ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

ヒスイの古代史

国石 ヒスイの古代史(翡翠)(8)ヒスイ勾玉 衰退と消滅そして忘却の謎 ★★ 物部さん考(14)

前回記事 www.zero-position.com なぜヒスイは千三百年もの間、忘れ去られていた? 弥生の宝石箱 一級品の輝き(唐古・鍵考古学ミュージアム) 日本では、奈良時代中期を最後に、文学者・田中御風さんの推理でヒスイ峡が再発見された昭和初期まで、糸魚川で…

国石 ヒスイの古代史(翡翠)(7)長者ヶ原遺跡とヌナカワヒメ伝説から糸魚川ヒスイを最初に推理した文学者【相馬御風・童謡かたつむり作詞家】

前回から続く www.zero-position.com 前回紹介した古事記や出雲風土記の、高志(糸魚川)ヌナカワヒメと出雲オオクニヌシ(ヤチホコ)の神話、 実は、日本古代史を考えて行く上で、考古学、いや、日本人に 貴重な教訓 をもたらしてくれたことをご存じだろう…

国石 ヒスイの古代史(翡翠)(6)ヌナカワ姫を探せ!ヒスイ工房跡・長者ヶ原遺跡【長者ヶ原のビーナス】

※ヌナカワは「奴奈川」「沼川」「淳名川」などの表記がある。記事では「ヌナカワ」または「ぬなかわ」とした ぬなかわの底なる玉のような美しい姫とオオクニヌシの伝説 古事記の大国主の神話の段。ヌナカワ姫と出雲のオオクニヌシが結ばれた話(ざっくりあら…

ものづくりで方言と標準語を創造した縄文はあらためてスゴイ!と思う【今年。北・東日本めぐりのまとめ】

昨日で、この度の「北陸・新潟・佐渡・津軽・福島巡り(仕事の合間の弾丸めぐり)」で、縄文の土器・土偶については、おおよそ書き出した。 www.zero-position.com ヒスイ(翡翠)を始めとした「古代日本海の地下資源」はまだ少し。 www.zero-position.com …

国石 ヒスイの古代史(翡翠)(5)ハヤブサはイトカワで新発見 私はイトイガワで再発見(=古代妄想)

ご注意)記事中「ハヤブサ」の話はありません。念のため(´▽`) 前回記事(4) www.zero-position.com この国の文化は北・東日本から始まり今に繋がっている 約5,000年前、ヒスイ大珠が作られ始め、海路・陸路で拡散。今より温暖で海が深かった縄文中期の文化…

国石 ヒスイの古代史(翡翠)(4)縄文中期 ギルド工房・匠の技から生まれる大珠(たいしゅ)北・東日本に流通

前回記事(3) www.zero-position.com 糸魚川でヒスイの大珠(たいしゅ)が造られ始め、北日本、東北、関東に広がっていった様子を紹介。 ヒスイ工房遺跡(寺地遺跡、長者ケ原遺跡(記事後半)) 希少な糸魚川のヒスイ(硬玉)産地を流域に持つ、青海川・姫…

国石 ヒスイの古代史(翡翠)(3)縄文中期(約5,000年前)匠文化の萌芽と発展 大珠(たいしゅ)ブーム

前回記事(2) www.zero-position.com ● 約7,000年前(縄文早期)、石器の加工用ハンマーとして始まったヒスイ(大角地遺跡) (写真、左:新潟県埋蔵文化財センター資料より、右:Wikiより) たたき石(ヒスイ)と原料(蛇紋岩) 磨製石斧(Wikiより) 磨製石斧(…

国石 ヒスイの古代史(翡翠)(2)【ざっくり】生まれ方と歴史

前回記事(1) www.zero-position.com ヒスイのざっくりした歴史(フォッサマグナミュージアム(糸魚川市)展示・資料をもとに加筆作成) ● 約7,000年前(縄文早期)、石器の加工用ハンマーとして始まったヒスイ(大角地遺跡)(前回) ● 約6,000年前(縄文…

「科捜研の女・新年スペシャル風」小竹貝塚遺跡(縄文)解説(後半)★★★ 富山県埋蔵文化財センター

古代妄想レベル:★★★=MAX ★★=MEDIUM ★=MIN or A LITTLE 富山県埋蔵文化財センターを見学した古代妄想が、ご長寿ドラマ「科捜研の女」にインスパイアされ創作したストーリー(★★★)の後半。劇中、本当は「土門さん」だが、縄文の土器・土偶にちなみ「土文…

国石 ヒスイの古代史(翡翠)(1)石器づくりの「たたき石」から始まった歴史

唐古・鍵、弥生の宝石箱のダヴィンチ・コード 唐古・鍵(奈良県桜井市)の「宝石箱」に見とれてから、古代の鉱物資源に興味を持っている。 唐古・鍵(約、紀元前200年~西暦200年)は古大和湖古奈良湖畔で繁栄し、 伊勢神宮・唯一神明造(ゆいいつしん…

渟名河(ぬなかは)の 底なる玉(翡翠、ヒスイ) 求めて ・・・美しいキツネに(二度)だまされる

出雲のオオクニヌシと、高志(こうし、古志)のクニのヌナカワヒメ(沼河比売、奴奈川姫など)が結ばれた話がある(出雲風土記、古事記) 高志とは今の福井県から新潟県におよぶ日本海の古代のクニで、オオクニヌシの時代、ヌナカワヒメはクニのヒメミコであ…

もしかして生玉と足玉? 二つの勾玉の意味 十種神宝 唐古・鍵遺跡

銅鐸は福音の鐘 古代クニ造りの最先端モデル 唐古・鍵の五回目。前回はコチラ 唐古・鍵遺跡は、日本最初の神社形式が備えられた古代クニ造りの最先端モデルだった。 古代大和湖畔の葦原(湿地帯)に向かって傾斜する微高地に、初瀬川から水路を引いた灌漑水…

古代の宝石箱の謎 勾玉(まがたま)が褐鉄鉱に収められた深い意味 唐古・鍵遺跡

唐古・鍵遺跡の宝石箱/figcaption> 宝石箱の発掘 勾玉(まがたま)。縄文の宝石は出雲文化に引き継がれた 勾玉は「縄文の宝石」とも云われる。 新潟県産の翡翠(ヒスイ)を加工したものが、北海道を含む全国の遺跡から出土する。 たいへん硬い鉱物を苦労して…

古代の宝石箱 あるいは 日本古代史のパンドラの箱? 唐古・鍵遺跡

弥生の宝石箱 弥生のムラの宝石箱(褐鉄鉱、かってっこう)と宝石(勾玉、まがたま)。右側の土器片を蓋にして勾玉がおさめられていた 唐古・鍵遺跡は、2200年前の遺跡とされており、日本古代の中でも特に謎の多い時代の貴重な遺跡だ。 それ以前は古代大…