の女性によって制作されました。完成した作品は約20年にわたり大阪を含む各地の寺院、百貨店棟を巡り展示公開されました。・・・押絵作品は、昭和28年(1953)、熊本市内の観音絵馬堂に奉納されます。作品群は熊本県益城町が文化財として受け入れ、平成26年度に修復事業を開始します。平成28年4月の熊本地震では、修復終盤の段階でしたが、被害の最も激しい地域にありながら、奇跡的に無傷で救出され、修復完成の後、再び公開されるようになりました。(大阪歴史博物館、NPOくまもと文化財プロジェクト)
西国三十三所観音霊験記(押絵)、五点紹介
松尾喜三郎の最高傑作と評価される「西国三十三所観音霊験記」の最後、第三十三番の谷汲観音。
見世物興行で使用された生人形があまりに出来栄えがよく、喜三郎が故郷の菩提寺、浄国寺に寄進したことで海外流出を免れた逸品。
写真は大阪歴史博物館ホームページと松本喜三郎作品の紹介本より。
完璧な均整。何かを語るような表情と指先の表現。浮世絵の要素もふんだん。
拝観には事前連絡が必要とのこと。リンク先の「よくあるご質問」で確認してください。
空鉢(そらばち)の霊験譚は、信貴山・朝護孫子寺(空鉢護法堂)が有名(国宝・信貴山縁起。山崎長者の巻(飛倉の巻))だが、一乗寺にも類話が伝えられている。
来迎院(熊本市)聖観世音菩薩像
こちらの観音菩薩像は、明治二十年、松本喜三郎が寄進するために制作したもの。
ただただ、美しい!のほかに言葉がない。
こちらも、リンク先を確認の上、拝観してください。