令和になってはじめての節分祭が2日から数日、全国の神社で斎行される。
京都では吉田神社が多数の人出でにぎわう。吉田神社は京都大学(百万遍)の東の吉田山に鎮座する。
1月に一度お参りしたが、ここに参詣すれば『全国の神社に詣でることと同じ効験がある』と云われる境内社の斎場所大元宮(さいばしょだいげんぐう)、毎月一日の特別参拝日に再訪した。
本殿と68国の神様
令和最初の2020年・節分祭(2月2日(日)~4日(火))前日の装いで、節分祭の期間中、大元宮正面に立てられる注連縄(しめなわ)としての「厄塚」をじっくり見学できた。
ホームページには『八百万の神との感応を願って一年の健康を祈る』と書かれており、つまり、神様に願い事を届けるアンテナみたいなものだろうか。
本殿を回りながら、横から本殿屋根を撮影。前回も書いたが、大元宮の千木は前が内(平)削ぎ、後が外(縦)削ぎだが、屋根に横たわる勝男木(かつおぎ)も風変りだ。中央に露盤宝珠、前が丸三個重ねが三つ、後に角二個並びが二つ。
本殿の周囲には、全国地域別の式内社の神様(3000座以上)がズラリと並んでいる。
境内にいる間に、数名の方が、自分の出身地のクニの神様にお参りしている姿を拝見した。
社の前の白い布の装いは、節分祭のお賽銭箱。
数えると68ケ国(東・西社の並び順に。近江,美濃,飛騨,信濃,上野,下野,陸奥,出羽,若狭,越前,加賀,能登,越中,越後,佐渡,播磨,美作,備前,備中,備後,安芸,周防,長門,筑前,筑後,豊前,豊後,肥前,肥後,日向,大隅,薩摩,壱岐,対馬,山城,大和,河内,和泉,摂津,伊賀,伊勢,志摩,尾張,三河,遠海,駿河,伊豆,甲斐,相模,武蔵,安房,上越,下総,常陸,紀伊,淡路,阿波,讃岐,伊予,土佐,丹後,丹波,但馬,因幡,伯耆,出雲,石見,隠岐)
お伊勢さん(外宮、内宮)と八神殿跡
本殿の奥に、外宮(西神明社、御祭神:豊宇氣比売神)と内宮(東神明社、御祭神:天照皇大神)が鎮座する。
伊勢神宮の通り、外宮が外(縦)削ぎ、内宮が内(平)削ぎ。
外宮と内宮の間に、かつて天皇を守護する神々を祀る八神殿(はっしんでん)が置かれていたが、現在は皇居(東京)の神殿に遷座している。
神産日神 かみむすびのかみ
高御産日神 たかみむすびのかみ
玉積産日神 たまつめむすびのかみ
生産日神 いくむすびのかみ
足産日神 たるむすびのかみ
大宮売神 おおみやのめのかみ
御食津神 みけつかみ
事代主神 ことしろぬしのかみ
疫鬼を追い払う四つ目の神像
本殿のそばに節分祭の追儺式(ついなしき、鬼やらい神事)で 疫鬼を追い払う四つ目の神様の像が置かれていた。
追儺式は、今年は2月2日(日)午後6時から斎行される。
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八角形の本殿(後ろに六角形の小房が引っ付く)、周りを囲む式内社と八百万の神々、お伊勢さん、八神殿の跡、配置や様式(考え方)に想像を巡らせるのに夢中になり、結局、一時間近く、境内をウロウロさせていただいた。
2020年・吉田神社・節分祭のスケジュールはリンク先を参照してください。
帰り道、京都大学の梅が満開
満開は今年始めて見た。さすが日本最高レベルの学府。菅原道真公もこの樹から梅花を咲かせるらしい。
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