ものづくりとことだまの国

縄文・弥生・古墳時代の謎。古神社、遺跡、古地名を辿り忘れられた記憶、隠された暗号を発掘する。脱線も多くご容赦ください

大阪夕陽丘

【推古天皇と聖徳太子】四天王寺伽藍に見える姫巫女の王の意向と太子の創意工夫【新説・四天王寺】

はじめに 講堂-金堂-五重塔-仁王門が南北に並ぶ #四天王寺伽藍。真北ではなく西に約3度傾いた配置から #推古天皇 #太陽信仰 を融合した #聖徳太子 #転法輪(が説くところの中道)の創意工夫が見えてきます 目次 四天王寺伽藍の秘密 推古女帝の古神道(太…

難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花【高津神社 梅林は花盛り】

はじめに 大阪 #高津宮(#高津神社)に花盛りの梅を見にゆきました。南からの参道には #梅川 にかかる #梅の橋。そばには #梅乃井 #献梅碑。梅川はその昔、道頓堀の上流だったという説も。#百済 #王仁博士 #梅歌 目次 高津公園 梅林(花の公園) 梅川にかか…

【許麻神社】巨麻-大狛連など。『コマ』が意味するもの【聖徳太子と馬】

はじめに 大阪府八尾市 #許麻神社(こまじんじゃ) 古代渋川郷の巨麻荘(こまのしょう)に鎮座。門徒衆(浄土真宗)の開いた #久宝寺寺内町 に隣接。もと #牛頭天王 と称されていました。古くは #大狛連(おおこまのむらじ)の住地 #極東のシルクロード #聖…

【安倍晴明神社】境内の鏡石(孕み石)は古代船の錨【陰陽師に流れる海人族の血統】

はじめに 大阪市 #阿倍野区 #安倍晴明神社。陰陽師 #安倍晴明公 を祀る神社。一帯は #古代難波津 の入り江で水運にたずさわった #阿倍氏(安倍氏)の支配地。境内には #古代船の錨 という #鏡石(#孕み石)が置かれています 目次 安倍晴明神社(大阪市阿倍野…

【妻問婚・考】弘法大師・空海さんは河内(八尾)生まれ!?【安曇海人族の道】

はじめに 大和平野(飛鳥・磐余)から住吉さんや古代上町半島に繋がる水路と陸路、#安曇海人族の道 を探す中で興味深い話を見つけました。#弘法大師空海 #畿内誕生説 #佐伯氏 #阿刀氏 #跡部神社 #武内孝善氏 目次 跡部神社あたり。空海さんのお母上・玉依御…

【大阪城公園 梅林】冬と春 一進一退の空を秀吉っさんと眺むる【豊國神社】

はじめに 大阪城公園の #梅林 は三分咲き。週末から見頃でしょうか。#三寒四温 の空、春の暖かな気流と冬の寒気が一進一退。美しいスジ雲が出現 #豊國神社 #豊臣秀吉公像 目次 大阪城の石垣と堀 大阪城公園 梅林 三分咲き 豊國神社 本文 大阪城の石垣と堀 や…

【跡部神社】住吉津と大和平野を繋ぐ水路の要衝を支配した古代・阿刀氏の氏神

はじめに 式内社 #跡部神社。大阪府八尾市、ものづくりの中小企業と住宅街が混在する地域に鎮座。今は大阪平野南部の陸地ですが、古代 #住吉津 とヤマト平野をつなぐ大和川系水路の要衝で海人系 #阿刀氏 の本貫地。#空海 さんの母方氏族 目次 跡部神社(大阪…

【元三大師堂 四天王寺】夜叉と化し災厄を払った角大師・鬼大師の伝説【良源】

はじめに 四天王寺さんの北西、乾(いぬい)の方角の乾門から #元三大師堂。天台宗・中興の祖とされる第一八代座主 #良源 の御命日が元旦三日だったことからその名が付きました。夜叉と化し災厄を払った伝説から #角大師 #鬼大師 とも云われ、その信仰は江戸…

【海人族の記憶】古代の運河・息長河と準構造船【喜連あたり】

はじめに 大阪メトロ #喜連瓜破 から徒歩10分。喜連小学校の外柵に地域の歴史を解説したパネル群。このあたりには古代の大運河 #息長河 がありました。近くの瓜破遺跡から #準構造船 の部材、長吉長原遺跡から #船形埴輪 が出土しています。古代の官道 #磯歯…

古代・住吉津をイメージしてみる

はじめに 古代難波の #住吉津(住吉の港)の様子を知りたくなり、少し遊んでみました。以前に紹介した #国土地理院 の 自分で作れる #標高図 。青色が弥生~古墳時代の海というイメージ。住吉津は入り江の大きな良港だったようです 目次 古代・住吉津をイメ…

