ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

秦氏(はたうじ)の勉強に赤穂市立有年(うね)考古館(入館無料)に行ってきました

f:id:Kaimotu_Hatuji:20190916125807j:plain
謎の氏族 秦氏 赤穂市立有年考古館 2019年9月11日~12月2日

中学生の時、当時天王寺公園にあった市立図書館で一目ぼれしたのが秦(はた)さん。クラスが一組と七組で離れていて三年生の夏休みの図書館で知った。今ごろどうしてるかな~

同級生の彼女は学年でトップクラスの学力、一方・・・。

しょせん高嶺の華だったよなぁ~本人にも伝えられなかったカミングアウトはこれぐらいで笑

*****

古代の謎を追う中で、勉強不足を感じることが多いが、淡い恋の思い出がよみがえる秦氏は調べておかねばならないと、赤穂市立有年考古館で始まったばかりの

謎の氏族・秦氏~考古学からみたその実像~

に行ってきた。(主催:有年考古館、神戸新聞社

赤穂郡には、秦氏系の大避(おおさけ)神社が多数(20数か所)の他、弥生後期の遺跡、前方後円墳などが数多く存在する。

未発見の古墳もあるとされ、平成26年にはじめて調査された放亀山(ほうきやま)古墳(4世紀ごろの前方後円墳)は未盗掘だったことも話題になった。今後の発掘研究で大発見があるかも知れない。

資料館と展示を見学した感想、一言で。

素晴らしい!!!

常設展示品に加えて、近隣の考古学施設が所蔵する秦氏由来の資料(出土品)がひとまとめで展示されていることはもちろん、秦氏についての明治期以降の研究業績を紹介し、考察しているところが面白い。

ご存知の方も多いと思うが、秦氏

秦(しん)の始皇帝(しこうてい)の末裔

ユダヤ十支族の子孫

など、とにかく話題の多い古代氏族であるが、そのあたりも正面から考古学的に考察している点が素晴らしい。

赤穂市立とは言え、もとは民間の考古資料館で、草の根というか、官製にはないキラリと光る個性がある。

地元の人の訪問が多く、学芸員さんは親切、アットホームな雰囲気に(ほぼ岡山県側で遠いけど)何度でも足を運びたいと思った。

秦氏西播磨の古代・民俗に興味ある方はぜひ、赤穂市立有年考古館に足を運んでみてください。

何より、ここでしか手に入らないオリジナル資料が豊富で、しかも良心的な値段(記事末、書架の資料類を撮影)

遠方の方のために、少し頭を整理してから秦氏の展示を紹介させていただく予定(今週後半)

赤穂市立有年考古館へのアクセス

www.ako-hyg.ed.jp

〒678‐1181 兵庫県赤穂市有年楢原1164-1 TELFAX:0791-49-3488(ヨクミヨ-パパ、笑)

車で:山陽自動車道備前I.C. または 龍野西I.C.より各25分

電車で:JR山陽本線有年駅より 徒歩25分

f:id:Kaimotu_Hatuji:20190916125833j:plain
赤穂市立有年考古館

f:id:Kaimotu_Hatuji:20190916142755j:plain
玄関前・移設された古墳石室

f:id:Kaimotu_Hatuji:20190916141555j:plainf:id:Kaimotu_Hatuji:20190916141620j:plain
マスコットキャラ・うにゅちゃん、販売グッズ

f:id:Kaimotu_Hatuji:20190916141713j:plainf:id:Kaimotu_Hatuji:20190916141649j:plain
実物から復元された剣・青銅器のレプリカ(触れます)

f:id:Kaimotu_Hatuji:20190916140836j:plainf:id:Kaimotu_Hatuji:20190916141017j:plain
有年考古館の刊行物01

f:id:Kaimotu_Hatuji:20190916125931j:plainf:id:Kaimotu_Hatuji:20190916125905j:plain
有年考古館の刊行物02

f:id:Kaimotu_Hatuji:20190916130044j:plain

松岡(秀夫)先生は、眼科医院を経営するかたわら、考古学に強い関心を持ち、自費で財団法人・有年考古館を設立し文化財の保護と研究につとめ、西播磨一帯の古代文化と歴史の解明に尽力された(赤穂新聞、昭和45年11月1日記事より)という。

考古館は2011年(平成23年赤穂市に寄贈され「赤穂市立有年考古館」として管理運営されている。

現在は、旧赤穂市内の主に弥生・古墳時代遺跡から収集された1250点の他、民俗資料を多数展示。