ワタリガラスは海を島伝いにわたるカラスで、Ravenとしてアラスカ原住民族の神(トリックスター)だ。
はるか古代、縄文海人はワタリガラス・Ravenの導きで「北の海の道」
北海道-千島列島-アリューシャン列島-アラスカー北米(アメリカ)大陸
を移動(場合によっては往来)していたと考えても、まったく不思議ではない。
なぜなら、彼らの行き先を妨げるものは、大自然(海原)のほかに何もないからだ。
縄文海人のパワーは、現代人基準で超人的
先日(2019年10月24日)の記事で「超人的な」とあえて書いたが、国立科学博物館・海部陽介さんの研究(日本一マッチョな縄文人集団)がそれを証明していると思う。
ここは開物の考えだが、縄文海人の骨格の太さ(容積比)を、例えば現代人の約1.1倍と考えると、そのパワーは1.1倍以上になる。なぜなら、それだけの上腕骨格と筋量があるということは、対応して、背筋・大臀筋(おしりのきんにく)・股関節周辺の筋量も多く、骨格もしっかりしていたはずだ。
結果としての「総合的なパワー出力」は現代人とは比べ物にならないレベルにあったのは間違いないだろう。
プラス、豊富な航海の技量と海の知識
このような基礎体力にプラスして、季節ごと・時間ごとの潮の流れを読み、また沿岸や島の地形を読み、海を渡り超える。
海に命を懸けるプロフェッショナル集団、古代には彼らの行き先を妨げるものはなかった、つまり、無敵の自由移動集団といってもよかっただろう。
そして日本海に関していえば、縄文海人(とその伝統集団)でなければ海域の長い移動は困難。
たとえば渡来系の人々にとって、列島への道行きは海人たちの協力がなければ「一方通行」ということ。
海人の日本海周辺への拡がりという視点での「渡来民族」の考察があってもいいんじゃないかと考えている。
#ケルプハイウェー #フォートロックサンダル
最近、北米・アイダホ州で縄文に似た遺跡(石器)が発見されて話題になっていた。
同州でも、すでに縄文の可能性がある遺跡が、複数、発見されている。これらの遺跡の時代(約一万年前)は今よりも温暖であったことが前提だ(縄文海進期)