海人族・安曇氏の交差点【住吉大社摂社・大海神社】

はじめに 一昨年の年末、住吉大社摂社 #大海神社 を参拝した時に、ご老人からいただいた #摂州住吉宮地全図。江戸末期の住吉さんの境内図。どうも東西よりも南北を意識して描かれていることに気が付きました。当時の考察とあわせてあらためて紹介 目次 大海…

【新世界稲荷神社】稲荷の沙汰はおさい銭次第。大阪唯一無料!?おみくじの石塔【通天閣 福永大神】

はじめに 久しぶりの #通天閣 #新世界。#新世界稲荷神社。扁額には商売繁盛にご利益がありそうな #福永大神 の名。小さな境内、本殿の横に、おみくじの石塔。石を回して出た番号で吉凶を占います。さて結果は 目次 通天閣稲荷神社(大阪市浪速区恵美須東1-16…

物部氏の【十種神宝】が眠る!? 式内楯原神社【神宝十種之宮】

はじめに ひさしぶりに #十種神宝のこと。古代ヤマト王権の成立に深くかかわった #物部氏の氏神、石上神宮の神拝詞(しんぱいし、のりと)のうち、十種祓詞(とくさのはらへのことば)で唱える十種類の神宝のことです #式内楯原神社 #神宝十種之宮 #三種の…

年賀の装いも片づけられた静かな難波大社・生国魂神社

はじめに 週末に難波大社(なにわのおおやしろ)#生國魂神社 にお詣り。お正月の装いは片づけられ境内も静か。参道に神社の歴史を紹介した看板が立てられていました #井原西鶴 #坂本龍馬 #織田作之助 目次 賑やかだった表参道の門前町と流鏑馬 蓮池、彦八ま…

【地車稲荷(だんじりいなり)】正体はタヌキのキツネ【堀川戎神社 2021十日戎 参拝】

はじめに 一月十日の #十日戎。九日は宵戎、十一日は残り福。#堀川戎神社 に参拝。境内に榎木稲荷と地車稲荷(だんじりいなり)。今はお稲荷さんですが、どうやらここ、元はタヌキだったようです 目次 堀川戎神社 十日戎 参拝 境内の榎木稲荷と地車稲荷(だ…

【三五郎稲荷】三五繋がりでケツネにつままれた話【直木三十五】

はじめに 津軽 #高山稲荷神社。播州赤穂浅野家、#忠臣蔵四十七士 唯一人の生き残り #寺坂三五郎 が藩お取り潰しの際、城内のお稲荷さんを勘請したのが始まり。遠く離れた大阪天王寺 #吉祥寺 に似た話。また #三五郎稲荷 の名に記憶、しかし思い出せず気にな…

蝦夷の人々が継承する縄文と空海さんの濃厚な接点【エミシとヤマト】

はじめに 空海さん(#弘法大師)の俗名は#佐伯真魚。父方が讃岐の #佐伯部。ヤマト王権が東日本を平定する過程で捕虜となった蝦夷を畿内から遠い地域に居住させた時の監督者あるいは一族の家系。幼いころから縄文を継承する蝦夷の言葉、思想、信仰に通じてい…

【聖徳太子】厩で生まれ、馬子と物部氏を滅ぼし、黒駒と天翔ける

はじめに 聖徳太子(上宮法王)は馬と縁が深い人でした。厩(うまや)で生まれ、愛馬を石に彫り、馬子と物部氏を滅ぼし、推古女帝の摂政として飛鳥と斑鳩を馬で駆け、#甲斐の黒駒 と天を飛びました #厩戸皇子 #オシラサマ伝承 目次 聖徳太子と馬 甲斐の黒駒 …

【国立民族学博物館】インド(ヒンドゥー教)の神々

はじめに 大阪万博公園内の #国立民俗学博物館(#みんぱく)。大量の展示物は圧巻。中から #ヒンドゥー教 の主な神々。#バラモン教 を源流に #仏教 などに対応して紀元前後に成立。後にインド洋からヒマラヤ山脈までの広大な各地の宗教を習合しながら日本に…

【てんのじ詣り】三面大黒堂【垣間見える密教、ヒンドゥー教の世界観】

はじめに 今年5月は閉堂中だった #四天王寺 #三面大黒堂 にお詣り。#密教。仏教とヒンドゥー教が習合した姿、日本で平和に変化したスガタをうかがうことができます。#トリムルティ #三神一体 #大黒天 #弁財天 #毘沙門天 目次 喪黒福造に似た大提灯の四天王…

般若心経をエクセルで集計してみました

はじめに 近ごろ #般若心経 をBGMにする人も増えているとか。#サンスクリット のお経を玄奘三蔵が漢訳し日本にやって来ました。ゼロを発見したインドらしい、ひたすら無を説きます #四天王寺 #ヒンズー教 唱えていると大脳の機能が変化するなんて研究があり…

【アラハバキ信仰・考(4)】古代日本で「誕生」に反転した理由【「荒」の考察】

はじめに 地元大阪の #四天王寺 は #荒陵(アラハカ)の地に建立されたことから山号は #荒陵山。そこから #アラハバキ に興味を持つように。「荒」は、古代日本では中国とは逆に「生、誕生」を意味します #多賀城 ##荒脛巾神社 目次 多賀城 荒脛巾神社境内 …

古代上町半島 最大級の謎・大坂城(4)家康公の慎重 秀吉公の性急 そして信長公の逡巡?★★★

まとめ 大坂城にまつわる謎。#信長公 はなぜすぐに築城しなかったのか。逆になぜ #秀吉公 は築城を急いだのか。なぜ #家康公 は豊臣天守跡を埋めてまで真新しい城を再築したのか。#戦国三英傑 の違いは何だったのでしょうか 目次 徳川期再築天守閣の謎 家康…

古代上町半島 最大級の謎・大坂城(3)ドラゴンの頭の変遷★★★【古代史のモノサシ】

まとめ 古代上町半島 北端部は人が住み続けてきた所。ざっくり歴史を書きました。(縄文中期)#森ノ宮遺跡→(弥生時代)イワクラ群→#生國魂神社→(古墳・飛鳥・奈良・平安・鎌倉時代)#八十島祭祀 地→(中世)#石山本願寺→豊臣期 #大坂城→(近世)徳川期再築…

古代上町半島 最大級の謎・大坂城(2)古代から継承された巨石運搬技術★【徳川期再築天守閣】

まとめ 大阪城の魅力のひとつは #巨大な石垣。大手門から天守閣に行く途中、各所でその大きさに驚かされます。#徳川期再築天守 では西日本全域から集められました。山から切り出された巨石は瀬戸内海路で大坂へ。さて、この技術と熟練はいつの時代から継承さ…

古代上町半島 最大級の謎・大坂城(1) 巨大龍神の頭をめぐる激しい争奪戦★★★

まとめ 現在の #大阪城天守閣 は徳川期再築天守。豊臣期天守はその東隣にありました。そこは #古代上町半島 の最標高点で、古来 #龍神の頭 とされてきた所 目次 西の丸庭園から大阪城 大阪城 天守閣 現在の大阪城は徳川期の大坂城 縄文以来の聖地、石山本願…

【飛鳥時代・考】飛鳥と磯長谷と古代上町半島を結ぶ点と線【古代史のプリズム】

目次 謎だらけの飛鳥時代(592-710、Wiki) 多弁ほど疎。沈黙は密 欽明系図・欽明王朝(古墳時代晩期~飛鳥時代前期) なぜ悪役が必要だったのか 欽明王朝歴代5王の宮・墳墓・神社 古代上町半島に集中する社 磯長谷(しながだに)に集中する墳墓 三点で見え…

【四天王寺】青龍伝承 水は東に流れる【見えない川、地下水脈のヒミツ】

目次 上町半島の巨大地下水脈(南北) 四天王寺の地下水脈(東西)と龍穴 桜の季節の丸池と弁天池 中心伽藍の『龍の井戸』 要約 上町台地(古代上町半島)は北の #大阪城 を頭に、南の #住吉大社 まで下る巨大な地下水の流れ #龍の水脈 があるのですが #四天…

四天王寺の七ふしぎ(3)シン四天王寺の七不思議【どこ行った?巨大石棺のフタ】

最近は、地元の上町台地の歴史の記事が多くなりました。 緊急事態宣言で、地元回帰したのもありますが、 もともと当ブログを始めた約一年前を一巡目とすると、二巡目の古代妄想に入っているからです。 庶民的な近づきやすさとともに、四天王寺さんには多くの…

四天王寺の七ふしぎ【上方ばなし】昔の集客宣伝マーケティング【天王寺詣り】

はじめに 四天王寺の七不思議。#三代目桂米朝師匠(故人)が書いた #米朝ばなし も参考にして紹介します。師匠は、噺の世界を通して、ハイレベルな浪華の歴史研究家でもありました 目次 上方落語の「天王寺詣り」 (一)西門の石鳥居 (二)ポンポン石 (三…